鳥山まことのレビュー一覧

  • 駅と旅

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    ネタバレ

    「そこに、私はいなかった。」が胸が張り裂けそうなくらい青春だった。
    「東京駅、残すべし」もファンタジー要素があって好きだった。
    遠くに行きたくなる短編集。

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    2025年06月21日
  • 時の家

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    芥川賞候補に選ばれて欲しいと思ったくらい面白かった。
    時間と共に変化していく人々の感情や記憶、考え方。それらの変化は悩みの種になり得るが、大きなプラスにもなる。一つの家に刻まれたいくつかの歴史の中でも、皆に平等に与えられた時間の使い方に対して後悔が多くあった。それならば苦しい選択となるが、自分自身を見つめ直さなければならない。時間による変化は残酷で避けられないけど、後悔しながら向き合いたい。

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    2025年11月24日
  • 時の家

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    面白かった!
    最初にくどいほどに描かれる建物の描写にしんどさを感じたけど、終わってみれば必要だった。
    ある家の中をスケッチする男、家を作った建築家、別時期に家に住んだ女と夫婦、それぞれの視点が入り混じりながら、家と人が紡いできたものを見せてくれる
    住んでいた女と夫婦は「家」として住んでいたけど、同じ凹みを触ってそれぞれの事情に思い悩み、その空間に住んでいた
    家は全部知っている、と感情的になるわけではないけど、そこで人が生活していた、その湿度や温度を積み重ねて存在する家と時間の移ろいが丁寧に描かれていた

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    2025年10月19日
  • 駅と旅

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    松崎有理さん目当てでしたが、他の方々の作品の駅・旅・旅人のどれもひかれるところがあり、思わぬ出会いがありました。
    旅モノの作品集として楽しめ、今度はここに行ってみようと旅ガイドになるのと同時に、こんな面白い作品を書いている作者の他の作品はどんなのだろう?と新しい作家と作品への旅立たせてくれる、そんな1冊です。

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    2025年04月16日
  • 時の家

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    『芥川賞ノミネートに期待!』

    ある一軒家の歴史を紡いだ建築文学。「家」とは一体何か。生活の基盤であり、人生で一番高い買い物であり、常に思い出と共に寄り添うもの。いずれも正解であり、答えは人それぞれだ。そんな中、作者の鳥山氏は作中で家を「時の幹」と表現する。この言い回しにこそ、本書のすべてが詰まっている。

    本書はこの家にかかわりのある人々の視点から描かれる。この家を設計した建築士の藪さん、夫の海外赴任先から単身で帰国して学習塾を開校した緑、夫の脩さんとともに暮らした圭さん。そして空き家になり、解体の危機に瀕した家に忍び込む青年。

    家の歴史とともに家族の思い出があり、木材の匂いや人の気配、時

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    2025年11月01日
  • 駅と旅

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    タイトル通り、
    「駅と旅」をテーマにしたアンソロジー。

    外れのなさそうなテーマだったことと
    松崎有理さんの作品が読みたくて読んだけれど、
    作家陣が合わなかったのか、
    このテーマと短編のかみ合わせがよくなかったのか
    あまり楽しめなかった。

    主目的だった松崎さんの作品は
    この本に馴染んでいたかは別として、
    個人的には面白かったので
    その点で価値は十分あった。

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    2025年09月30日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    毎年同じ日に弁天島駅の入場券を購入している恋人が突然いなくなり、その日に弁天島駅へ向かう一話目。
    私は自分を高く見せるような嘘を吐く人はものすごい勢いで冷めてしまうだろうな。

    東京駅が戦闘ロボットになる突然のSFには危うく振り落とされそうになったけど、段々二人を応援する気持ちがうまれた。私は結構好き。

    北海道にある夫の実家へ、義姉妹で乗り込む話も良かった。一緒に過ごすのに心地よい自分になれたらいいなあ。

    額賀さんの明洞の話も良かった。おさまるべきところへおさまった。

    最後の話でポルトガル行きたくなった。なんだろう、読んでいてイメージするポルトガルの雰囲気がすごく良かったな。

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    2025年08月20日
  • 駅と旅

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    タイトルの通り、駅と旅をテーマにした6人の作家によるアンソロジー。
    と言いつつもテーマの縛りは緩めで、アンソロジーとしての統一感は中途半端な印象。

    始めの2編、『きみは湖』と『そこに、私はいなかった。』は、いずれも若い女性を主人公にした青春小説。他愛もないと言ってしまえばそれまでだが、どことなく尖った感性が仄かに感じられて悪くない。
    次の『雪花の下』は、自意識過剰で家族との関係を壊しかけている中年女性が正気を取り戻していくお話。よくある話ではあるが、旅に同行する義妹の造形が絶妙でなかなか面白い。
    ここまでは連作の雰囲気が保たれていたのだが、次の『東京駅、残すべし』で一変。ぶっ飛んだ世界観と作

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    2025年07月27日
  • 駅と旅

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    短編集6篇
    行方不明の恋人を探す弁天島「きみは湖」砂村かいり
    行けなかった甲子園「そこに、私はいなかった」
    実家に帰った夫を迎えに行く札幌「雪花の下」君島彼方
    付喪神の調伏,唐津「東京駅,残すべし」松崎有理
    不倫報道と無差別殺人,韓国から羽田空港,額賀澪
    祖父の形見のアズレージョ,ポルト「辿る街の青い模様」鳥山まこと

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    2025年07月22日
  • 駅と旅

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    旅=いわゆる旅行という話ではなく。

    駅が、お話ひとつひとつに登場する彼らの、人生の岐路的役割を果たしている。
    旅は、あの時の、まだ整理できていない気持ちに自分なりの決着をつけることであり、自分のこれからのために必要なこをを見つめることであり、心の旅でもある。

    アンソロジーになっているので、普段は手を出さないSFものが読めたりしたので、良い経験になった。
    自分に身近な駅も登場したりと、楽しかった!

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    2025年07月14日
  • 駅と旅

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    1作目を読んだ。ミステリーで話に引き込まれる。
    ただし、文字が小さすぎて2作目から読むのをあきらめた。
    内容が良かっただけに残念!

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    2025年05月27日
  • 駅と旅

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    「駅と旅」というタイトルは旅好きには、とてもそそられるタイトル。しかも、電車旅なので、程よいスピード感が良かった。
    いわゆる旅ではなく、もうちょっと非日常な旅が描かれていて、ドラマティックなものが多い。
    好みだったのは、朝倉広景さんと君嶋彼方さん。
    誰かを追いかけて行く旅。したことはないけど、なんとなく憧れる。

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    2025年05月22日