吉村昭のレビュー一覧

  • 吉村昭の平家物語

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    平家物語の入門書として最適。非常に読み易く、一気に読んでしまいました。源氏も平氏も、どちらも酷い事してますね。ただし、戦国時代より優雅でもあり、まだ人間味がある気がします。

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    2012年02月07日
  • 光る壁画

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    意外にあっさりしてたなぁ。著者の淡々としながらも迫ってくるような物を期待してたので、面白かったけどもっと熱くなりたかったかな。

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    2012年02月06日
  • 大本営が震えた日

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    本当に真珠湾作戦が連合国側に傍受されていなかったのか?
    本書にもハル長官の「最初に日本から軍事行動を起こさせたい」という発言がある。
    日本〜ハワイの超長距離を大船団が発見されずに辿り着いたというのも奇跡以上のものが。
    事実はどちらか?

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    2012年02月01日
  • 彰義隊

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    上野寛永寺山主であった輪王寺宮を中心に据えて描かれる、上野戦争と維新。
    筆者の史料を追う姿勢からともすれば出来事の羅列になりかねないところを、主人公の宮があまり主張しない描き方によって逆に、奥ゆかしく静かな目線の持ち主と云う性格で物語が成り立っていると思う。
    幕府崩壊から後の宮の生涯を書いている訳ですがタイトルを「彰義隊」としたのは、宮があの日を一生忘れえないものとして抱えていた事に由来するのでは。

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    2012年01月31日
  • 海の史劇

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    丹念に史料を読み解き忠実に日露戦争を描き出した労力には感服します。が、あくまで読み手側の問題なのでしょうか?話としての面白さは別物と感じてしまいました。氏の作品は好きなのに…。

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    2012年01月15日
  • 深海の使者

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    ネタバレ

    第二次世界大戦中、同盟国であるドイツとの輸送ルートを確保するため潜水艦がひそかに活躍していた。
    遥か離れたドイツへの往来を目指した潜水艦を描く。

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    2014年07月07日
  • 吉村昭の平家物語

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    2011/12/11
    来年の大河ドラマに向けて読んでみた。
    清盛もひどいけど、頼朝もひどい。
    数年前の義経が見たくなった。

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    2011年12月11日
  • 新装版 間宮林蔵

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    世界地図に日本人で唯一名を残している間宮林蔵の壮絶な一生を描き、史実の中に林蔵の人となりを浮かび上がらせている。

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    2011年11月03日
  • 冷い夏、熱い夏

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    シンプルに医療ものかと思ったら、吉村昭氏の最愛の弟の、末期がん診断から死までを綴った壮絶なノンフィクションだった。
    末期がんで余命が少ないことを本人に告知するなどとんでもない、という時代背景があるので、現代からしてみると無理があるんじゃないかと違和感がどうしても否めず、(実際に治療の非常に難しいがんであったにせよ)ここまで絶望的な筆致は読んでいて苦しい。
    しかし、さすが作家だけあって、感情的にもかなり突き動かされている状況でありながら、一方でかなり冷静に物事の成り行きを見ているところは驚き。

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    2011年11月01日
  • ふぉん・しいほるとの娘(下)

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    ネタバレ

     結局、タイトルはあくまでも象徴であったのだろう、と思う。
     「ふぉん・しいほるとの娘」とあるが、シーボルトに関わってしまった男たちがメインだと感じた。

     シーボルトの子を産む滝、娘の稲、孫のタダが出てくるが、稲以外の女たちの扱いは、男たちに比べると弱い。
     群像劇として読むのならば、男たちと同じようにシーボルトの娘の客観的な立ち位置が知りたかった。

     恐らく、タイトルから察した私の読みたい話とは異なった……ということなんだろうなぁ。
     長かったです。

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    2011年11月03日
  • ふぉん・しいほるとの娘(上)

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    ネタバレ

     「タイトルに偽りあり!」の本かと思うくらい「しいほるとの娘」が出てこなかった。もしかして主人公は「ソノギ」さんかと。

     歴史に詳しくなくとも読めるけど、情報量が多くてなかなか読み進まない。面白いとは思うんだけど、話が多方面に広がっているなぁと。

     そしてただいま下巻を読んでるんだけど、下巻のあらすじは読まないほうがいいと思う。あらすじでネタバレされてがっかりした。

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    2011年10月31日
  • ふぉん・しいほるとの娘(下)

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    所謂オランダお稲の話。江戸時代、しかも幕末から明治維新のただでさえ動乱の時代に日蘭のハーフで生きるってどんなに大変だったんだろう。

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    2011年10月29日
  • 深海の使者

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    大戦中、杜絶した日独両国を結ぶ連絡路を求めて、連合国の封鎖下にあった大西洋に、数次にわたって潜入した日本潜水艦の決死の苦闘を描いた力作長編!

