小倉千加子のレビュー一覧
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面白い。
納得のいく分析、思わずくすっとわらってしまう比喩、の数々。
計算的な女は好まれない、そのため周囲からはもとより自らからもそれが見えないよう、女の打算は社会的に隠蔽されて、男からも女からも都合のよいように書き換えられる。
人々はロマンティックラブを恋愛だと信じ、保護されることを選ぶ。情熱的恋愛の前提となる自我の強靭さを近代女性が持てたのは70年代が最後だった、の言葉には痺れた。ごもっとも!本当に格好いい女性をあげるとき、年代を遡らなくては名前が出てこないのは、私だけではないのでは?
これで恋愛嗜好や婚活の方向性が変わるという本ではないが(そういう人もおられるかとは思うが)、むしろ社会の -
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最近の「女性結婚問題」に関する本と、だいたーい同じかんじ…
と思った。1/3くらいまでは。
しかし、中盤以降はけっこう難しい部分(p55~60とか)や、恐怖感を覚えるような部分もあって。他とは全然違う。視点も使う言葉も。
正直、理解できなかった部分が多かったのだが、だからと言って「よくわからん本だったなー」じゃなく、「また違う時期に読んで見たい!」と思った。
著者は大学の先生であり、心理学者でもあるそうだ。
他の書籍も読んでみよう。(解説で勧められていたもの→『風を野に追うなかれ』『宙飛ぶ教室』)
メモはあまりにも多くなったので一部だけ
・私にとって、「理想な洗濯機(結婚相手)」に準ずる「適 -
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『結婚の条件』から5年後に連載が始まった本書は、より厳しくなった「結婚」のハードルに立ちすくむ男女の姿を、的確で辛辣な短いフレーズで描写していく。
<女性誌は今も「選ばれる女」になることを教えている>しかし<優秀な男子学生は、「男を立てる」「おねだり上手」な女と、これからは結婚などしないのである> 不況下だからこそ「専業主婦」という特権階級を手に入れたい女性と、不況下だからこそ女性にも経済力を求める男性。そのギャップは埋められるのか?
<「結婚」は具体で綜合の仕事である。しかも3K(きつい・汚い・危険)の仕事である。「結婚」するには才能がいるのである>
<結婚とは、男性にとっては区役所に行 -
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小倉さんのエッセイは分かりやすくおもしろい。そして30代女子独身の私は身につまされるトピックスが多い。『結婚の条件』も、上野さんとの共著『ザ・フェミニズム』も読んでいる。
今回は結婚するには才能がいる、という話。ひとつひとつの事例、トピックスはおもしろかったが、全体を通したテーマ(「結婚の才能」)を語るところは、やや散漫だったような。一番心に残ったのは、恋愛の才能。という項目。
1)バカであること 2)まめであること 3)自意識過剰であること 4)賢いこと 自分が満たしているのは3)だけです。(そして残念なことに、ここの文脈で語られているような満たし方ではない)。要するに才能ゼロと言うことです -
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4.11
けっこう女の子で「男の作家の書く小説に出てくる女の人が、男の都合のいい幻想の塊で読んでいられない」って言う子いるでしょ。自分はけっこうそういうの平気で、むしろ男流作家のほうが読むから、敢えて手にとってみました。ハルキも標的にされてたし!(にしても文庫で920円は高いってーorz)いやまあ、著者の方々のメンツを見ればこーなるだろうと予想してはいたけど、やっぱよってたかってハルキ(だけじゃないけど)のことを男尊女卑のブタ野郎扱いされると泣きたくなります。題材にされてるのが『ノルウェイの森』っていう自分内ハルキランキングのかなり下位作品ってとこがちょっと煮え切らない部分もあるんだけど。これ