中路啓太のレビュー一覧

  • ゴー・ホーム・クイックリー

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    戦後の日本の進む道をどうしていくのか、その礎となる憲法の草案、連合国軍総司令部のマッカーサーとの押し合いへし合い、日本人として譲れないところは、一歩たりとも譲らない。
    アメリカ押し付けの憲法とも言われるけれど、敗戦・占領下で日本人の精神を憲法に反映させようとした当時の苦労が赤裸々と語られた史実に感慨深く読みました。

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    2022年04月22日
  • 革命キッズ

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    60年安保の唐牛氏がモデルの真面目な学生闘争の話かと思ったら全然違った(苦笑)
    陰謀渦巻き、裏切りの連続だが、あちこちに笑いの場面を散りばめたポリティカルフィクション。

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    2021年09月17日
  • うつけの采配(下)

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    宗家の毛利家が減封を喰らった(減封で済んだ)原因ともいえる吉川広家を正義として描いたストーリーです。

    後世の歴史ファンはフラットな視点に立ち、毛利輝元が本腰を入れて家康と対峙したら結末は変わりえたのではないか、すなわち、広家の妨害工作には本当に帰責性がないといえるのか、という問いを投げかけることができます。本書に描かれる広家サイドの正義は、その問いに対するやや偏ったアンサーといえるかもしれません。

    しかし、当事者である広家の苦悩・葛藤と決断を大きな歴史のプロットの中に組み込む試みは非常に完成度が高く、結局、読者は広家に感情移入してしまいます。老獪さというより、若々しさ・幼さが表現されていた

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    2021年09月10日
  • ゴー・ホーム・クイックリー

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    終戦後の昭和21年2月内閣法制局の佐藤達夫は突然、大臣に呼び出される。それからの、彼の戦後人生を歴史の姿と共に描き出す。

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    2020年10月26日
  • もののふ莫迦

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    面白かった。
    加藤清正、朝鮮派兵がこのような形で描かれるとは思わなかった。
    たけも魅力を感じたし、もののふに最後までこだわった岡本越後の魅力も素晴らしい。岡本越後の行動が良いとわかっていても、できる人はいるだろうか?

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    2020年05月10日
  • もののふ莫迦

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    豊臣秀吉の家臣で、肥後の国を統治することになった加藤清正と肥後の国で育った岡本越後守による対立を描く。
    岡本越後守は、肥後の国が負けた時に、加藤清正が肥後の人を蔑んだことが許せない。

    岡本越後守は自分よりずっと身分の高い加藤清正に、武士としての道を説く。
    「おのれが敗北するかもしれぬとの思いを胸に宿す者は情けを知り、弱き者、敗れし者にも恥をかかさぬよう気遣うもの。相手に恥をかかせることは、おのれが恥をかくこととすら思うのでござる。その心得こそが、もののふの道にござりまする。」

    「目の前の敵を討ち果たすばかりならば、ただ強ければようござる。多くの兵と多くの鉄砲を集め、策をめぐらして敵の意表を

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    2020年01月12日
  • 恥も外聞もなく売名す

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    槍の渡辺勘兵衛の話し。関ヶ原で旗幟を鮮明にしていなかった増田長盛の家臣として大和郡山城に籠城する。戦後は牢人となるがその武名ゆえに各大名から仕官の話しが後を絶たないがその中でも熱心に勧める藤堂高虎へ仕官する。当初は自分も渡り奉公だった経験もあり勘兵衛の自由で奔放な物言いに理解を示す高虎だったが次第に戦国時代とは違い徐々に君臣の間にはっきりとした主従関係が成立する中でお互い立場の違いから衝突が増えてゆく。作品は戦国時代に起きた大きな出来事に主人公を当てはめるのではなく主家藤堂家と主人公勘兵衛の当時の主従関係に焦点を当て勘兵衛、高虎、平右衛門、兵部、仁右衛門、左内と登場人物が生きいきしている素晴ら

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    2019年08月17日
  • もののふ莫迦

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    骨太な時代物を読みたかったので読んでみた。
    タイトルの通り、二人のもののふ莫迦の対比を中心に物語が進んでいく。一人は加藤清正。当然のごとく史実に実在した人物である。一方は岡田越後守という架空の武士。互いが信じるもののふの道のぶつかり合い、違う立場で反目し合いながらもわかり合っていく。戦乱の時代に翻弄されつつも強烈な個性を発した男たちの物語であり、濃いキャラクターが印象に残る。
    時代設定として、豊臣秀吉が勢力を拡大し、天下統一を果たすところから、二度に渡る朝鮮出兵が描かれる。特に朝鮮出兵の朝鮮半島での戦いをここまで詳しく描いたものは初めて読んだので、とても新鮮に読めた。とくに中盤から後半にかけて

