鳥山まことのレビュー一覧

  • 時の家

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    家というものは、なんなんだろう。
    人の思いや記憶がそこに残っているような。
    作る時には、かなり練った考えと思いを元に作り、生活する人々もその瞬間ごとに思いを馳せている。
    何やら、悲しいのか、そういうものなのか、時の流れとともに変わっていく、ものの哀れというものを感じる。

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    2026年05月14日
  • 時の家

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    売物件 藪さん→緑→圭さん 脩さん →青年35歳
    丸柱の藤巻 マルタの犬歯  緑 数学の塾
    藪さんが角材をぶつけてできた漆喰の亀裂 
    地震 12年前の震災 緑は友人を失う
    青年は家の中をスケッチする
    小屋裏の点検口 気配 木箱 冊子 紙の束 図面やスケッチ 棟札
    家は時の幹
    解体され基礎だけが残った 

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    2026年05月24日
  • 時の家

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    第174回芥川賞作品。3代の人達の年輪が刻まれた家がやがて解体されていく。それぞれの人生が時を超えて蘇ります。芥川賞らしい筆致力のある作品で、建築士でもある著者が綿密に家の細部を表現し、かつ淡々とそれぞれの生活が描かれます。大きな展開とか盛りあがりはありません。繰り返しじっくり読みたい方にお勧めします。

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    2026年05月04日
  • 時の家

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    ネタバレ

    第174回芥川賞&第47回野間文芸新人賞受賞作。

    空き家に忍び込んで細部をスケッチする青年とその細部にまつわる過去のその家の住人の話に展開する構成は面白いと思いました。
    ただ、全体の流れとなる物語が無いので読みづらいです。
    読み終われば、それぞれの住人の物語があった、と言えるのですが、むしろ震災やコロナ影の怖さや家が解体されるときの痛みを感じ取ることができました。
    読み手の力量が試される小説でした。

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    2026年04月28日
  • 時の家

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    最初読み慣れるまでに戸惑ったが、流れがわかると読める。
    一つの家のそれぞれの思い出と記憶のお話。

    想像はしやすいのだけど、家の描写が思っていたよりも細かい。ここまで執拗に描いているものはあまり読んだことがないな。
    住んでいれば、或いは通っているならば、そこに想いは募るのだろう。降り積もる心が青年の記録で少しでも伺えればいいな。

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    2026年04月26日
  • 時の家

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    家の記憶。
    絵のようにディティールを描くことに長けている。無機的な家の細部に過去住人たちの心の細部に…けれど抑揚もないので充実感に欠けた。

    建築と小説とは似ているというが
    木を見て森を見ずというか
    緩慢な郷愁的で詩的なというか
    悪く言えば退屈

    建築家自身が自分のため設計した家には住んでみたい。羨ましい自由設計


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    2026年04月25日
  • 時の家

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    ネタバレ

    冒頭、屋根が温められて下地材がきしむ音。設計者であるという作家のあいさつ代わりか。空き家の中のよどんだ空気感、細かい細かい内装の描写に作家の意図を図りかねて読みづらい。
    描きたかった一つは、この建物の建て主であり設計者である藪さんの、建築設計という仕事への思いや、それを支え、一緒に楽しんだ昔の職人の仕事ぶりか。設計者目線では一つの理想であろう。
    もう一つは、建物が、時間をかけて劣化しいてく様子。住人の生活を通して床の傷や壁のひび割れの由来が念入りに描かれ、青年はそれらをスケッチブックに描き止める。細く流れる人の死と記憶の話は、いずれ壊されるこの建物をだれが記憶しているだろう、という伏線のよう。

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    2026年04月18日
  • 時の家

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    最初はすごく読みにくかったけど、過去の住人の思い出が出てきて読みやすくなってきた。
    誰もが生まれ育った家には思い出や歴史があるけど、人と同じで段々朽ち果てていく哀愁。
    空き家が問題になっている現代にあっているなと。

    こだわりを持って、みなの手で作られた家、どんな事があっても迎え入れてくれて、一緒に震災や家族の問題を乗り越えてきた家を壊す哀しさがただよう。
    これぞ芥川賞だというほんだった。

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    2026年04月16日
  • 時の家

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    家にはいろいろな思いが宿る…
    一軒の家を通して、そこに住んだ人たちの思い出が蘇ってくる。
    そこでどんなふうに過ごして、どんな思いがあったのか、同じ家でありながら住む人が違えばその家の表情まで違ってくる面白さも見えてくる。

    藪さんの「家っていうのは時の幹やから」というのがよくわかる。
    「人間の最期と家の最期はよく似ているかもしれへんなあ。」とは複雑な気持ちになるのだが、そうなのかもと思えた。



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    2026年04月05日
  • 時の家

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    真っ白い大きな壁にプロジェクターで映写しているような作品だと感じた。

    映像が目に浮かぶような小説なのだ。

    取っ手の形状や壁の傷。
    さらには、本来ならば目に見えない空気の動きや熱の移動までも描写することによって、人物だけではなく、空間全体が見えてくるような気がする。