    とのことです(裏表紙より)。

    第二次大戦中、潜水艦で日本とドイツを行き来していたなんて知らなかったです・・・。
    しかも、そのルートが凄い。日本から直通でどこにも寄港せずにはさすがに行けませんが、寄港できる場所も限られてるんで、数ヶ所寄港するだけでドイツまで行かなきゃいけない。
    伊号第八潜水艦に至っては、日本を出発して、シンガポール、ペナンに寄港して、もうそこからノンストップでドイツへ。もちろん喜望峰を迂回。どえらいルートです。

    さらに、その航海途中も、連合国の領海だったりすると、容赦なく攻撃されて常に危険に晒される。潜水艦なんて、攻撃を受けたらもう沈むしかない感じです。沈むようにできてますから。
    かと言って、ずっと深海に沈んで進んでいると、速度も遅いし、空気も汚濁していくそうで・・・。どうしたって何度かは浮上しなければいけないみたいです。でも浮上したらしたで攻撃の危険に晒される・・・。

    潜水艦に乗ること=死の覚悟、って感じみたいですね。
    よくこんな危険な旅をしたなあとほとほと感心しましたが、この時はこれ以外の選択肢が無かったんでしょうがないですね。(航空機の場合、ソ連領空を侵害することができないため迂回ルートに→寄航地点が限られる→そこまでの長距離飛行に耐えうるものがなかったてな按配です)

    以前、広島の呉市に行ったとき、海上自衛隊資料館で潜水艦の中に入ったのですが、結構狭かった記憶があります。
    潜水艦自体はとても大きくて、おおおお!って感じなんですが、艦内は機械系の設備がいっぱいで、通路とか寝るところのスペースは限られてました。今でもこんな感じなんで、戦前の潜水艦はきっともうちょっと限られたスペースなんでしょうね。
    こんな中に数ヶ月間・・・

    しかも暑い地域を通るときには、艦内の温度が上がってサウナ状態になるし、お風呂も入れないので全身に垢がこびりついて異臭がするとか・・・潜水艦生活についても記述があり、当然のことかもしれませんが全然考えたことがなかったので驚きました。
    (今の潜水艦には、シャワー施設やトイレもついてたんですが、真水の量とか限られているんでしょうね)

    いやはや。潜水艦の存在自体、なんだか信じられない気分ですが(あんな鉄の塊が水の中を進むなんて!)潜水艦の死闘に驚かされました。

    それにしても、どれほどの潜水艦・戦艦と人命が海に沈んでいるんだろう・・・。これを読むだけでも、戦時中、海の中へ沈んでいった人々はかなりの数にのぼることがわかりました・・・。合掌。

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    2011年10月16日
  • ふぉん・しいほるとの娘(下)

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    ようやく読破。。
    シーボルトが出島に来ていた頃、遊女との間にできた娘の一生の話。

    う~ん。シーボルトって偉いお医者様だったんだよね、
    くらいの知識しかなかったから、
    遊女との恋物語とか、その後、お手伝いの女性に手を出すとか、
    そういうものか。。と思ってしまった(^_^;)
    まぁ、それ以上に、日本のことをオランダに伝えたい、という意欲に圧倒される。
    そこまでする?!ということが多々あり。

    小説としては面白いけど、
    日本史の弱い私には行き詰る箇所が結構ありました。。

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    2011年10月10日
  • 海の史劇

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    吉村昭という作家を始めて知った。これだけの作家を今まで知らなかったなんて、恥ずかしい限り。

    日露戦争の日本海海戦を描いている。
    ロシア側、日本側の両側を丁寧に、史実を確実に積み上げた、読み応えのある、面白い小説だった。

    当然、これを読みながら司馬遼太郎の「坂の上の雲」と比べていた。
    同じ舞台を描きながら、全く異なるアプローチ、記述。
    「坂の上の雲」と「海の史劇」というタイトルだけで、2人の違いが良く分かる。
    明治の日本人が坂の上にある何かを求める姿勢とか想いを描いたのが前者なら、後者は淡々とあった歴史を積み重ねている。
    小説家によってこんなにも違う作品になる。
    もちろんどちらも素晴らしい。

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    2011年10月08日
  • 光る壁画

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    ドラマ化されてたので、なんとなく再読。
    ドラマの脚本、上手く出来てるなー・・と感心。

    「下町ロケット」や周辺、ドキュメンタリーを観ててずーっと痛感するのだけども、町工場の技術と発想をもっとサポートする体制を国が作ってくれればいいのに・・でないとそういったものは失われるか他国に流出するばかり・・・。

    それこそ恩田陸の「ネバーランド」のIT少年の様な発想を!

