パーシヴァル・エヴェレットのレビュー一覧
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プロローグ
かつて、ビリー・ホリデイは危険な時代に『ストレンジ・フルーツ』を歌った
トニ・モリスンは、『青い眼が欲しい』や『タール・ベイビー』を書いた
アレックス・ヘイリーは、『ルーツ』や『マルコムX自伝』を書いた
奇妙な果実って何を現しているのか!?
タールベイビーであることとその表現!
青い眼=白い肌!
いずれも、黒人人種差別を描いたものだ
そして、ここにパーシヴァル・エヴェレットが
『ジェイムズ』を書き上げた
何人も目を逸らしてはいけない
決して、、、
そしてこれからも、、、
本章
『ジェイムズ』正にソウルフルな★5
ひま師匠の本棚から
ノーベル文学賞作家トニ・モリ -
Posted by ブクログ
ハックルベリーの冒険を知らずにこの本を読んだ。奴隷の立場で語られる話だがこんなにも過酷な状況を強いられていたことを知った。白人は黒人に対し鞭打ちなどの酷い拷問で支配することで心の底にあるその恐怖心を隠していたのではないかと思った。
アメリカだけでなく最近の民族主義的な風潮はそういった感情を現代の人も持っている表れではないかと考えさせられた。
現在でも世界中でデモや暴動が起きているニュースを見て、なぜ死者がでるほど激しくなるのだろうと思っていた。その発端は人としての尊厳を保つ限界を越えるほどの抑圧があったからこその行動だからであろうと気付かされた。
奴隷の視点での話なのでハックルベリーの冒険と読 -
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とってもおもしろい! マーク・トウェインさんの文学的な「山」から転がりだした石・『ジェイムズ』がどんどん加速!、『ハックルベリー・フィンの冒険』(以下『ハック・フィン』)を置いてっちゃってます!
先に読んだマーク・トウェイン著『ハック・フィン』は13歳の男の子「ハックルベリー・フィン」(以下 ハック)が主人公で語り手の「少年冒険物語」です。
一方、この『ジェイムズ』は、『ハック・フィン』のサブキャラで、ハックといっしょに行動する逃亡黒人奴隷ジム(ジェイムズ)が主人公で、かつ、語り手となって物語が展開します。
つまり、「少年冒険物語」が逃亡する「黒人奴隷目線」にチェンジです。それから -
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★5 歴史を学べ!『ハックルベリー・フィンの冒険』を黒人奴隷のジム視点から描いた物語 #ジェイムズ
■背景となる作品『ハックルベリー・フィンの冒険』の導入
トム・ソーヤと共に盗賊が隠した宝を見つけ、大金を手に入れたハックルベリー・フィン。その後、ダグラス未亡人のもとに身を寄せて暮らしていた。さらに未亡人の妹、ミス・ワトソンからは礼儀作法を仕込まれる。
酒浸りで乱暴者のハックの父親は、彼が大金を手に入れたと聞きつけ、強引にワトソン家からハックを連れ去ってしまった。しかし父親から逃げ出したハックは、ワトソン家の使用人である黒人のジムと再会する…
■本書のあらすじ
ワトソン家の使用人である黒人 -
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ほんとうに世の中は嘘に溢れている
マーク・トゥエインの名作『ハックルベリー・フィンの冒険』を黒人奴隷ジムの目線から語り直した物語だそう
ぜんぜん違うやないか!( ゚д゚ )クワッ!!
はい、読み始め3ページで「★5じゃ足りない」が確定した『ジェイムス』です
もうね、違うのよ
そんな簡単な話じゃないのよ
まず作中でもちらっと出てくるが、アイロニーがエグい
こんなことするのか、あーた
この発想持ち込んじゃったら大変なことなるで!って思ったよ
そしたらやっぱ大変なことなったよ
ガルルってやっちゃうと「差別ダメやで」になっちゃうのかもしれん
でもそれだけじゃ足りない色んなものが込められて大 -
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私がアメリカ文学に疎く、「トム•ソーヤの冒険」は知っていても、「ハルックベリー•フィンの冒険」は知らなかった。
その状態で本書を読んだので、ハルックベリー作品のスピンオフや後日談を楽しむ目線ではなく、本作品の世界を楽しむように読めた。
本作は黒人奴隷のジムの目線で展開されている。奴隷の扱いについて、上部だけでなくいかに酷く扱われていたことが生々しく描かれていた。時折、目を背けたくなるような表現もあったが、却って黒人奴隷の非人道さが明確に形取られていて、人権や人間の尊厳を改めて振り返られる。
物語もテンポ良く進み、ジムがいく先々で色々な出来事が起こりそれが想像もつかない事で、早く展開を追いかけた -
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「私がこれほどおびえた白人を見るのは初めてだった。」「私の言葉遣い、私が彼の思い通りに振る舞わないという事実、私には読み書きができるという事実に彼はおびえていた。」 当時は黒人は劣っているものという間違った認識によって差別が正当化されていたが、自分にもそんな偏見があるのではないかと恐ろしくなってくる。
そんななかでもハックなら友情を育むことができるのでは?という期待は甘い考えだと一蹴される。親愛の情はあっても友情ではない。
