児玉龍彦のレビュー一覧

  • 内部被曝の真実

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    少し荒っぽい所もあるが、もっと知られても良い内容が含まれているように思う。不完全な形であっても、こういった第一線で働く人の声を広く知らせることも出版の大切な役割だと感じた。

    食品などの放射線測定には、厚生労働省が標準としてきたゲルマニウムカウンターより、高性能で容易に検査出来る測定器があること、

    検査体制の遅れも、法整備が追いついていないため、設備を持っている部署が動くに動けないこと、

    除染についても、イタイイタイ病の時、20年かけて行った経験があるのに、その時の経験が反映されていないこと、など。

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    2012年08月04日
  • 内部被曝の真実

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    ネタバレ

    ざっと流し読み。一躍反原発のヒーローになった児玉教授だが、除染に関してはその中でも意見が分かれるところである。果たして本当に除染は可能なのか。なにしろまだ分からない事が多い事態なので、政府が総力を挙げて取り組むべきなのだが、増税やら再稼動やらに一生懸命でまったく当てにならない。科学者個人の良心に頼るしかないのが悲しい。

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    2012年05月11日
  • 内部被曝の真実

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    専門家とは、
    ・危険なことがあったら、これは本当に危険だから、苦労があっても何でもやっていこう国民に伝える。危険を危険だとはっきり言うのが専門家。折り合いをつけることではない。

    ・歴史と世界を知り、本当の危機が顕在化する前にそれを防ぐ知恵を教える人でなければならない。

    ・専門家には想定外があってはならない。想定されたリスクを瀬に、正しく伝えなくてはいけない。

    との言葉にただ納得。
    そしてまた、そのことを思うと、本当の専門家は日本では重用されていないのだと改めて思いました。

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    2012年02月02日
  • 内部被曝の真実

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    ごめんなさい、今頃読みました。。。

    国会発言が7月末、それから5ヶ月経過して変わったことと云えば、
    計画なき除染(移染)が大々的に事業化されてしまったくらいですか?
    しかも、危惧されていた『利権がらみの公共事業化』に近い形で。

    警鐘を鳴らしてくれる人がいるありがたさと、
    それを実現しない(「できない」ではなく「しない」)官僚・政治屋に
    絶望しかけている今日この頃です。


    【収録内容】
    第一部 7・27衆議院厚生労働委員会・全発言
     1 私は国に満身の怒りを表明します
     2 子どもと妊婦を被曝から守れ――質疑応答
    第二部 疑問と批判に答える
    第三部 チェルノブイリ原発事故から甲状腺がんの発

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    2011年12月31日
  • 内部被曝の真実

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    人が汚したものを人がきれいにできないわけがない。

    ○総量が多い場合、平均濃度ではなく濃縮が問題
     →モニタリングの重要性

    ○子供を守ること

    ○緊急避難的除染と恒久的除染を分けて考える

    ○避難と補償の問題は分けて考える

    ○アイソトープセンター、東レ、クリタ、竹中工務店、千代田テクノル、アトックス…知見を活かす

    ○セシウム137

    ○科学者と政治家の違い(本質論をすべき)

    ○ベクレルからシーベルトを推定する議論の難しさ

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    2012年02月19日
  • 内部被曝の真実

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    TV報道で、国会で怒っている児玉先生の様子が報道されていました。

    ああ、こうやって本気で怒っている人が国会に出れるんだと、その時なぜかほっとしたのを覚えています。

    児玉先生のような方がこれだけ被爆の危険性を訴えているのに、
    なぜ、政府、東電、大手マスコミは、その危険性を過小評価した報道しかしないのか?全く疑問です。

    自分で責任がとれないから?責任を問われるのが怖いから?

