佐々木毅のレビュー一覧

  • 君主論

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    君主かくあるべきを、著者の経験から緻密にまとめた書
    翻訳の割に、読みやすい日本語だった

    成功する君主、失敗する君主、それぞれの立ち居振る舞いが事細かに書かれている
    イタリアを中心とした古典であるが、その中身は、現代のビジネスにおけるマネジメントに通じる部分も多い

    その観察眼と表現力と、しかもそれが何百年も前に書かれた書物であることに驚かされると共に、人間の本質はそうそう変わらないのだと考えさせられた

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    2021年04月11日
  • 政治学の名著30

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    古今東西の政治学の30冊の名著の解説本で、確かに読んでみたい、読まなくてはと思う本がたくさんあったが、この本自体結構難しめだったので、やっぱり原著はもっと読みこなすのが難しいかな…と思ってしまうところはあった。まあでも、いずれチャレンジしていきたいとは思います。

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    2020年12月18日
  • 君主論

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    狐のような狡猾さと獅子のような獰猛さを以て統治せよ、といったフレーズで議論を巻き起こしたと言われる本。まぁ一つのフレーズが一人歩きして印象を代表してしまうことはこの本に限らずいくつもあるだろうけど、ご多聞に漏れずこれも言うほど過激ではないと思う。表面上穏やかなだけな人を「優しい人」と呼ぶ種類の人間にとっては、過激と捉えられるだろうが。
    全部で20数章にわたって著者が仕える君主に対して上梓する君主足るものこうすべき、といったことが書かれている。様々な事象を持ち出すのはよいことだが、それぞれのケースについて知らないとあまりピンと来ないどころか、どっちが味方だかわからないというようなことにもなって非

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    2019年11月12日
  • 現代政治学の名著

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    現代の政治学を学ぶにあたって欠かすことのできない重要な文献の内容紹介をおこなっている本です。とりあげられているのは、ウェーバー『職業としての政治』、ミヘルス『政党の社会学』、リップマン『世論』、ハイエク『隷従への道』、アレント『人間の条件』、ダール『ポリアーキー』、ロールズ『正義論』、ハーバーマス『後期資本主義における正当化の諸問題』、丸山眞男『現代政治の思想と行動』など、15冊です。

    編者の佐々木毅には、本書のほかに『政治学の名著30』(ちくま新書)という著作もあり、こちらは単著のかたちで政治学の重要文献を紹介しています。これに対して本書は、それぞれの著作の内容とその現代的意義を、各執筆者

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    2019年07月14日
  • 君主論

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    世界史をほとんど知らないので、今一つ具体的事例がピンと来なかったが、抽象度の高い記載は、君主をリーダーや経営者に置き換えて読むと、十分現代にも通じる。(当たり前だが。)
    内容的には、韓非子に通じるように感じた。韓非子よりずっとコンパクトだけど。
    「心の訓練についてみるに、君主は歴史を読み、その中で偉人達の行動を考察しなければならず、戦争において彼らがどのように行動したかを知り、勝因と敗因とを検討して後者を回避したり前者を模倣したりできなければならない。そしてこれら偉人達も彼ら以前に称賛と栄光を体現していた人物を模倣し、その者の立ち居振舞を座右の銘としたのであった。」
    「恐れられるよりも愛される

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    2021年08月08日
  • 君主論

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    新たに君主となるべきものの方策を説く。同時代のヨーロッパ情勢に疎い為理解しづらい面も多かったが、それでも建前を放棄した提言が当時に於いて異質なものだったことは想像つく。
    欧州圏のこういう著作は初めて読む気がするが、話題が限定的なので、個人的には孫氏や韓非子のような中国古典の方が性に合うな

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    2016年05月31日
  • 君主論

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    マキアヴェッリの『君主論』は「目的のためには手段を選ばず」というマキャベリズムを説いた書として長年批判されてきたものであるが、マキアヴェッリが本書を著した時代背景を踏まえると、大分異なる捉え方のできる著作である。
    マキアヴェッリが活躍したルネサンス末期、16世紀初頭のイタリアは小国に分裂し、互いに領土を奪い合い、かつ大国フランスやスペインからも領地と財産を狙われる戦乱の時代で、マキアヴェッリは弱小国フィレンツェ共和国の官僚として外敵の脅威にさらされ続けた。
    そして、他国の様々な権力者について見聞きしたことから学んだ君主のあるべき姿をまとめ、自国の君主メディチ家の小ロレンツォに献呈したものが『君

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    2016年01月11日
  • 君主論

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    どのみち協働は避けられないのであれは、リーダ、フォロワのいずれの立場であったとしても統治の本質は理解すべきであり、本書はヨーロッパという様々な国を例に幾つかのパターンと比較によりその本質を暴く本である。
    何らかのヒトのまとまりで協働する場合、その統治について過去の経験を得るための本である。現在や日本という土地にいると気づきにくい観点も含め広く論じられている。
    統治される側からすれば、自らをより有利な環境に置きたくなるのは当然であり、その判定はかなり本能的になりがちである。その本人の資質も当然関与するだろうが、他者との関係性などの環境要因が大きいと改めて思った。
    本書では、トルコ、フランスの統治

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    2014年12月18日
  • 君主論

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    【君主】のあり方について色々な側面から述べている。
    時代背景が違う事もあり当然と言えば当然だが現代では一般的に善とされている事が必ずしも当時ではベターではないという今の常識から外れた見解も所々散見されるのが面白い。
    また、たえず行動を起こし続けることによって運命を切り拓く事の大事さは昔も今も不変であることが印象深い。
    翻訳の問題なのかやや読みづらいのが難点。

