水野太貴のレビュー一覧
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研究によると話者が交替するまでの時間には、たったの0.2秒しかかかっておらず、その間には誰からも教わっていない非常に多くのタスク(文構造の解析、意味・文脈の理解、ターンテイキングの準備、応答内容の整理、応答内容の文章化、応答)をこなしていることを言語化してくれている興味深い本だった。
(実は日本語だと平均7ミリ秒の間にそれをやってのけているらしい)
その他にも、日常当たり前のように使用しているフィラーやジェスチャーが相手に情報を与えるだけではなく、自身の言語化を促進する機能を持っていることも言われてみると確かになぁと思う。
また、例えば「あのー」というとき、私達は適切な表現を検討しているの -
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ゆる言語学ラジオより。(ほぼみんなそうか)
水野さんがそんなに人生を賭けて書いた本はどんなもんなのか、心動かされた。
0.2秒とは、人間が他人との会話においてターンテイキングに費やす時間を指している。つまり刹那と言っていい短い時間の中で、会話の中で人間は多くの処理をしている。そういうことに水野さんは興味を感じてこのタイトルにしたとのこと。
内容としては今までにYouTubeで言っていたこともかなりありつつ、新規の内容も含まれていて、言語学では何を題材にしているのか、がよくわかる入門書だった。興味のフックに、みたいな感じ。
自閉症スペクトラム障害の人たちが方言をあまり使わない、という話は -
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実は大学のとき、言語学を少しだけやっていた。この本でも触れられている関連性理論のあたりなんだけど、ちょっと変則的……というか、言語学を体系的にやったわけではないので、関連性理論だけをピンポイントで少し知っている、という感じで、改めてこうしてまとめて読むことで、あぁそういう流れの理論だったのかと知ることも多く、あの頃なにを学んでいたのかと反省しかない。
やっぱり言語学、面白いんだよ。
言語学っぽい授業は、同じ学科の中でも変わり種みたいなものだったので、友人の間ではもっぱら「分からん…」という評判だったんだけど、まぁ、日頃意識しないでやっている会話をここまで分析していく学問は、ある種「屁理屈」 -
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⚫︎ジェスチャー・オノマトペ = からだ的思考
⚫︎言語 = 分析的思考
①からだ的思考と、分析的思考のもとになる「イメージ」がある。
②その「イメージ」は、からだ的思考と、分析的思考で、成形される。
③成形されることによって、扱える(意識できる・表現できる)ものになる。
…この理解であっているだろうか?
ともかく、この整理は、おもしろい。
その上で、わたしが最も気になるのは、ここで「イメージ」と呼称されているものの正体である。
簡単に言えば、「言葉になる前のもの」だと思うが、それは、どんな姿かたちをしているのだろう?ということだ。
⚫︎人間は、カテゴリー化=抽象化によって、世界を -
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ネタバレゆる言語学ラジオの水野さん著、今井むつみ先生監修の子どもの言い間違いが集められている本。ほっこりしながらも、解説により日本語の面白さを感じさせてくれる。
自分の知っている数少ない言葉の活用を適用している間違いも多くて、改めて子どもの言語習得能力の高さと、この時期にしか得られない可愛さを大事にしたいと感じた。
▼なるほどと思った言い間違い
・パパ、いらなかったよ
居るを使いたいところ、要ると同じ活用をしてしまった
ゐゐゐるゐるゐれゐよ と らりりるれれの違い…懐かしい
・しんぱくない?
寒い、眠いのような形容詞の否定「〜くない」を適用した
・64の前は65
“前”を過去、ひとつ小さい数 -
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『きょう、ゴリラをうえたよ』!!
衝撃的なタイトルを見て思わず手に取り、目次を繰って本文に当たりました。果たしてゴリラさんは大人しく植えさせてくれたのかしら?
と、心配して見たら、植えたのは「パンジー」でした(122ページ)。
はて? なぜに「パンジー」から「ゴリラ」に?
「ゴリラ」発言をしたのは、4歳の男の子でした。
幼稚園で「パンジー」を植えて、
→「なんとなくチンパンジーみたいな名前」と記憶し、
→家に帰って思い出せなくなり、
→「なんか大きいサルみたいな名前だった!」と思い当たり、
→「ゴリラをうえたよ!」となったのでした。
カワイイですね♡
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3歳になった長男が最近嘘をついたり空気を読んだりと、言葉はつたないのにハイコンテクストな会話をするようになったこともあり、手に取ってみた。
80個のほっこりする子どもの言い間違いとともに、言語の本質、母語習得の為に子どもが無意識に行っている推論についての解説が添えられている一冊。
言語習得は単なる大人の真似ではなく、高度な推論によって行われており、可愛い言い間違いもその誤りから起こるものだと知ると、ひとつひとつの言い間違いを愛おしく思える。
一説には男性の方が子どものレベルに合わせず難しい単語を平気で使う為、父親とのコミュニケーションが多い子どもの方が言語発達が早いというようなこともある -
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子どもの言い間違い、言語学的な見地から見るとこういうことだったのねー、という事例が集められている本です。見開き2ページで左はイラスト、右はエピソードとコメントの構成なので気楽にサラッと読めます。
一般の人にも分かるようにするためか、言語学の専門用語みたいなものはコメントにはほとんど出てきません。しかし、言語学の専門家が書いた本だからか、書店では言語学のコーナーに並んでいたりします(私は都内某大型書店の店頭で購入時、本の所在が分からず、書店の検索機を使ったら言語学の分類で陳列されていました)。内容は子育て界隈に刺さると思うので、育児関係の本の近くにも置いてもらった方がいいなぁと思ったりしました。