あらすじ
会話で相手と交替するまで平均0.2秒。この一瞬にどんな高度な駆け引きや奇跡が起きているのか――言語学の歴史を大づかみに振り返りつつ、「食べログ」レビューからお笑いに日銀総裁の会見、人気漫画まで俎上に載せ、日常の言語学をわかりやすく伝える、待望の書き下ろし。なぜうまく話せないのか。悩んでしまうあなたの必読書!
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Posted by ブクログ
とても素晴らしい本だった。
反面、私は「会話」という言葉が嫌いだ。
多分、親になって大嫌いになった。
その理由は私の娘(小3)が場面緘黙の症状があり、人前では「会話」することができないからだ。
それを知ることになったのは幼稚園に入園した3歳の時だった。
「〇〇ちゃん、園で一言も話さないんです」
そう担任の先生から電話をもらった時は、緊張しているだけでは?
家では毎日怒られるくらい煩いのに、、、
くらいに軽く考えていた。
しかし、幼稚園を卒園するまでの3年間、娘の声を聞いた人は1人もいない。
私にとってずっと課題だった「会話」。
幼稚園での懇談、小学校での懇談、小児科でも、心療内科でも、いつも目標は「会話」できることだった。
でも、私は知っている
この子はちゃんと「会話」に参加していることを。
娘は外では一切話さない。
けれど、問いかけに対して無反応なわけではない。
間の取り方、視線、呼吸、表情から、心の中で答えていることが親にはわかる。
著者に問いたい。
言葉を発せられなくても、相手の発話を受け取り、心の中で応答し、次の番を待つ
それもまた、会話の一部として存在していると言っても良いだろうか?
私がこの本に⭐︎5つの評価をつけたのは
ずっと嫌いだった「会話」という言葉に囚われていたのは私だったと気付かされたからだ。
ターンテイキングは「発話の交換」ではない。
参加の構造だ。
たとえ声が出ていなくても、娘は会話の場から離脱なんてしていない。
もう一度読み返そうと思う。
私自身が、娘の見ている世界を知るために。
Posted by ブクログ
ゆる言語学ラジオが好きで、興味を持った。
言語学の本を初めて読んだが、わかりやすく語られており、ラジオでお馴染みのテンポ感が伝わってくる。
「人文学は新たな自分との出会い」と言っていたのが印象的だった。例えば物理学は人間も他の物体と同じく扱われ、科学の世界でも人間だけ優位に扱われることはない。
しかし人文学は人間にフォーカスを当てており、自分が知らない自分に出会うことができる。
あとがきで水野さんは謙遜しすぎていたが、人に愛される人柄を感じ、ますます好きになった。
Posted by ブクログ
いやー面白い
水野さんが激推ししている『言語の本質』がやや重ためだったのでやや覚悟して読みましたが、どちらかというと普段のラジオの大長編という印象で読みやすかったです
かと言って情報量が少ないというわけでもなく、今までの再確認とそこからの発展という感じで楽しかった
言語学だけでなく人文学の入門書として人に薦めたい一冊でした
Posted by ブクログ
言語学の本はたいてい途中で挫折しますが、本書は読みやすく最後まで興味深く読めました。
ほかの学問領域にはない人文学の価値は「自分と出会い直せる」という魅力ではないかという想いに共感します。
Posted by ブクログ
ちょくちょくゆる言語学ラジオを聞いてます。あのゆるいのの延長だったら絶対面白いと思って購入。
ラジオと同じく、面白い部分が素人にもわかりやすく噛み砕いて書かれていた。そう、一つ面白いことが見つかると、芋づる式にどんどん知りたいことが広がってく…あぁ〜こういうことなんだよねぇ。メモっといてあとで調べてみたりしてますます深まる(素人なりに)、っていう。今はメモがどっか行っちゃって終わりだけど笑
「コミュニケーションが上手な人」とは
『相手が正確な解釈を迷いなく導けるような、上手なヒントを与えられる人である』(原文まま)
これ、なるほどなーと思った。
娘に数学を教えてもらった時、娘が言ってることが理解できない、かつ、娘も、私が言う疑問点が理解できないってことがあって。
大人どうしの会話でも、生活圏文化圏が全く違うと使う言葉で持ってるイメージも微妙に違って、ニュアンスが伝わりづらいことよくある。
専門用語は相手も知らなければ伝わらないのは自明なんだけど、普通の会話でも、発する側と解釈する側のどちらでもエラーが発生する可能性はある。まず発する側としてはこの言葉ならどうか?って、推し量りながら言葉を発することはできるもんね。
あと第4章(順番に発話をするという内容)
『会話のターンをとる場合、その0.5秒前に一瞬目をそらしてから発話者に目を合わせる傾向が強い』