黒人ジムの視点から見れば、『ハックルベリー・フィンの冒険』はワクワクする冒険などではなく、死の危険がある逃亡であり、救いのない差別の状況がよくわかる。その視点だと最後のあの -
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訳者の苦労が偲ばれる。 いろいろな制約がある現在ではこのような本の翻訳はかなりの難関だったと思われた。
幼い頃「トムソーヤの冒険」に心踊らされた自分はなんだったんだろう。 それが読書が好きになったきっかけだったとしても、ほろ苦い思いだ。
本書は翻訳の工夫もさることながら、今まで見過ごしてきた事実に気付かされた。
「奴隷」が米国のみならず、システムの違いはあれ、どの国にも存在した、存在することだ。
そしてなんの疑問も罪悪感もなしに、受け入れてきた人がいて、そういう状況なら私自身も受け入れていたかもしれないこと。
極めて一般的な人々の1人に自分がなってしまうことが、悔しくて情けない。 -
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ネタバレ「私の名前は自分のものになった」(p.377)
鉛筆とノートに、書くことを通じて、
それまでは奴隷としての呼び名が、主体性を獲得した、“奴隷“"黒ん坊"“所有されるもの・商品”“貨幣”ではない、ジェイムズとして解放される描写が鮮やかだった。
「わしはこう思うだ。規則に頼らねえと何が正しいか分からねえようならーそれから、人に説明してもらわねえと何が正しいか分からねえようならー決して正しいことなんてできねえだ。善悪の区別を神様に教えてもらわねえと分からねえなら、そんなものは一生かかっても分かりゃしねえだ」 「けど、法律では…」 「善悪と法律はなんの関係もねえだよ。法律はただ、 -
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「信じるかどうかなんて真実とはなんの関係もない。おまえは信じたいことを信じればいい」
全米図書賞、ピューリッツァー賞など5冠!話題のパーシヴァル・エヴェレット「ジェイムズ」。これ、読みたかったのです。
私の大好きなマーク・トウェインの「ハックルベリー・フィンの冒険」をハック視点でなく黒人奴隷のジムの視点で描いた作品なのだ。単なる冒険物語としてはハックルベリー・フィンより「トム・ソーヤの冒険」の方が面白いが、ハックの冒険はダグラス夫人やサリーおばさんの文明化教育にうんざりしてるハックが奴隷のジムとともに逃亡するなかで芽生えていくふたりの友情がたまらないのだ。
19世紀はじめの奴隷制度真っ只 -
Posted by ブクログ
翻訳された小説は、日本語の表現が独特で、ちょっとついていけないことがあるけれど、これはそんなことはない。読み始めると、文章がわかりやすく、物語の面白さもあって、2日で一気に読んでしまった。
それに、黒人奴隷であるジェイムズに、意外なある事情が読み取れて、それが水面下で期待をもたせ続けるのが新鮮だ。
物語は、自分だけ奴隷として売られることを知り、逃亡しようとするジムと、父親が帰ってきて暴力を振るわれるのを避けるため逃げたいハックルベリー・フィンが一緒に川を下って逃げるところからはじまる。
すでに家族がいるジムは、金を稼いで家族を買い戻そうとするのだが・・・。
そして、物語は唐突に終わりを迎える -
Posted by ブクログ
アメリカの負の歴史を克明に記した社会派小説、理解できない事象を解決できるのか… #赤く染まる木々
■あらすじ
アメリカ南部のミシシッピ州で凄惨な死体が発見される。殺人現場では白人と黒人の二体あり、白人の切り取られた睾丸を黒人が握りしめており、さらには鉄条網で首が絞めつけられていたのだ。
地元の保安官たちは捜査を進めるも、さらに同様の事件が発生してしまう。州警察、FBIが捜査に加わるが、事件は全米に広がっていき…
■きっと読みたくなるレビュー
1955年のミシシッピー州、黒人差別によるリンチで亡くなったエメット・ティルの事件を下敷きにした社会派ミステリー。日本人にとってはあまり馴染みのない -
Posted by ブクログ
賞を5つも受賞し、話題になっているようだが、自分の教養のないせいか、ハックルベリーフィン、トム・ソーヤーの物語の理解がないためか、それほど重要なものとは思えなかった。
恐らく白人視点から描かれたハックルベリーフィンの物語を黒人視点から描き、追加の設定(?)を入れ込むことで、古典のコペルニクス的転回をやったことで、黒人差別をNGとする世論に乗っかった形となり、受賞対象となりやすかったのだろうと思われる。
こういう作品がその設定だけで(?)評価されているとしたら、まだまだ黒人差別が根強く残っている証拠じゃないかと思ってしまう。
百歩譲って欧米人が評価するのは理解できるとして、日本人がこれに共 -
Posted by ブクログ
実はハックルベリーフィンの冒険を
今まで読んだことなくて(^^;;
でもそんな自分でもワクワクと
シリアスなシーンにハラハラしながら
楽しく読めました!
まさかの別視点から描かれた
大人向け「ハックルベリーフィンの冒険」。
翻訳は読みやすいし、主人公の黒人奴隷の
ジムは自分の立場をわきまえてると
見せかけて大胆な行動をするところには
驚きもありました。
後半になるにつれて当時の黒人奴隷に
対する扱い方、接し方が
まるで家畜同様になる場面はとても苦しかった。
ジムが本を読んだり、文字を書いたりすることに
熱中する場面が何故か頭に残っています。
しかも、文字を書く短い鉛筆は、
手に入れる過程