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    2019年08月11日
  • もののふ莫迦

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    秀吉による九州平定戦の折、若き加藤清正の肥後武士への敬意を逸した対応を「もののふの道」に外れた行為であると怒りを露わにする岡本越後守。他の国衆は圧倒的な兵力に屈し戦わずして本領安堵を望むも、越後守は徹底抗戦を主張し出奔。その後、佐々成政による両国経営の失敗により一揆が多発する肥後国。秀吉の命を受けた加藤清正は一揆鎮圧に向かうがそこに立ちはだかるのはまた越後守であった。清正と越後守。二人の武士の道をめぐる心情の描写、人間ドラマが実に面白い。

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    2019年06月23日
  • もののふ莫迦

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    出だしはなかなか話の展開もなく読み進むめるのに時間がかかったが、中盤からいっきに話が面白くなり、あっという間に読み終わってしまった

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    2019年02月02日
  • うつけの采配(上)

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    2018.9.6完了
    毛利一族中心の話を読んだのは初めてかもしれない。
    タイトルと読み始めで小早川秀秋かと思っていたが、吉川広家とは、、、なかなか焦点が良かった。
    充分知った関ケ原だが、大垣城から野戦に持ち込んだのは徳川側という違ったストーリもありですね。

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    2018年09月06日
  • もののふ莫迦

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    加藤清正の話を読んでみたく検索したらこれがについたので読んでみた。 
    確かに加藤清正は出てくる。主人公のライバル的存在として。 
    本作の主人公、岡本越後守が己のもののふの道を全うせんとどのような境遇に落ちても我を貫き通し、やがて周りを感化し巻き込んでいく。

    熱い!奇妙な偏屈野郎にみえる男が、戦となると鬼神のような戦いぶりを見せ、それに感化され周りがどんどん活気づき劣勢を挽回していく様が読んでてわくわくしてしまう。

    相手が誰であれ自分の信念を曲げず、その結果どんな酷い状況に陥ろうとも周囲の者を味方に引き込んでいってしまカリスマ性がすごい。

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    2018年05月04日
  • もののふ莫迦

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    歴史物や時代小説と言われる作品において所謂、痛快な戦物にあたる作品である。
    ただ主人公が信念としている事が「もののふ道」、日本の武士道であり、その極端さが作品の面白みになっている。
    ストーリー展開や構成も中々優れている作品だと思う。

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    2017年09月25日
  • うつけの采配(上)

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    まったく知らなかった武将でした。最近はこの手のメインとは違う周りの名将たちの姿がよく本になっています。
    この時代の人たちは本当に毎日生きているんだなぁ~と。

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    2014年11月24日
  • うつけの采配(下)

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    色々とかぶる部分もあり、戦国大名とて我々と同じように悩みながら決断してそれに悩みながらも生きていたんだなと再認識。

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    2014年11月23日
  • 恥も外聞もなく売名す

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    戦国時代末期、関ヶ原から大阪冬/夏の陣の時代に生きる槍の勘兵事渡辺勘米の生き様を綴る。武勇を上げて自分の価値を高め真の主を見極めて戦いを本条とする漢。(人が人形であることを辞め真に人として生きようと思えば進んで修羅場を歩む覚悟が必要)(人は卑屈になればなるだけ偉ぶりたくなり、されど偉ぶれば偉ぶる程、端からは嘗められる事になる)(己を尊べぬ者は他からも尊ばれぬ)との言葉は良い。(胸に咲く花の声に耳を傾けるのみ)と徳川太平の世になっても自分の真を貫き通す漢の生き方に共感する。

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    2013年07月30日
  • 木霊の声 武田勝頼の設楽原

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    武田最後の棟梁、勝頼
    武田家の滅亡を招いたため、凡将と評価されることもある武将だが、知勇を兼ね備え最後まで戦い抜いたことが描かれていた
    勝頼の姿を1人の側室からこの物語は展開されている
    優男だったで飄々としているように見せて、不安や焦りを抱えながら生きていく
    やはり勝頼は漢だったのだと思う

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    2025年11月04日
  • 裏切り涼山

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    2025.9.3完了
    面白くないわけじゃない。登場人物も多すぎず読めるといえる。が、なぜか惹かれない・・・。なぜだ。終わり方も悪くない。それぞれの狂気もよく表現されているし胸糞悪くない。

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    2025年09月03日
  • 南洋のエレアル

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    2023.5 戦中の重厚なストーリー。パラオと日本のかかわりについては知らなかった。読んでいて思わず目をそむけたくなるシーンもあり、戦争の無常さを強く感じました。

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    2023年05月26日
  • うつけの采配(上)

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    小説としては安国寺恵瓊や石田三成が下衆に
    書かれていて満足である(´・ω・`)

    通俗的な展開で進むストーリーだと思いきや
    浅学な私にも最新研究に基づいた内容が盛り
    困れていると感じた
    主人公の立ち位置・性格設定が関ケ原の合戦
    における謎の行動とマッチしていて十分納得
    できました

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    2022年12月28日