佐和隆光のレビュー一覧
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「SDGsの超基本」
持続可能な開発目標という意味らしいのですが詳しくは知らなかったので買ってみました。
世界で達成すべき項目として17つ挙げられています。
1.貧困をなくそう。
2.飢餓をゼロに。
3.すべての人に健康と福祉を。
4.質の高い教育をみんなに。
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に。
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに。
8.働きがいも経済成長も。
9.産業と技術革新をつくろう。
10.人や国の不平等をなくそう。
11.住み続けられるまちづくりを。
12.つくる責任つかう責任。
13.気候変動に具体的な対策を。
14.海を豊かさを守ろう。
15. -
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佐和隆光
1942年和歌山県高野山に生まれる。1965年東京大学経済学部卒業。専攻、計量経済学、統計学、環境経済学。現在、滋賀大学特別招聘教授、京都大学名誉教授
理系で人社系知(・・・文化人類学や考古学、民俗学、哲学、宗教学、歴史学などの文系知)が無い人は危ないんだよ。中国共産党独裁者達みたいな共産主義思想や全体主義者になりやすいんだろうな。民主党の鳩山と菅直人、共産党の志位和夫も、極左思想家の吉本隆明とかも全員理系だし共産主義と理系思考が親和性高いことは確かだと思う。
中国でも、江沢民(在任期間1993─2003、以下同様)、胡錦濤(2003─13)、習近平(2013─) -
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特に後半の文化に関する項目がとても勉強になる。
今後、社会が変化をしていく時に、「安心、信頼」の価値観がもっと重要になるはず。共通の文化を持つことの素晴らしさは忘れちゃいけない。AIの進化は凄まじいといえど、ここを、蔑ろにせずに戦っていくことにまだ勝機は残されてそう。
山極先生の、太陽光発電パネルを置くために、森林を伐採することは、本当に正なのか?というコメントは、物事を一面でしか見ない時の危険性をズバッと言い表してくれたいい例。先日の酒井先生の本でも似た表現があった気がする。
一面から、都合よく見ようとせず、もっと多角的に見れるように学び続けないと行けないなと思った。 -
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『二十一世紀における争点のひとつは、コスモポリタン的な寛容とファンダメンタリズムの対立であろう。
情報や映像が日常的に地球上をかけめぐるグローバル化した世界では、私たちはだれしも、生活様式を異にし、思考様式をも異にする人々と、ひんぱんに出会うことになる。
コスモポリタンは、こうした文化のふれあいと融合を好ましいこととして歓迎する。他方、ファンダメンタリストは、それを、秩序破壊的なゆゆしきこととして警戒する。
宗教、人種的アイデンティティ、あるいはナショナリズムの名のもとに、ファンダメンタリストは、伝統を復興させ、それらを純化しようとする。そして彼らは、伝統を保守するためには、暴力に訴える -
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「グローバリゼーションは何をどう変えるのか」と、副題にあるように、極めて今日的な課題である世界のグローバル化についての解析を試みるのが、この小冊子の目論見である。ギデンズは、5つの章を立て論点を簡潔に示している。西洋キリスト教社会に生きている訳ではない者にとっては納得できる部分もあるし、そうでない部分もあるが、著者の分析は概ね公平な視点に立っていると思われる。
第一章では、グローバリゼーションが経済だけに限られた現象でないことに注意を喚起する。通信技術の発展が必然的にもたらした世界のグローバル化は、共産主義社会の崩壊を招き、富の不平等化を引き寄せた。さらにそれは国や宗教が保持していた独自の文 -
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21世紀初めの10年における、国際化社会の様相を示唆、論考した本書。ギデンズは国際化の流れでおこる社会の変化が及ぼす影響を測定不能とし、リスクを予防することを主張している。また、かれは排除のない世界を理想として掲げる。しかし、2011年、進展した国際化はより暴走し、我々(日本)はそれに適応することができてないと思う。いまだ、新自由主義の流れは強く、格差は拡大し、不平等への無関心が我々を包んでいる。不平等や、社会的定位・排除は社会の構造的に産み出されることは、もはや明確であるにも関わらず。我々に求められることは、国際化に伴う社会の構築変化に対して、どのような理想をもって社会活動に参加するか、とい
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ギデンズのものの中ではとりあえずとても読みやすい。グローバリゼーション、リスク、伝統、家族、民主主義、あたりをキーワードにしながら、民主主義がグローバリゼーションを推し進めたけれどもそれはコスモポリタン的寛容とファンダメンダリスムの両方を生み出した、議会制民主主義はある種限界にきているので、国民国家を超えた民主主義を考えて暴走する世界をコントロールしなくちゃね、なんて話が書かれている。この中には、同性愛について寛容なひとも増えたことについて「セックスを生殖から切り離したことの必然的帰結」とあっさり述べていて、長年の人権運動はどこへ行っちゃったのよと最初は腹を立てた。あんたの言うことはわかるけど
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ネタバレまさかの20年前の書(笑)。
グローバリゼーションをどう捉え対応していくか、というのが主題。
確かに、当時、グローバリゼーションという言葉がもてはやされ、そんな世界にどう対処していくのか、って議論になってた気もするー。
と思いながら読んだ(笑)。
古いけど、ある種今も色褪せない議論が展開されている感じ。
大筋の、グローバリゼーション自体はどうもこうもしようがない、というのは、先見の明ありだし。
個人的には、伝統とは何か、というくだりが何気に面白かった。
しかし、適当に手にした本なので、こんなに有名な著者のこんなに古い本だとは思わなかった(笑)。 そして、こんな薄い、しかも書きぶりもこん -
Posted by ブクログ
『経済学とは何だろうか』(岩波新書)において、クーンのパラダイム論を援用しながら経済学の「制度化」の問題を考察した著者が、アメリカの制度化された主流派経済学や、政治にとって都合のいい役回りをみずから率先して演じている日本の経済学を批判し、モラル・サイエンスとしての経済学の復権を説いた本です。
「経済学のすすめ」というタイトルですが、マルクスのそれとおなじ意味で著者なりの「経済学批判」を展開した本ということもできそうです。ただ、科学社会学的な観点からの経済学批判としては、やや議論が散漫な印象を受けました。また著者自身の政治的な立場からの意見が生のままで提示されているところもあります。本書のよう