パーシヴァル・エヴェレットのレビュー一覧

  • ジェイムズ

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    文学、小説の力の凄みを感じた。

    マーク・トゥエインの「ハックルベリー・フィンの冒険」の話が、逃亡奴隷ジェイムズによる別視点で語られる仕掛け。

    まだ自分の中で感じた何かを言語化できないけど、それが大事なのかもしれない。

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    2025年12月19日
  • ジェイムズ

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    とんでもない名著だった。黒人奴隷の現実を追体験する分、めちゃくちゃ辛いけど、ページをめくる手は本当に止まらない。
    ジムの話し方変わるところとか、今は禁句となってる黒人の呼び方を敢えて使ったりと、翻訳も素晴らしい。

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    2025年12月15日
  • 消失

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    黒人に対する差別とそれに基づく偏見を描いている。差別する側が考える「黒人らしさ」が求められ、そのイメージから外れているものは認められずに無視される。そんな状況でどうやってアイデンティティを保つのか。
    私にもここまで深刻ではないにしろ「こうあるべき」を押し付けられて不本意ながら期待されたとおりに振る舞ったことはあり、そのときの苦い気持ちを思い出した。また、『ジェイムズ』同様に、自分の中にある差別や偏見に向き合わされもする。映画化したものはコメディ映画となっているらしいけれど、私にはこの作品はホラーのように感じられた。

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    2026年07月17日
  • 消失

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    知的な黒人作家が皮肉で書いた「黒人らしい」ステレオタイプ小説が超ヒット。偽りの成功に揺らぐ一方、家族問題等で実人生が崩壊してゆく悲喜劇。
    何より皮肉なのは、文壇の傲慢さを批判した本作が、NYタイムズ「21世紀の100冊」に選ばれたことですね。

    「本当に書きたい小説のアイデア」「偽りの姿がどんどん取り返しつかなくなっていくさま」「家族のリアルな悲哀」「あの頃の家族の姿(いま思えば実態は…)」などなど。時系列や描写がさまざま入り組むのに、不思議にすんなり読めるのは構成の妙でした。

    権威の偽善を撃つブラックジョーク的「作中小説」が、実際に100Pに渡って展開されるのもスゴかった。
    「権威を笑う小

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    2026年06月23日
  • 赤く染まる木々

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     猟奇的な殺人事件で物語は始まる。白人の死体の横に黒人の死体があり、その手には切取られた白人の睾丸が握られている。収容された黒人の死体は所在不明になるが、次の殺人事件現場に現れる。同様の事件は南部を中心に拡がりを見せ、ホワイトハウスで要職者も殺害されるに至る。被害者は黒人や有色人を蔑視する価値観を抱き続ける白人で、レッドネックやペッカーウッドと蔑称される階層だ。ホワイトハウスの要職者も例外ではなく、大統領もその系譜に含まれる。大統領の名前は出てこないが、ファーストレディーの名はメラニーだ。

     この小説は現在のアメリカの差別と分断の状況が、新たなフェーズの出現ではなく、時代が単に継続しているだ

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    2026年06月14日
  • ジェイムズ

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    アメリカにおける人種問題、白人に迫害される奴隷としての黒人の気持ちや考えが記されています。ハックルベリー・フィンの冒険の中のジムを主人公に語られていて、目を覆いたくなる場面もありますが、彼等の気持ちがしっかりと伝わります。

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    2026年06月05日
  • ジェイムズ

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    ネタバレ

    「ハックルベリー・フィンの冒険」を黒人奴隷ジムの視点から描き直した作品。原作をほとんど覚えていなくても問題なく楽しめた。奴隷制度という重いテーマを扱いながらも、逃亡劇としての面白さが抜群で、皮肉やユーモアも効いていて読みやすい。終盤には思わぬ展開も待っていて、最後まで夢中になった。「自分の好きな嘘は信じるけど、都合の悪い真実は無視する」という言葉は、現代社会にも重なるものがあり、とても印象に残った。これを機に本家「ハックルベリー・フィン」も読み返してみたくなった。

