児玉龍彦のレビュー一覧
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カタストロフは一般的には、崩壊と考えられているが、実は一つの周期であり、局所的な変曲点だそうです。
だいたい50年という周期で経済や生命科学が新しい枠組みに切り替わっていることが書かれていました。
この本は2022年12月に発行された本で、コロナウイルスの感染拡大の経緯が書かれていましたが、まだ2、3年しか経っていないのに、いろいろなことを忘れてしまっているな~と反省しました。
安定的な構造がカタストロフという変曲点を経て、次の安定的な構造になるためには、自立した地域からの再生エネルギーと食の供給を基盤とする再生、教育と医療の確立が必要だということでした。 -
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現代カタストロフ論
経済と生命の周期を解き明かす
岩波新書 新赤版 1953
著:金子 勝
著:児玉 龍彦
カタストロフとは、安定的な状況が突然破局する現象を説明するための数学モデルだとおもっていました。
でも、ちょっと、主旨がちがっていました。
ここでは、コロナの変種、経済危機がくりかえし発生することを説明するのに使われています。
あるいは、経済が周期的に変化していく内容を、カタストロフをつかって説明しようとしている書です。
内容はこうです
①生物も繰り返し変わっていくが、ある限界までは、「安定的な構造」を保ち、変化は予想される範囲に収まる
②しかし、不安定な循環が重なり、「安定的な -
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すごく示唆に富む本
「複雑系」との違い・・・システム全体のモデル化を目的にする複雑系と異なり、調節制御の仕組みや要素間の関係そのものが研究対象
ノイズとシグナルの峻別・・・重要な差異か、無視してよい誤差か
「一創造百盗作」−大野乾の遺伝子重複仮説
ゲーム理論に基づく情報の経済学の限界−年金制度や失業保険制度で論理破綻
日本企業の「現場監督者(フォアマン)」は、職場の代表であると同時に経営側(制御系)の末端機構である。
└2つの調節制御の機能が一人の人間に重複し、その機能を果たせないようになっている。
交渉モデルでは、相反する利害を持つ者同士が交渉しないと均衡には達しないのに、「現場監 -
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2011年7月27日の衆院厚生労働委員会での参考人としての発言「それから先程から食品検査と言われていますが、ゲルマニウムカウンターというのでなしに、今日ではもっとイメージングベースの測定器が、はるかにたくさん半導体で開発されています。なぜ政府はそれを全面的に応用してやろうとして、全国に作るためにお金を使わないのか。3ヶ月経ってそのようなことが全く行われていないことに私は満身の怒りを表明します。」が反響を呼びネイチャーの選ぶ「科学に影響を与えた今年の10人」に選ばれた児玉氏の「内部被曝の真実」の続編とも言えるのが本書。
食品の検査体制はその後進み、2012年秋には福島のコメ袋の全袋検査が可能と