水野太貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
会話では、一人の話者が話し終えてから、次の話者が話し始めるまでの間隔は平均してわずか0.2秒しかないらしい。この0.2秒のターンテイキングの「間」にいかに高度な駆け引きが起こっているのか、という謎をリサーチ・分解した本。
たとえば、以下のような具体例を通して、会話のわずか0.2秒の間に私たちの脳が無意識のうちに行っている処理について考察されている。
・日本語が多義であるゆえに、その意味の取り違えで数十年来の友人である言語学者同士がすれ違ってしまった話
・脳はある語を聞くと、意味的に近い語や似た響きの語を活性化させる(パンジー→チンパンジー→ゴリラ)という話
・サッチャーが記者に話を遮られる -
Posted by ブクログ
ずっと気になっててやっと手に取れた.最後まで面白く読めた.次に読みたい本や調べたいことがいくつか出てきたので,会話分析を知るときのとっかかりとしても良さそう.
こういう会話分析って実際のコミュニケーションUIに反映されてたりするんだろうか?非言語コミュニケーションって実は相当難しいことなのでは?そこにどうAIやらなにやらが介入できるだろうか..そんなことを考えながら読み進めていた.
いつもYouTube見てるので,その辺のまとまった話が一挙に読めて良かった
「手話は音声言語の手の形に置き換えたものではない」と明記されていたのも好印象だった.言語として音声言語だけじゃなくて手話言語についても少し -
Posted by ブクログ
いやあ、きれいな文章だなあ。というのが、この本を読みながらの最初の感想だ。
美しい形容詞に彩られているというのではない。私はそういう文章をきれいと思わない。
本書を読んでいくと、言葉の次に来るべき言葉が期待通りに来る。用語が正確で、不必要な重複もなし。主語、述語の噛み合わせや助詞、助動詞の使い方などで違和感がない。いらつきを感じずにスラスラスラスラと超高速で読み進められる。段落内の文や語の並びもいいのだろう。
本書には、こんな記述がある。
「コミュニケーションが上手な人とは、相手が正確な解釈を迷いなく導けるような、上手なヒントを与えられる人ということだ」
著者は文章に対して年少の頃から慣れ親し -
Posted by ブクログ
ネタバレ後半から急激に面白くなる。
人は1秒以上の間があると答えにくいかなとか、邪推し始めるらしい。すごくわかる。
まとめは、研究者ならしなさそうな結論。
つまるところ、会話はすごく高度なので普通にできるのがすごい。普通にできるのが才能があるのだから、普通にできないのが普通であってもいい。ということ。
この本では人文系では、
「自分と出会いなおす」とあるけど、まさにそうだ。
人文学は人を特別視する。対象となる人は同じ文化、とは限らない。そうして自分と異なる他者を知ることで、自分の意識していなかった常識に気づける。
自分を他者として理解することで、改めて出会うことができる。
いい言語化ですね。
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Posted by ブクログ
ある程度専門的な内容が出てくるものの、ほとんど止まることなく読み続けることができ、相当根気強く推敲されたであろうことが容易に伺える。
こういった読み物は小説のようなストーリーと対面するものとは異なり、読み続つづけるには著者への信頼感がとにかく重要だと感じる。それは、言葉遣いや言葉の定義だったり、章の構成やその抜け漏れのなさだったり、上手な脱線の仕方だったり、要するに「ノイズの多さ・少なさ」により著者への信頼が積み重なったリ、失われたりする感覚があるが、とにかくこの本はノイズが少ない。それが元々面白いテーマではあるがやや専門的である内容を補助するためのサイドストーリーをすんなり読ませてくれること