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    2026年05月24日
  • 赤く染まる木々

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    アメリカの黒人差別をテーマにした作品、ではあるものの深刻さはあまりなく、シニカルなユーモアを交えた作品。ミステリー?よりも社会風刺的。
    もしゾンビがいたら人種で選んで襲うなんてこともありますよねきっと。

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    2026年05月18日
  • 赤く染まる木々

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     残虐な手口で男性が殺され、その場に残された見知らぬ男の遺体が、警察が引き上げたあとに消えてしまうという奇妙な事件から始まる。はじめは犯人探しのつもりで読み進めたが、物語はしだいに混沌としていき、登場人物の輪郭も曖昧になっていった。人の命が奪われているのに、いつしか「またか」という気持ちになってしまう。その感覚こそ、かつてアメリカ南部で繰り返されたリンチや、それを見て見ぬふりしてきた歴史につながっているように思う。
     特に印象に残ったのは、死体を集める会社の存在だ。荒唐無稽にも思えるが、「生きている時には注意を受けないのに、死体になるとなぜ注意を受けるのか」という皮肉には、鋭い痛みを感じた。生

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    2026年05月07日
  • 消失

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    『ジェイムズ』の著者が書いた本。恐らくジャンルはコメディ。人種のステレオタイプを皮肉りながら、普遍的な家族の問題を記している。
    映画にもなっているらしいので、そちらも見てみようと思う。

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    2026年04月26日
  • ジェイムズ

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    勢いで読み切れちゃう作品
    トムソーヤーの冒険とかハックルベリー・フィンの小説を読んでる人はより楽しめるかも

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    2026年03月30日
  • ジェイムズ

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    ・しんどかったけど面白かった〜。
    ・トムソーヤやハックルベリーはとても昔に読んだのだけど、正直話はあんまり覚えていない。解説で最後財宝を見つけて〜と書いてあったけど、そうだっけ?と思ったくらい。
    ・なのでこの作品単体で楽しんだ、という感覚。
    ・まぁ楽しんだ、というには当時の奴隷の扱いがしんど過ぎたけれど。自分は他者が軽んじられる(というレベルでは無いけれど)という描写には基本苦手、しんどさを感じてしまうので。ドラマの「地下鉄道」(あれも凄かった)を思い出した。
    ・とは言え、ジム(や他の黒人奴隷)の二面性(話し方を使い分ける)等、ゾクゾクする様な設定もあり、文学、社会の歴史的な意義深さ、以外にも

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    2026年03月15日
  • ジェイムズ

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    家族と離されて売り飛ばされる。奴隷のジムは逃亡を決意し、途中で一緒になったハックとミシシッピ川を下る。トゥエンの「ハックルベリー・フィンの冒険」を奴隷のジムの視点から描いたスピンオフ。
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    「ハック・フィンの冒険」を読んでから、近年に出版されたというこちらにも興味を持っていたのですが、これはなかなか読んでいて苦しいお話でした。まあ逃亡奴隷の話なので当然といえば当然ですが、「ハック・フィンの冒険」のように、子どもの冒険譚のようなお話を想像していると厳しいです。当時アメリカで黒人奴隷がどのように扱われて、白人に対してどのような態度で生きていなければならなかったのか、正直に

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    2026年02月20日
  • 赤く染まる木々

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    「ジェイムズ」と同じように、展開が早く読みやすく、とても面白かったですね。また読後の余韻があって、色々考えさせられる小説でした。
    タイトルから、分かる人には分かってしまうと思いますが、実際にあった黒人リンチに着想を得たミステリー小説です。「奇妙な果実」という有名な歌もありますね。ただフィクションではあるものの、実話半分みたいな微妙な世界観で、事件が国レベルまで発展した際には、某大統領も登場します。過去の黒人迫害の歴史だけではなくて、今も根強い分断が米国では続いているんだと、読者に訴えかけているんだと私は感じましたし、複層的な切り口で事件を発展させる辺りがとても斬新だなと思いました。
    パーシヴァ

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    2026年02月17日
  • ジェイムズ

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    翻訳された小説は、日本語の表現が独特で、ちょっとついていけないことがあるけれど、これはそんなことはない。読み始めると、文章がわかりやすく、物語の面白さもあって、2日で一気に読んでしまった。
    それに、黒人奴隷であるジェイムズに、意外なある事情が読み取れて、それが水面下で期待をもたせ続けるのが新鮮だ。

