佐々木毅のレビュー一覧

  • 君主論

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    中世ヨーロッパの専制君主制を時代背景とした持論展開なので、多少暴力的な面は否めないが、展開内容をビジネス論に置き換えると、現代にも充分通用する。忘れられないとある件がこれ→「良き助言というものは、誰から発せられても、必ず君主の思慮のうちに生まれるのであり、良き助言から君主の思慮が生まれるのではない。」職場の上司もそうありたい。

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    2015年01月06日
  • 君主論

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    当時のヨーロッパの歴史を知っていると非常に興味深く読めると思います。現代にも応用できる内容が多く含まれているのではないでしょうか。
    何回も読み返したくなるような本でした。

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    2013年02月25日
  • 学ぶとはどういうことか

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     佐々木毅著『学ぶとはどいうこと』。元東大総長で、政治思想史の重鎮が、いかなる学ぶ意義を、いま説くか。興味があって、購入の手順。

     アリストテレス、福沢諭吉と古典が引用されて、果たしてそのオチはと読みすすんだが。どうもその帰結は、政治家の「学ばない政治の災禍」(
    180p)という点に主張点は、あるようだ。

     「精神的エネルギーの枯渇」(196p)。二本の学習スタイルが学校時代の学びに収斂し、なにを学んだかよりも「どこで誰について学んだか」出7処遇が路線化されている、学歴主義。

     学閥のネットで情報をわけあい、予算をうごかしていく仕組みが、政権交代があってもかわらず、3.11東日本大震災を

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    2012年11月18日
  • 君主論

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    もっと仰々しくて難解なものだと思っていたのですが、読んでみると各章が短めなおかげか、肩に力が入りすぎる事なく気軽に読めたのは驚きです。語られる統治論に現代との共通点が多く、応用も利くことからビジネス書のような側面に注目されがちな君主論ですが、中世にしてはめずらしく宗教的思想に縛られない統率論は人の上に立つ立場であろうがなかろうが、なにかと参考になると思います。世界史に疎い私としては、ローマ教皇の政治的権威の強大さに対する疑問や傭兵の台頭など、イタリア史に興味を持たせてくれたので意外な収穫のあった本でした。

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    2012年11月01日
  • 君主論

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    マキアヴェッリの代表作と言えば、この『君主論』か『マンドラゴラ』でしょう。後者は、最近はRPGで人の形をしたニンジンみたいなのの名前として有名になっちゃったりしましたが、たぶん関係ないと思う。

    彼の時代において、君主とはどうあるべきか、どんな君主ならば長く自分の治世を続けることができるのか、という点に関して持論が展開されています。さすがに、その内容を「現代の日本」に当て嵌めるのは難しいですが、それでも「上に立つ人間としてどんな美徳を備え、どんな欠点を修正していくべきか」という視点から見ると、いまだに参考になる部分も多いです。

    この講談社の『君主論』は、マキアヴェリについていくつかの著作があ

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    2012年07月20日
  • 学ぶとはどういうことか

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    震災での想定外な出来事を契機に、学ぶことの本当の意味を見直す。「学問のすすめ」が書かれた、歴史的な意味合いを作者なりに解釈しながら、学びについての、深い洞察が続く。作者の専門分野である、政治の世界での学びなど、学ぶことが即実践されるべき世界での、ていたらくは、嘆くしかない。高校生、大学生くらいが読むといいが、社会人とて、生涯学びは必要。人生の中弛み、諦めも始まるであろう、40代の人こそ、読むべきかもしれない。

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    2012年07月12日
  • 学ぶとはどういうことか

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    想定内のことに対して打つべき手も打たないで想定外という枠に押し込もうとする姿勢を断じる。ルサンチマンをやめ本当に自分たちの為に学び工夫する姿勢を後押ししてくれる一冊。

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    2012年06月12日
  • 学ぶとはどういうことか

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    今の私が置かれている状況での学びを続けるには、どういった心がけをすればよいのか。このような思いから本書を手に取った。学び続ける気概となるエンジンと燃料は、メインテナンスと補充が必要だからだ。ところが5章くらいに差し掛かった頃、読書の動機はうれしい誤算であることに気付いた。この本は、学校や大学・大学院で何らかの形で、学生を学ばせる立場にある人々が読むと有益だろう。

    第1・2章では、学びの多様性の紹介がある。震災・原発事故、『学問のすすめ』を解題してその説明がある。
    第3章では、アリストテレスによる学が整理された。第1に神・自然の理論学、第2に倫理のような人間によって変えることのできる領域:実践

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    2012年05月22日
  • 学ぶとはどういうことか

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     日垣さんの推薦。

     ロンドンへ行く飛行機の中で読んだ。

     佐々木先生によれば、学ぶは、「知る」「理解する」「疑う」「超える」に分かれるという。

     宮城県沖の地震確率が高いのは知っていた、田老町などで大規模な堤防ができていたのは知っていた、昭和三陸津波で、土地区画整理事業や高台移転が行われたのも知っていた。

     しかし、現実に、行方不明者を含めて2万人の人たちが亡くなった。自分は、何も、理解し、疑い、そして、超えていなかった。

     自分は、いろいろな専門家が、想定外とか、津波を一部減殺したとかいう言説には納得できない。人が一人でも死んだ以上、堤防、土地利用に関係していた行政マンは、深く反

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    2012年05月02日
  • 君主論

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    ■君主論
    1.君主論は、マキアヴェリが書記官時代に体験した「政治の現実」を踏まえた統治術として執筆されている。従って、そこで描かれているのは、当時のフランスのような安定した王政の姿ではなく、「新しい君主」が権力を打ち立て、それを維持するための君主の有り方である。
    2.気前が良いという評判を維持しようとすれば、豪奢な行為を避けられなくなり、全ての資産を使い果たすことになる。そして最後には民衆に課税を課し、金銭を得るためにあらゆることをせざるを得なくなる。
    3.慎重であるようりも果敢である方が好ましい。