あーっそれ自分もそうだなって。一回天井とかどっか別のとこ見て、相手の目を見て話し直す、みたいなのよくある(自覚)。データからわかっていることらしい。
水野さん、あとがきでも、ラジオの中でも、常々恐縮しながらおっしゃってる「自分は専門家ではないから…」謙虚、なんだけどこれは面白いんです!て話したくて仕方がないって姿勢がとても良い笑
確かに不正確なこともあるし、かいつまんで話すことで解釈が変わってしまったり?難しいとは思います。でも興味深い要素を入門編にすることがどれだけ裾野を広げるか!このあとがき読んでいろいろほっこりしていました、ずっと続けてほしいです。
なんだか句読点打つところまで意識して文章書いてしまうな…笑
Posted by ブクログ
面白かったです!会話で誰かが話して別の人が話し始めるまでの0.2秒間に何が起こっているのか?を言語学的に説明している本です。万人受けする内容ではないかもしれないけど、言葉にまつわる様々な疑問に言語学界隈ではどんなアプローチが行われてきたのか?を知ることができます。
私個人は文学部で1年だけ国語学概論を履修し、別の大学で自然言語処理の研究をしていた過去があるので、チョムスキーも山田忠雄も出てくる!と感激しながら読みました。もちろん相方の堀元さんの話も登場します(中盤以降)。「ゴリラをうえたよ」の話やピダハンの話など、ゆる言語学ラジオでかつて扱った内容も出てくるので、視聴してる人は解像度が上がるかもしれません。
言語学としては書籍よりだいぶ一般向けに分かりやすく書かれている印象なので、言語学関連の初心者がざっくり入り口を把握するみたいな使い方もできるのではと思います。
言語学のバラエティーパックみたいな本で興味深く読めるので個人的におすすめです。
Posted by ブクログ
「相手の発言を聞いてから話し始めるまで」の流れを言語学の様々な分野から分かりやすく、そして面白く説明しされていた。
会話調の説明でとても読みやすい。
各分野毎におすすめ書籍もあり、この本を入口に色々知りたくなった。
Posted by ブクログ
ゆる言語学ラジオの水野さんの本だったので買った。狂気のスポンサーことVALUE BOOKSから初めて本を買ったのでそれも興奮した。内容ももちろん面白かったし、印税の使い方も素敵すぎるよ。
Posted by ブクログ
ものすごく読みやすかった。そして、言語学の面白さを伝えてくれた。言語オタクの水野さんだからこそ書ける本だと思う。読者と一緒に会話の0.2秒を、同じ目線で語ってくれるため、難解さもなく楽しく考え学ぶことができる。
会話って当たり前のようにやっているけど、確かに考えてみると物凄い難易度のことをやっているよなと感じた。この考えを得たことで、普段の会話を傲慢にならずにできるようになったと思う。質問の返しに時間を要しているとき、難しい単語を使っているとき、うまく会話が噛み合わないときなど。
Posted by ブクログ
「言語学する」というタイトルにまず惹かれ購入。会話の0.2秒については勿論面白く、「自分とはかなり違った他者を知ることで、自分がまったく意識してないなかった常識に気づける。」というのは、とても刺さった。学生時代、文化人類学面白い!と思ったのは、これがあったからと思い出し、楽しく読んだ。
Posted by ブクログ
リアル本にて。
ゆる言語学が面白いので、その語り手である水野さんの著書も読んでみたく、購入した。
会話において、話し手の発話が終わってから、聞き手の応答発話まで、世界的には平均0.2秒でらしい。日本語はさらに短いとのこと。
本書では、その間に脳および口や手などで行われていることを深掘りしている。構文解析や意味の推測、発話する内容の決定と、口やジェスチャーを使った発話、などなど。
これらをすべて0.2秒で終わらせる。さらに日本人はそれより短い時間で実現する。そう考えると全然間に合わなさそう。
さて、本書でもっとも興味が引かれたのは、吃音。吃音の原因はわかっていないが、傾向として吃音で読みにくい言葉があることは明らかになっている。そして、吃音話者は、そのような単語を発話する必要に迫られたとき、無意識に外来語などを使って言い換えることで、吃音を避けているケースがあるとのこと。非常に合理的だが、伝わりやすさ以外の観点で、言い回しを選ぶ場合もあることが知れて、視野が広がった。
Posted by ブクログ
4分の1くらい読んで時間がなくて一旦諦めた。面白いし読みやすいけど、個人的に今読めなくて悔しい。
どこで知ったのかなと思ってたんだけど、著者がゆる言語学ラジオの人だったのでその繋がりで知ったんだろうな。導入も惹かれたし言語学全然知らない人向けの解説も交えててよかった。