    物語は、自分だけ奴隷として売られることを知り、逃亡しようとするジムと、父親が帰ってきて暴力を振るわれるのを避けるため逃げたいハックルベリー・フィンが一緒に川を下って逃げるところからはじまる。
    すでに家族がいるジムは、金を稼いで家族を買い戻そうとするのだが・・・。
    そして、物語は唐突に終わりを迎える

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    2026年01月12日
  • 赤く染まる木々

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    アメリカの負の歴史を克明に記した社会派小説、理解できない事象を解決できるのか… #赤く染まる木々

    ■あらすじ
    アメリカ南部のミシシッピ州で凄惨な死体が発見される。殺人現場では白人と黒人の二体あり、白人の切り取られた睾丸を黒人が握りしめており、さらには鉄条網で首が絞めつけられていたのだ。

    地元の保安官たちは捜査を進めるも、さらに同様の事件が発生してしまう。州警察、FBIが捜査に加わるが、事件は全米に広がっていき…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    1955年のミシシッピー州、黒人差別によるリンチで亡くなったエメット・ティルの事件を下敷きにした社会派ミステリー。日本人にとってはあまり馴染みのない

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    2026年01月05日
  • ジェイムズ

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    賞を5つも受賞し、話題になっているようだが、自分の教養のないせいか、ハックルベリーフィン、トム・ソーヤーの物語の理解がないためか、それほど重要なものとは思えなかった。

    恐らく白人視点から描かれたハックルベリーフィンの物語を黒人視点から描き、追加の設定(?)を入れ込むことで、古典のコペルニクス的転回をやったことで、黒人差別をNGとする世論に乗っかった形となり、受賞対象となりやすかったのだろうと思われる。

    こういう作品がその設定だけで(?)評価されているとしたら、まだまだ黒人差別が根強く残っている証拠じゃないかと思ってしまう。

    百歩譲って欧米人が評価するのは理解できるとして、日本人がこれに共

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    2026年01月04日
  • ジェイムズ

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    実はハックルベリーフィンの冒険を
    今まで読んだことなくて(^^;;
    でもそんな自分でもワクワクと
    シリアスなシーンにハラハラしながら
    楽しく読めました!

    まさかの別視点から描かれた
    大人向け「ハックルベリーフィンの冒険」。
    翻訳は読みやすいし、主人公の黒人奴隷の
    ジムは自分の立場をわきまえてると
    見せかけて大胆な行動をするところには
    驚きもありました。

    後半になるにつれて当時の黒人奴隷に
    対する扱い方、接し方が
    まるで家畜同様になる場面はとても苦しかった。

    ジムが本を読んだり、文字を書いたりすることに
    熱中する場面が何故か頭に残っています。
    しかも、文字を書く短い鉛筆は、
    手に入れる過程

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    2025年12月30日
  • ジェイムズ

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    2025.12 日本には欧米のような奴隷制度はなかったので遠い国の残酷な制度としか思えないが、奴隷に対する残酷な仕打ちと茶番劇が軽妙に描かれたこの小説、すごいね。ジムは淡々としているけれど読んでいて苦しい場面もあり、痛い場面もあるけれどハラハラしっぱなしでした。

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    2025年12月25日
  • ジェイムズ

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     『トム・ソーヤーの冒険』の結末で、ハックルベリー・フィンと親友トムは、盗賊の金貨を発見した。しかし二人ともまだ子供であるため、発見した金貨は二人で折半、ハックの取り分はサッチャー判事が保管し、金貨の管理人となったダグラス夫人の養子としてハックは屋敷に住み、トムと共に学校に行くようになった。自由人としての暮らしではなく、決められた時間に寝起きし、礼儀作法をミス・ワトソンから徹底的に仕込まれる日々は、堅苦しかったが、安全だった。ところが、行方をくらましていたハックの父がセント・ピーターズバーグに現れ、強引にハックを連れ去ってしまう。逃げ出して自分の死を偽装したハックは、逃亡奴隷のジムと出会う。

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    2025年12月17日