    これから5年先、10年先、次々と被爆被害が明らかになった場合、現状とは比べ物にならないほどの批判にさらされ、責任を問われるはず。

    その時はどうするんだろう。
    A級戦犯が今でも生きているように、本当の犯罪者は生き残り、

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    2011年11月14日
  • 内部被曝の真実

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    筆者の国会での証言を見てどのような考えの人かと気になっていた。まっとうな考え方のまっとうな人がまっとうに評価されるようにならないものか。

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    2011年10月11日
  • 内部被曝の真実

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    科学者、専門家としての良心や使命感が(やや感情的な文言も目立つが)読み取れ、その面では腑におちる内容。

    ただ、福島事故を、放射線予防医学の観点のみから語るのは、問題のごく一面しか見ることにならない、ということを、このような本の読者は認識する必要があると思う。エネルギー問題、科学進歩の正邪、不確実性に対する認識の限界に前向きにチャレンジすべきなのかどうか、経済や人々の豊かな暮らしについてどう考えるのか、これらはすべて相互に関係している。一分野の専門家の意見だけで、今回の事故に対して「どういう方針で解決すべきか」を語るのは、無謀であることに注意しなければならない。

    また、健康や生命に関わる情報

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    2018年10月14日
  • 内部被曝の真実

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     東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦氏(著者)が,7月27日の衆議院厚生労働委員会に呼ばれて発言した内容をメインに収めた新書です。
     私も福島原発の事故以来,「問題は内部被曝を如何に防ぐかだ」とブログなどに書いてきました。本書は,専門家の立場から,その内部被曝について警鐘を鳴らし,「はやく現在の測定方法や法律などをすぐに変えて,対処すべきだ」と,訴えています。
     「人が汚したものを人がきれいにできないわけがない」という熱い思いが伝わってきます。
     時々専門用語も出て来ますが,その都度,脚注がありますので大丈夫でしょう。

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    2011年10月03日
  • 内部被曝の真実

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    東大先端科学技術研究センター教授、アイソトープ総合センター長による著作。衆議院厚生労働委員会に参考人として出席し、一躍に有名になった。東大教授=御用学者のようなイメージを持っている人がいるかもしれないが、これまでの限られたデータや、南相馬で自身(のグループ)が除染作業を行った時のデータから、科学的に考え、説明しようとする姿勢は好感が持てる。放射性物質が平均的に低い濃度でも、様々な臓器で濃縮することにより被害が起こる可能性を指摘している。原発事故関係の本では読むべきものの一つと思われる。

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    2011年10月03日
  • 内部被曝の真実

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    衆議院厚生労働委員会の発言で、国民を感動させた児玉龍彦氏の著作である。委員会の発言内容と説明用資料はもちろん収録されているが、それ以外にもチェルノブイリにおける甲状腺がんや膀胱炎にかんする調査結果が含まれている。
    放射能被曝に閾値があるのかという問題については、この本を読む限りでは少量でも害があることが理解できる。遺伝子の一部が傷つくことにより、将来がんが発生しやすくなることがチェルノブイリの甲状腺癌の研究からわかってきた。
    福島ではヨウ素による被害はそれほどひどくなさそうであるが、セシウム137による汚染が長期にわたって発生した場合どのような被害が引き起こされるか想像できない。特に、内部被曝

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    2011年09月30日
  • 内部被曝の真実

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    大反響だった東大児玉先生の国会スピーチ。悪魔の証明というか、どのくらいなら安全とか、そういうことじゃないんだ!という強い怒り。Webにも動画や書き起こしがあるが、冷静に文章で読み直すと改めて科学者としての責任感の高さを感じる。

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    2011年09月26日
  • 逆システム学

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    市場や生命という複雑なしくみを解明する新たな方法を、著者たちは「逆システム学」と呼ぶ。
    それは、新古典派経済学や遺伝子決定論などの主流の学問研究を批判し、市場や生命の本質を多重フィードバックのしくみに見出すというものだ。
    経済学と生命科学の対話から浮かび上がる、まったく新しい科学の方法論。

    [ 目次 ]
    序章 逆システム学とは何か
    第1章 セントラルドグマの暴走
    第2章 制度の束と多重フィードバック
    第3章 フィードフォーワードの罠?医学と経済学の逆システム学
    第4章 変化と進化における多様性と適応
    終章 どのようにしてパラダイムは転換してきたか

    [ POP ]


