高橋義夫のレビュー一覧
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明治時代に沖縄県令を務めた上杉茂憲のお話、あの上杉鷹山の子孫だけあって相当な改革派であり、かつ庶民派だったようだ、ちなみに県令とは現代の知事職にあたる。
当時の沖縄は清国とも深い繋がりがあったため、いち早く沖縄を明治日本の法令や風習に馴染ませる必要があった、茂憲が改革を急いだのはそんな背景もあったようだ。特に心血を注いだ学校教育は、内地への留学制度など沖縄の近代化に貢献している。
しかし琉球士族への特権廃止や、遊郭に対する取り締まりに反発する既得権益層の抵抗もあって、茂憲の退任後は残念ながら数多くの改革が後退してしまったらしい。
格差問題や女性の社会進出そして高齢化社会など、もし茂憲が現 -
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ネタバレ[ 内容 ]
庄内藩酒井家の所領である酒田は、蝦夷地や京・大坂を結ぶ海運の要地。
大小さまざまな船の出入りで賑わい、豪商たちの蔵が建ち並ぶこの町の平穏は、本書の主人公、足軽目付たちによって守られていた。
彼らが書き残した厖大な記録『御用帳』から、その活躍ぶりをうかがい知ることができる。
本書は、盗難や殺人、詐欺、汚職から見世物興行まで、興味深い記事を選りすぐって紹介。
近世湊町の雰囲気をいきいきと今に蘇らせる。
[ 目次 ]
第1章 足軽目付の生活
第2章 天明飢饉と酒田湊
第3章 米の湊の難事件
第4章 庶民の娯楽と足軽目付
第5章 女の事件簿
第6章 湊町の怪しい人々
第7章 盗賊たちの