いつか読めたらいいんだけどな…
Posted by ブクログ
自然と意識せずとも超速で実施できてしまう「会話」がどのような思考回路をもってなされるのかを「言語学」のあらゆる側面の研究結果から探求していくことを試みた本。本書からあるひとつの答えに辿り着くというわけではなかったが、そのとっかかりには触れたり、学ぶことができたのかと思う。言語学なにそれ美味しいのな私でも、学問の面白さ奥深さを感じ、新たな興味の扉が開いた気分。著者の噛み砕いた説明や、親しみやすい文章もあって、最後まで探究の旅に惹き込まれながら読めた。
特に、「意味」の切り口のところ。「ネコ」という言葉は特に意識せず使う言葉だが、その意味を説明してといわれると難しい。そんな言葉を当たり前に使う。話者間の前提や、会話の規則など暗黙のルールがあり、特段意識せずともいとも簡単に成立する会話ができてしまうのが人間。つくづく人間って不思議で神秘的と思わされた。
また著者には国語辞典を毎日2ページずつ読むことに没頭しているとのことで…良い趣味だ。未知の言葉や表現の出会いをしてみたいと思えた。
Posted by ブクログ
空気や太陽みたいに、不変的で身近すぎて当たり前なものだと思っていた「言語」をここまで学術的に掘り下げられていることに感動しました。それにも関わらず、難しくて読みにくいという感覚が全くなくて素晴らしかった。
言語を使って、実体のない概念を物理を通して表現しているって、冷静に考えてすごい発明だ。
そんな画期的なコミュケーション方法を身につけ、さらにそれをたった0.2秒の世界で起こしている人間恐るべし。
「会話は音ゲー」⇦たしかに‼️
Posted by ブクログ
現代人特に日本人は、高度な事を良くもまあやってるなと思うし、社会がそれを能力の判断軸としているのはすごく理解できる。
ビジネス書を読んで、社会に対応できるようにと頑張ってきた半面、次のように感じた。多数派を正当化しすぎて、少数派を排除していないか?
こう感じる事が出来て、読んで良かったと思う。
Posted by ブクログ
読書筋力を少し鍛え直してからもう一度読みたい本。疑問を感じること、それに敏感に気づくこと、ないがしろにしないことの大事さを思い出させる。僕たちは結構すごいことを日常的に行っているのだ。
Posted by ブクログ
自分のフィラーが出ていないかよく気になるけど、そのフィラーにどんな意味があるかは考えたことがありませんでした。不要なものだと思っていたフィラーがコミュニケーションに大切な間であることがわかりました。0.2秒で返事を考える私たちヒトの脳内の不思議はまだ解明されていないけど、とても素晴らしい脳だと思います。そして、日本は世界に比べて比較が好きで、会話の返答にせっかちなことも初めて知りました。確かに、食い気味で話してるかもしれない。。。
Posted by ブクログ
ゆる言語学ラジオでの宣伝から水野さんの本気度が伝わってきたので読んだ。会話のターンテイキングの0.2秒間には何が行われているのかということを切り口として、言語学の様々な分野を紹介した本。内容としてはこれまでのゆる言語学ラジオで取り上げられてきたトピックが大半だったが、いつものラジオを聴いている感じで楽しく読めた。水野さんの興味や解釈はやっぱり面白い。
Posted by ブクログ
研究によると話者が交替するまでの時間には、たったの0.2秒しかかかっておらず、その間には誰からも教わっていない非常に多くのタスク(文構造の解析、意味・文脈の理解、ターンテイキングの準備、応答内容の整理、応答内容の文章化、応答)をこなしていることを言語化してくれている興味深い本だった。
(実は日本語だと平均7ミリ秒の間にそれをやってのけているらしい)
その他にも、日常当たり前のように使用しているフィラーやジェスチャーが相手に情報を与えるだけではなく、自身の言語化を促進する機能を持っていることも言われてみると確かになぁと思う。
また、例えば「あのー」というとき、私達は適切な表現を検討しているのであって、決して丁寧さを伝えようとしているわけではない、など普段意識していないことに気づかせてくれた。
このような様々な点で言語化に対する新たな気づきを与えてくれる良書だったと思う。
Posted by ブクログ
会話のターンテイキング、つまり返答や反応にかかる時間はわずか0.2秒ということから、その間に私たちの中でどのような言語処理がなされているのか、といったことを、言語学の理論でどう説明されうるのかみたいなことが書かれていました。
語用論、意味論(形式意味論、認知意味論)、統語論、フィラー…
関連性理論(ダン・スペルベルとディアドラ・ウィルソン)や協調の原理(ポール・グライス)など、初めて知りました。
