上條一輝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
触れていないのに落下する遺影。
ひとりでに動くこけし。
ふと覗いた鏡に映る、女の影。
『ポルターガイストの囚人』上條一輝
〈ひとりホラー祭り〉第5弾。
『深淵のテレパス』に続く、
〈あしや超常現象調査〉シリーズ第2弾!
このシリーズ、2年連続で「このホラーがすごい!」の
首位を獲得しているのだから、実力は本物だと思う。
でも、ガチガチに怖いというよりは
どちらかというとエンタメホラー。
程よく怖くて、ホラー小説が苦手な人でも楽しみやすい。
そして何より、晴子さんと越野くんのコンビが最高なのだ。
✧
若い頃は一世を風靡したイケメン俳優・東條。
金欠になった彼は、
今は誰も住んでいない実家へ舞い戻ることになる。
しかし荒れ果てたその古い一軒家では、
誰もいないはずなのに物音がしたり、
姿見が勝手に動いたりと、
不可解なポルターガイスト現象が次々と起こる。
困り果てた東條は、
「あしや超常現象調査」に調査を依頼するが……
✧
このシリーズの面白いところは、
いわゆる霊能者のように怪異を祓ったりしないところ。
まずは何より「記録」。
怪異がいつ、どこで、どのように起きたのか。
ひたすら記録し、その中から「法則性」を導き出していく。
晴子さんなんて、怪異が起きても
嬉々としてカメラを回し始めるほどの男前っぷり。
対する助手的立場の越野くんは、
尻尾を巻いて逃げ出したくなるほどの怖がり。笑
この正反対な二人の掛け合いが面白いし、
一作目から少しずつ二人の関係性が変化していくのも
シリーズものならではの楽しさなのだ。
✧
中盤以降はホラーというより
スリラー色が強くなっていくけれど、
最後まで一気に読ませるスピード感は健在。
怖いだけでは終わらず、
怪異の謎を追いかける面白さもしっかり味わえました。
そして〈あしや超常現象調査〉シリーズの完結作、
『ゴーストの継承』は10月発売予定とのこと!
これは期待して待つしかない。
✧
それにしても、
ホラーって「鏡」にまつわる怪異が多いよね。
昔『ミラーズ』という洋画を観たんだけど、
廃墟デパートの鏡に触れてから怪異が次々起こるやつで
これがめちゃくちゃ怖かったんだよなぁ……
あれ以来、夜中の鏡はちょっと嫌だ。
トラウマ。笑 -
Posted by ブクログ
創元ホラー長編賞受賞作
初めての作家さん。
ホラー系はあまり読まないが、
そんなにおどろおどろしい感じはなかった。
どちらかといえば、ミステリーが強い。
最初はバリキャリの主人公から始まり、
オカルト研究会のイベントに参加して、
超常現象が次々起こり、体調を崩す。
そこから、超常現象調査の二人と出会う。
そのあたりから、主人公が越野になって話がすすみ、
カレンと晴子との上司としての対比が面白かった。
「お前には、発想力がある。難しい状況でも諦めない根性もある。だから、お前を誘ったんだ。」
自分はダメな社員だと思っていた越野にとって、こんな頼もしい上司は他にはいない。
暗くて狭いところが苦手なので、
ラストのあたりはドキドキしながら読んだ。
続編、出ないかな~ -
Posted by ブクログ
キャンペーンに当選し、
サイン入りのプルーフをいただきました⸜(˙꒳˙)⸝
シリーズ完結だと思うと寂しい・・・。
でも、これこそ完結編!と思えるストーリーだった。
冒頭から不穏すぎて胃が痛い・・・と思いながらも、
続きが気になって一気読み!
ネタバレせずに
このおもしろさを伝えるのが難しい!!
今作はどちらかというと、
ミステリー要素が強めな印象。
残り数ページしかないけどどうなる!?と
ハラハラドキドキ!
ラストのラストまでたっぷり楽しめました。
過去作とのつながりもよく、
シリーズを通して読んできたからこそ
味わえるおもしろさがある。
だからこそ、ぜひ前作2冊を
読み返してから読んでほしい!
シリーズの完結は寂しいけれど、
最後まで読めてよかったと思える一冊だった。 -
Posted by ブクログ
何かで紹介されていて、今回初めて読んだ著者さんでしたが、面白かった!オカルトだったり、心霊だったりを題材にしているものはちょっと苦手なのですが、ただのオカルトとは違うドキドキがあった。怪談会で一人にロックオンして怪談とは少し違う話をする少女。語られた人に怪現象が起き、その原因を追究していく。登場人物が面白さとかっこよさとを兼ね備えており、読んでいるうちに頭の中で映像化されていく感じが読んでいて楽しい。参考にした図書に鈴木光司さんの『リング』と『仄暗い水の底から』があり、そのテイストもあるなと納得。怖さよりも面白さが勝り、後半は一気読みした。