水野太貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
考えるきっかけを与えてくれる本でした。
例えば、フィラー(発話の中で出てくる、「うーん」「えーと」等)の役割や影響等について、「流暢に話せない場合の無駄なもの」ではなく、そこにも多分な情報が含まれているし、フィラーにより相手への返答に要する時間をひとまず短くすることで、沈黙の時間が減少して相手の不安に繋がりにくくなる(一部、勝手な解釈が入っているかもしれません)。
あとは、流暢性バイアスなる言葉も始めて知りましたが、納得の連続でした。
詐欺師は常に応用している話術なのかなぁと考えました。
言語学に類されるジャンルの本かは解りかねますが、私達が普段の生活で当然のように行っている会話とその構 -
Posted by ブクログ
ネタバレ言語学という専門性にとらわれず、どの章も大変わかりやすく解説されていました。
単純に「なぜ人は0.2秒で他者の意見や話を理解したうえで自らそれに応じた言葉を発すことができるのか?」という疑問点から出発し、さまざまな角度からコミュニケーションについて読み解いた本で、とても興味深く感じました。
仕事のプレゼンテーションにおいて役立つスキルとして、フィラー(あのー、えっと等)を減らすにはジェスチャーをつけるという仕組みが根本的に理解できました。
また、自分が自由に言葉を選んで話すことができる事は自分の才能ではなく、周囲から教えてもらった言葉を学習し、且つ吃音症状がなくはっきりと言葉を発す事ができ -
Posted by ブクログ
会話の間は0.2秒しかないらしい。いったい会話をしているときに、人は何を考えているのか?
会話というのは実はめちゃくちゃ高度な営みなんだなぁと思うと同時に、言語以外のコミュニケーションも込みでラリーをやっていく、というのは双方の協力なしには困難だし、だからこそ日々の会話で「失敗したなぁ」みたいなことも起こるのだ。
言語学、と謳っているものの、「会話」という営みを扱う他の人文学分野の研究結果なども調べられていて、「会話」という事象のいろいろな側面が見られて面白かった。さまざまなエピソードをいれて、読者を飽きさせないようにしようという配慮がいっぱいあったな……
あと著者の水野さんのゆる言語学ラジオ -
Posted by ブクログ
あとがきがすごく味わい深い。いびつな家計配分が今の(興味関心に)いびつな自分を作ったという表現はもちろんのこと、監修を引き受けてくれたりアドバイスをくれる研究者がいてこそ取り組めたテーマだったと書いているのがリアルだった。たしかに壮大な問いだ、と思いつつ、これ以上くわしく文献を出されたら途中で放り出していた可能性があるので、ギリギリついていける難易度で書いてくれてありがたい。
印象に残っているのはやっぱりTBSのCROSS DIGでも語られていた部分で、複雑かつ高速な処理を要する会話を分析すればするほど「すらすらしゃべることを要求するのは暴力的ではないか」という疑問がわいてきた、という点。
さ -
Posted by ブクログ
とにかく簡単で読みやすい。はじめの方にも記載があるが、高校生にもわかりやすく書いてあるらしい。
YouTubeチャンネルをいつも見ている人は、水野さんの声で文章が再生されるし、なにより内容の半分くらいはラジオ内で触れられているので、誰でも理解できる内容だったと思う。誰も置いてきぼりにしない優しい設計とも言えるが、もう少し踏み込んで書いてくれればもっと面白いだろうに…!と思う点が多い。
最後についている参考文献や関連書籍の充実さに水野さんの誠実な思いが表れていると思う。3時間くらいあればサクッと読めるので、最近本に触れてない人や普段から本を読む習慣がない人にお勧めするのにはちょうどいいかも。