Posted by ブクログ
「この部屋ちょっと寒いな」が温度を上げてほしい提案や要求をしていると書かれてて、ここで一気に読む気がなくなってしまった。
というのも当方アスペルガー傾向強めなのだが、アスペルガーには遠回しのニュアンスが伝わらず、はっきり「温度を上げてほしい」と言われないと伝わらないのだ。
遠回しに伝えるのがコミュニケーションのコツだとしたら、自分には会得するのが難しいと感じてしまった。
ゆる言語学ラジオの水野さんわりと好きですが、この本は合わなかったな。
Posted by ブクログ
予約注文までして買っていたのに積読して、ようやく読んだ!読んでるあいだに1on1と言うYouTube番組で水野さんがこの本についてしゃべってるのとかも見て、理解が進んだ。
言語学的な話は分かりやすいものもあれば、ちょっと難しいものもあったが、、、
この人、すごくまじめで心優しい人なんやね、と思った。ひとつひとつの文章に誠実さがあふれているように感じた。私ならあそこまでお喋りが得意なら、得意絶頂でオラオラしてしまいそう。
残念ながらお喋りは苦手なんよね。この本にもあるサッチャーさんのエピソードに激しく同意する。これ、わたしやー!って。
最後のあとがきにもちょっと感動。良い本でした。
Posted by ブクログ
言葉を話す、聞いて応える、というごく日常の当たり前だと思っている動作は、
脳の中ではものすごい情報が行き交っていたと再認識。
それを多方面の視点から研究した人々がいるということも興味深い。
確かに、奥深い。
そして、自分が当たり前だと思っていることは
文化、地域によっては異常であり
逆も然り。
ただの会話、されど会話だなと感じた。
Posted by ブクログ
人と会話する時に何が起こっているかを言語学の観点から考察した本。著者ができるだけ分かりやすく噛み砕いている工夫が感じられて読みやすかった。人と会話する時に無意識に僕らは何を感じて、何を考えているのか、言われてみると気付くことがあり面白かった。ただし、言語学のツリーの話など難解な部分もあり、理解し難い箇所もあった。
Posted by ブクログ
魅力的なタイトルだ。
ラストの方に専門用語を使わずまとめるた表があったが、0.2秒の間に健常者は平均的に
相手の話を聞きながら、文の分類解析、推論、返答のタイミングを見計らい、準備、返答を組み立てているという。
私は会話が苦手だ。
共有できる話題や知見がそんなに多くないと思う。
どんなレベルや立場の人と話すにしても⋯。
そして齟齬がおこならない会話をするには、世代間ギャップのない「意味」を言葉の成り立ちから吟味する必要があるし、相手をよく知って、相手の立場に立って話す必要がある。深く考えずに返答する仲でもなければ「失言」する可能性が多くなってしまう。
沈黙は金。
同時に乱暴に話してくる家族以外の他人も苦手だ。
例え話として出されている
インタビューや質疑応答の弁護や知識人同士の会話のレベルも
定型文な雑談(挨拶レベルの天気の話など)やただの相槌やオウム返しも同程度に扱うものなのだろうか?
別軸の準備なしに、世間の記録に残されるような大事な返答を0.2秒内で行えるのか?とますます自分の回転の遅さや知識量に劣等感を抱いてしまう。
でも「平均」の詳細は、スティーヴン・C・レヴィンソンの研究までは読めないので受け入れて置いとくとして、
本書を読みながら間への実践的対処法に興味があったのだと思った。
タイトルから逸脱してたが、フィラーや方言を取り扱った部分は面白かった。
ハウツーは結局知識をいれたり、いろんな部類の人との会話の練習で自分で開拓するしかないのだろう。この本はハウツーの部類ではない。一般向けにかいつまんだ研究成果などの実体開示であって実践ハウツーとは異なるものだ。
人は沈黙を気まずいものとして捉え、聞き手の処理が終わる前に何かしらの処理をし始めてしまう。まさにこれが慣れない(気心が知れてない)人との会話でのストレスでもある。
沈黙でいても気まずくも、つまらなくもない間柄って楽だよなぁ
Posted by ブクログ
たった0.2秒の間にこれほどの処理をしながら会話していたとは、当たり前すぎて考えたこともないことに世界の天才たちが考察・研究しているのも面白い。
世界の中で差があるのはもちろん日本の中でさえも差があるのだから他者との会話って意外と難しいんだな。
単語や文の意味をなんとなく理解できるけどそれを言語化するのはめっちゃむずいしそれができなくても会話できてるの不思議だ。
Posted by ブクログ
面白かった
言われてみれば確かに、それほど考え込まずに返答していると思う
会話にもコスパとタイパが関係してるんだなと考えさせられはした
したけどまた読むかと言われたら一度で良いかな