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    2011年10月05日
  • 桜田門外ノ変(下)

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    ・井伊大老の初傷はピストルによる貫通銃創。
    ・襲撃時間は約3分程度。
    ・実際の斬り合いは剣術によるスマートなものは全くなく、泥臭い鍔元による押し合いで指、耳、鼻が斬られるケースが多く、襲撃後の現場にはそれらが散乱していた。
    ・幕府による逃亡者の逮捕捕獲技術の高さ。

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    2011年09月26日
  • 空白の戦記

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    ネタバレ

     戦争を題材にした、著者の短編集。
     友鶴事件や、第四艦隊事件など有名な題材を扱っているのもあれば、事実を元にしたフィクションの「敵前逃亡」などもある。
     それも臨場感や、情感に溢れ、戦争のいろいろな側面に触れる事が出来ると思う。
     武蔵に関わったある少年を描いた、「軍艦と少年」がなんとも物悲しい。

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    2011年09月22日
  • 冷い夏、熱い夏

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    もっとも読みたかった本

     この夏亡くなった作者。最期は妻が看取る前、自身で自身の命を絶ったと報道されれている。

     それを聞いて読みたかったのがこの本だ。弟が自覚症状のない末期肺ガンになり、それをひたすら隠し通しながら弟の死を看取る兄の心模様を描く。私小説であり、主人公である兄は自分自身だそうだ。

     凄絶という言葉がふさわしい弟の闘病の様子、それを見守る兄弟たちの葛藤、そして隠し通した主人公の心模様が赤裸々に小説として記録されている。

     いつ電話が鳴るかわからない状態の中で小説は進行する。主人公が弟の急変を聞きつけて病院に駆け込むが、病室に入らず自身の心の準備をするという下りがある。

     現在の世の中のように「もし携帯電話があったら?」と思うとおもしろい。情報はすぐに流れるだろうし、情報そのものの正確になっていることだと思う。

     よって、判断もより正確だろう。しかし、人の行動はその速度と正確さについていけるだろうか。もっと遅く、もっと受け身で、もっとあいまいなものになるんだろうなぁ。人の死ってそんなものなんだろうなぁ。

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    2011年09月14日
  • 再婚

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    『再婚』・・タイトルにひかれて読みました。
    ある程度年齢のいった人ならば現在配偶者がいる、いないにかかわらず、
    1度や2度は頭をよぎったことがあるのではないかと思います。

    「老眼鏡」「男の家出」「再婚」「貸金庫」「湖のみえる風景」「青い絵」「月夜の炎」「夜の饗宴」の8編からなる短編集です。

    時代背景は今より少し遡りますが
    どの話も男の人生の岐路においてありえそうなことを、
    全くの男性目線で描いています。気に入ったいくつかを紹介します。

    「老眼鏡」
    真面目すぎて見合いも断られ、やっと結婚相手がみつかって本当は嬉しいはずの結婚式を目前にして・・
    またもや悩みが。
    今まで女と寝たことがなく結婚相手と性交渉がちゃんとできないのではないかという不安を先輩に相談すると
    意外な人、彼らが学生時代の下宿の「おかあさんに教えてもらえ」と・・
    50才近い未亡人(まだまだ美しさを残している)に結婚の報告をして自分が女性と未経験だと伝えると教えてくれると・・何年も前の先輩からの言い伝えだと。
    その人から条件は結婚式に招待することだけ・・
    そして何事もなかったように静かに「おめでとう」と言って帰る。
    そんな話です。後輩を思う先輩側からみて書いています。

    *読んでいて^^そんなことって!って思いましたが、
    不思議といやらしさはぜんぜん感じず、かえってその「おかあさん」には神々しささえ感じられました。
    一昔二昔前とはいえ真面目な青年たちは大変だったのだと思いました。
    愛情さえあれば、わざわざ練習しなくても・・(笑)
    そんなもん自然に成っていくものだと思っていたのは何も知らなかった女性だけだったのでしょうか(笑)
    そこが・・笑っちゃいけないけど^^笑えたところでした。

    「男の家出」
    定年退職を機に妻から去っていく男、その後、好きな女ができそして死んでゆく。男の最期は幸せだったのか・・

    *まあ・・身勝手な行動を一方的な男目線から美化しているようにも思えるが、女性として妻として身につまされることも確かです。

    「再婚」
    妻を亡くした初老の男が、その愛する妻への思いにかられながらも、なんとなく再婚をしてもいいかと・・
    昔、好きだった女と会うも、そのちょっとした所作に違和感を感じてしまうという話。

    *へ~男性ってこんな風に思うんだ~って思いました。
    でも、同じ状況なら女性のほうがもっと厳しいかなとも思いました。

    その他の5編もなかなか面白かったです。

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    2011年09月05日