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    2014年07月20日
  • 君主論

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    あまりの読みづらさにずっと積読状態でしたが、授業の強制力で指定章を通読。

    昔、学校で、「あまりに過激な内容で禁断の書扱い」という体で習った記憶がありますが(記憶違い?)、そんなに衝撃的な印象は受けませんでした。

    特にマキアヴェリの時代はイタリアが混乱を極めていたので、そんな中で良く国を治めようと思えばキレイごとばかりではダメなのだ、力を付けよ…ということと理解しています。

    しかしこの本、誰に聞いても読みづらいと言いますが、日本語との相性悪いのかな。。。笑

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    2014年07月01日
  • マキアヴェッリと『君主論』

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    当然ながら昔のイタリア人の名前が多く出てくるのだが馴染みがない文字列なので覚えにくかった。
    マキャベリの書いた事自体は思ったよりも普通でしたが、当時の人には驚愕で迎えられたのでしょう。
    前半がイタリア史とその中でのマキャベリ、後半がマキャベリの書いた君主論と言う構成です。

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    2014年03月06日
  • 学ぶとはどういうことか

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    [購入] 元東大総長の著者による本質的な「学び」論。

    エッセイというかたちで、歴史や社会にとっての「学び」の意味やより根源の人間にとっての「学び」の意味が綴られる。
    哲学や歴史などの観点からの語り口は決して易しくなく、読み進めるのに時間がかかる。
    先にあとがきを読んでから読み進めた方が理解が促進されるかもしれない。

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    2013年12月17日
  • 学ぶとはどういうことか

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    レポートのために。
    ちょっと私には難しかった。わからない言葉も多々出てきたので、辞書片手に時間がかかった。
    政治のことも少し勉強してみようかなと考えさせられた。

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    2013年01月14日
  • 学ぶとはどういうことか

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    福沢諭吉の著書からの引用が多く見られた.彼が,その当時「学ぶ」ということを適確に捉えていることに著者は評価しているが,そのような普遍的な知識を習得し,著作に表すことは凄い.

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    2012年07月27日
  • 学ぶとはどういうことか

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    タイトル通り、学ぶとはどういうことか、著者の見解を寄せている。

    知る・理解する・疑う・超えるという4つの段階で学びについて論じる。さらにそれを現代の政治や経済にどのように反映させていくのか、非常に興味深かった。

    個人的には、「考える専門家」と「考えない専門家」の部分がおもしろかった。今の「常識」が何か本質的なものを見落としているような気がしてならなくなった。

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    2012年07月07日
  • 学ぶとはどういうことか

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    人間世界では「想定外」の事態に対してさえ、なんらかの判断を下さなければならない局面があるのも冷厳な事実である。したがって「想定外」のことも考えておく必要がある。p28
    「学ぶ」という以上には「想定」の枠での積み上げ的な「学び」だけを意味するわけではなく、その枠を超える「学び」の能力も含まれているということである。p29

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    2012年04月08日
  • マキアヴェッリと『君主論』

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    <きっかけ>
    先に読んだ本「選ばれるプロフェッショナル」で紹介されていた。

    <学んだもの>
    リーダーが備えるべき資質、取るべき配慮・行動

    <内容/感想>
    前半でマキアヴェッリの人生、後半で君主論の和訳を記述。
    前半を受けて後半を読む構成はとても良かったが、前提知識がない中では前半の文章が非常に読みづらかった。後半はすっきり明快。

    あるべき君主像を論じるというよりは、「傭兵は用いない」「万人受けを狙わない」「人に憎まれることだけは避ける」など、新しく君主になる際に気をつけること、君主になった後に気をつけることといった、君主が取るべき配慮や行動について具体的・実践的に記述されている。

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    2011年10月02日
  • 君主論

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    最近のマイテーマ「戦争・戦略論」の自主課題図書。
    もーっとえげつない権謀術数論かと思いましたが、思ったより、普通。
    暗黙の了解を敢えて文章にしました的な。
    まあ、その時代にそれをしたことに意義があるのでしょうけれど。
    さすがに今の時代にそぐわないと思われるありますが(1513年の作品ですから…約500年前?)むしろ今でも十分通用する指摘もいっぱい。
    個人的に16章~19章、23章、25章はなるほどと思わされた。
    あくまで「上に立つ者」として、だけど。
    私には無理だ。
    しかしこの本を書いたマキアヴェリ自身が当時の政治情勢・君主に翻弄される人生を送ったのは皮肉であること。

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    2011年08月07日
  • 現代政治学の名著

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     なかなか難解であった。そもそも硬派である政治学の名著を、要約を通じて理解しようという、安直な姿勢を許さない世界に案内してくれる。
     原書といっても原語で読めとは申しにくいが、本書のガイドで邦訳の原典をかたわらに、併読するということくらいは、ぜひ取り組みたい。そんな思いをさせてくれる、新書ながらも重厚な内容。

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    2010年12月03日
  • 君主論

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    本屋で古典特集をされていて、勢いあまって買ってしまった。
    古典を読めるかどうかという、自分への挑戦として読んでみた。結果、読めることは読めるが、あまりおもしろくはなかった。古典でも今の自分に役立つものを読みたい。

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    2010年09月20日