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    2012年01月21日
  • 君主論

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    読書会の課題本として読みました。

    今、なぜ君主論をよむのか。読んでみた後に、その質問をしてみたいですね。

    15世紀のイタリアを中心とした時代背景や、ローマ帝国についての知識を持ち合わせていないとなかなか読み解くのが難しいと感じました。

    いわゆる君主、としてではなく「第一人者」としたリーダー論として読むこともできるかもしれません。個人的にはあまりそのような読み方はできなかったですが。

    講談社の訳は比較的わかりやすいものとなっていますので、あまり読み切るのに自信がない方には講談社をお薦めします。文字も大きいですし。

    総論として読んだ場合、時代背景や価値観の違いが鮮明にですぎていて、なかな

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    2011年08月22日
  • 政治学の名著30

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    その名のとおり、政治学における名著のガイド本。この分野に興味を持ったが、右も左もわからない人をやさしくナビゲートしてくれます。とりあえずこのへんの本を読めば大まかな流れはつかめるでしょう。もちろん大まかですのでその隙間をどんどん埋めていく作業は抜かりなくしていきましょう、私も含めて。

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    2011年07月06日
  • 政治学の名著30

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    ネタバレ

    権力は制度や方法から派生するものではなく、制度や法は権力によって初めて可能になるのである。p27

    ポリス→強者による弱者の支配ではなく、勝れた人間(金銀を内に持つ人間)によるより劣った人間(鉄と銅を内に持つ人間)に対する支配。p69

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    2011年05月24日
  • 現代政治学の名著

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    元・東京大学学長、現・学習院大学法学部教授の佐々木毅が編者となり、14人の政治学者が15冊の現代政治学の文献を紹介する。

    【構成】
    執筆にあたって(佐々木毅)
    ウォーラス 『政治における人間性』(杉田敦)
    ウェーバー 『職業としての政治』(牧野雅彦)
    ミヘルス 『政党の社会学』(氏家伸一)
    リップマン 『世論』(杉田敦)
    メリアム 『政治権力:その構造と技術』(飯尾潤)
    ラスウェル 『権力と政治』(飯田文雄)
    ハイエク 『隷従への道』(足立幸男)
    アーレント 『人間の条件』(千葉眞)
    モーゲンソー 『国政政治:権力と平和』(遠藤誠治)
    ダール 『ポリアーキー』(宮下大志)
    ローウィー 『自由

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    2011年04月24日
  • 政治学の名著30

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    名著を8頁程度で紹介できるのか?との疑問と退屈を抱きつつ、前半部分を読み進めた。しかし、バークの著作にいたって、本書の私の読み方が間違っていたことに気づく。各著は時代とその支配思想に向き合うことによって、いくばくかの普遍性を獲得したのであり、ただちに現代に応用できる部分を求めてはいけないのだ、と。

    気になった記述。

    ・バークにはフランス革命は「人間の権利」という抽象的原理に基づく革命であり、それは先入観と社会的紐帯の中でのみ自由が可能になるという人間的現実を無視し、実際には人間を「野生の自然状態」に戻してしまうものに他ならないものと映った。(中略)そして革命はアナーキーに行き着くという診断

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    2011年03月22日
  • プラトンの呪縛

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    東大総長を勤められた佐々木毅氏によるプラトン研究の書。哲人政治を提唱し、民主制を痛烈に批判したプラトンが全体主義の祖として位置づけられた20世紀の思想を再考する。

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    2011年03月06日
  • 君主論

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    エッセンスだけなら、わかりやすい『よいこの君主論』だけで十分だと思った。ただ特筆すべきなのは、マキアヴェッリの記述は政治学的にシステム化されたものからではなく、フィールドワーク的な歴史的な君主の観察によって行われているという点で学問書というよりも実用性が高いハウトゥ本の趣きが強く、ユニークなものとなっている点だ。今もなお読まれているということが、マキアヴェッリの観察力の高さが裏打ちしている。

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    2010年12月02日
  • 君主論

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    ふむ、後半から面白くなってくるな。
    教会への対応の仕方とか今の世の中であまり役に立たないだろJK。

    性悪説に基づいて書かれている君主論。
    文章から若干怖さを感じる、何か辛い実体験があったのかなマキャヴェリさん(´;ω;`)ウッ…

    --気になった言葉--
    人は些細な危害に対しては復讐をするが、大きなそれに対しては復讐出来ないからである (P39)
    他人に勢力を得させる原因を作る者は自ら滅びる(P48)
    偉大な人物が新たに与えられた恩恵によってかつて受けた侮辱を忘れ去ると考えるのは誤りである。(P80)
    同胞市民を殺害したり、友人を裏切ったり、信義や慈悲心、宗教心を欠いていた人

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    2010年08月15日
  • 君主論

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    “どう支配すべきか”の本。明快。具体例を挙げてあらゆる局面での君主のあり方を説く。人の上に立つリーダー的立場の人は是非読むべき。

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    2012年06月29日
  • 現代政治学の名著

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    ウォーラス、リップマン、アーレント、ダール、丸山眞男、ハイエク・・・その他現代政治学のおける大家の著作について簡単に説明し、紹介している新書です。ちなみに佐々木さんは何も仕事していないけど。

    個人的には紹介者の技量で大家でつまらない奴になってしまう印象は受けました。でも、非常にわかりやすくおもろしい取り上げ方をしている人もいたので、読む価値はあると思う。

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    2009年10月07日