    [ おす

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    2011年04月25日
  • 日本病 長期衰退のダイナミクス

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     18世紀、ダイナミックに動くシステムの予測のため、イギリスの牧師トーマス・ベイズにより人間の経験を事前予測とし、そこにデータを加えてよりよい事後予測を生み出す方法が提唱された。
     今日の認知・認識の科学の進歩と、コンピュータの演算能力の爆発的な向上が新たな可能性を生み出しており、今後は、ベイズ主義の予測を進化させ、人間の認知・認識を客観視し、より精緻な事前モデルを生み出し、バイアスを与えないデータで推論サイクルを繰り返し、新たな予測モデルを打ち立てることが、6人にひとりの子どもが貧困となり、高齢者の9割が貧困に向かい、地域が衰退するという深刻な実情を直視する当事者主権、現場主義からの議論が求

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    2016年05月13日
  • 日本病 長期衰退のダイナミクス

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    よくこれだけ「こき下ろせる」なぁ。
    不安ばかりあおるショック療法なのだろうか。
    金子勝さんの性格も反映しているのでは??
    政府のスーパーバイザーになればいいのに。

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    2016年02月27日
  • 日本病 長期衰退のダイナミクス

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    あれも嫌、これもダメと言い続けることで逆説的なカタルシスを生み出す、サイエンスを騙った偏ったスタンスのプロパガンダ。こういう人達に限って、草の根的なイノベーションに期待する、など言うのだが、ダイナミックな資本の流動性が無ければ、そもそもそんなことは不可能だと思う。

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    2018年10月14日
  • 内部被曝の真実

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    内部被曝のことを報道で目にする機会が少なくなったし、見たとしても集団検査で検出されなかった、という話が多い。ではもう大丈夫なのか。ホールボディカウンターで総計を見るのではわからない、核種ごとの違い、蓄積される部位の違いなどの話が、その後の検査にどう反映されているのかも、僕は知らない。
    安易なエビデンスはいけない、多数の例があってもエビデンスにはならない、という言葉が突き刺さった。チェルノブイリでさえ20年かかったのだと。ではまだ何もわからない、と怯えるだけでいいのか。怯えすぎかなあ、という印象がないわけではない。除染の基準はハード過ぎるかもしれない。でも、「直ちに影響はない」を、今こそ追求しな

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    2013年04月25日
  • 内部被曝の真実

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    国会の参考人発言で注目された方である。その発言内容を中心にまとめた本である。チェルノブイリの甲状腺癌の因果関係が証明されたのが20年かかっている。今後はセシウムによる膀胱癌への影響が注目されるとのこと。内部被曝については時間がたたないと分からないことがあり、その場でのエビデンスに縛られすぎると間違った結論にもなる。事実を踏まえて経過を見る態度が必要と臨床的な姿勢。専門家が「想定外」を連発するのは無責任と潔い。この本も事故後に一気に増刷されたがその後は増刷されず、世間の興味が薄れたのか。ただここで述べられていることは今も生きる。

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    2013年03月23日
  • 内部被曝の真実

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    国会での発言が話題になった児玉龍彦さんの本。
    国会での発言内容やチェルノブイリでの放射能の影響の事例など書かれている。

    原発事故の影響で実際に癌などが増えるのは、放射能飛散後10~30年たってから。
    放射線で最初に遺伝子を修復する機能が破壊され、次の変異で発症するため。
    福島原発の影響が本当に出てくるのは、これから先の事なんだなぁ…。

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    2013年01月28日
  • 内部被曝の真実

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    医師である著者が内部被曝の危険性を訴える本。
    東日本大震災以降に、内部被曝がいかに軽視されてきたかが分かる。
    子供や妊婦といった日本の将来のために、
    国を挙げての早急な除染の必要生を痛感した。

    著者曰く、「専門家とは、歴史と世界を知り、知恵を授ける人」であり、
    想定外があってはならないとのこと。
    その専門家が意見を気軽に言える場、専門家と現場との協働する場が、
    今の日本には必要であろう。
    政府や企業のことだけを盲信する訳にはいかない。

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    2012年10月11日