    圧巻なのは、最後に家が解体されるシーン。
    何ページにもわたって、家が更地になっていく過程が丁寧に描かれている。

    その様子は残酷だけど、同時に荘厳な雰囲気もたたえている。

    人も家も同じ。最後は無に還る。
    その事実が、不思議と気持ちを落ち着かせてくれる。

    それは「形あるものはいつかはなくなる」という、自然の理を感じるからなの

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    2026年03月27日
  • 時の家

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    段落、行間が少なく、正直読みにくかった。
    けれど、読み進めるうち、その窮屈さが3組の人たちがシームレスに繋がっていく。

    家に住む人が変わり、時代も変わる。
    家には記憶が刻まれる。

    そして、壊すことでリセットされる。
    こんな小さな営みにも歴史があること、当たり前のことだが・・・
    子どもの頃に住んだ家がまだあること、なんだか不思議で貴重な存在だ。

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    2026年03月26日
  • 時の家

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    ほとんど会話もなく文字がびっしりで
    前半読むのに苦労した
    後半やっと慣れてきた感じ
    薮さん、緑さん、圭さん(脩さん)が
    いきなりでてきてかなり混乱
    凄く丁寧に描かれているから
    もうちょっとゆっくり読めば良かったかなぁ

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    2026年03月22日
  • 時の家

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    とても静かに穏やかに時が流れるような感覚。
    誰かの人生にそっと寄り添う、繊細な揺らぎが淡々と続く。

    家を中心に、家からの視点で語られるというのは斬新で攻めのようにも感じる。
    主語が曖昧なので(その曖昧さが奥深さでもあるけれど)好みは分かれそう…
    普段自分では選ばないタイプの本だったけれど、そういう出会いも話題の本の醍醐味かな。

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    2026年03月19日
  • 時の家

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    「家」をめぐる人々の回想。

    主語がわかりにくく、あちこちに飛んで気持ちがさまよう。
    芥川賞らしい実験的な小説ではある。

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    2026年03月17日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    みんな自分勝手→青春の締めくくり→ジェンダー逆転感→とんでもねえ飛び道具→タイトルに偽りあり→雰囲気最高だけどこれ以上長いと読み続けられないだろう文体。
    5目当てで読んだのだが1と3は構造も似ている気がする。4はあまりにも異物でげらげら笑ってしまった。2は佳作というかうまいことまとまっており後味はいちばんいい。6はさすが海外に飛び出してるだけあって旅感が強く、トリにふさわしかった。

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    2026年03月14日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    2026/2/14
    読み終わって、これは何のアンソロジーやっけ?ってタイトル確認したくらい共通点が感じられなかった内容。
    最初の方どんなんやったっけ?と見返したらどれも面白かったのに読み終わっての印象がそう盛り上がってなかったのは最後がしっとり終わったからかしら。
    あと本開けた瞬間「字ぃ小っちゃ!」ってなった老眼。
    まだ読める。

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    2026年02月15日
  • 駅と旅

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    女性が主役のアンソロジーかなと思ったけど違った。
    題名は『駅と旅』だけどあまりそういう感じはしない。

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    2026年01月11日
  • 駅と旅

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    きっかけは、君嶋彼方さん。前に読んだ事があり、別の作品を読みたくて手に取った。特に「明洞発3時20分、僕は君に撃たれる」がよかった。最初にタイトルを見たはハテナマークが浮かんだ。でも、テンポよく話が進んでいくし、女優さんの考え方とか行動力がすごく好き。最後のシーンはスカッとして読んでいて気持ちが良かった。額賀さんの別の作品も読みたい。

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    2025年12月21日
  • 駅と旅

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    タイトル通り、
    「駅と旅」をテーマにしたアンソロジー。

    外れのなさそうなテーマだったことと
    松崎有理さんの作品が読みたくて読んだけれど、
    作家陣が合わなかったのか、
    このテーマと短編のかみ合わせがよくなかったのか
    あまり楽しめなかった。

    主目的だった松崎さんの作品は
    この本に馴染んでいたかは別として、
    個人的には面白かったので
    その点で価値は十分あった。

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    2025年09月30日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    毎年同じ日に弁天島駅の入場券を購入している恋人が突然いなくなり、その日に弁天島駅へ向かう一話目。
    私は自分を高く見せるような嘘を吐く人はものすごい勢いで冷めてしまうだろうな。

    東京駅が戦闘ロボットになる突然のSFには危うく振り落とされそうになったけど、段々二人を応援する気持ちがうまれた。私は結構好き。

    北海道にある夫の実家へ、義姉妹で乗り込む話も良かった。一緒に過ごすのに心地よい自分になれたらいいなあ。

    額賀さんの明洞の話も良かった。おさまるべきところへおさまった。

    最後の話でポルトガル行きたくなった。なんだろう、読んでいてイメージするポルトガルの雰囲気がすごく良かったな。

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    2025年08月20日