ちいさな美術館の学芸員のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ちょくちょく名前を聞くタイトルだったのと、この夏、3回ほど美術館に足を運んだので読んでみましたが、タイトルからイメージしていたものとは、ちょっと違いました。
もう少し美術館の楽しみ方とか、時間が無い中でもどのように美術館と付き合うかみたいな内容かと思っていましたが、8割ぐらいは今の美術館が抱える問題や美術館そのものに焦点が当たっているように感じました。
私が期待していた内容とは違いましたが、
美術館は見方を変えて2周回るのがオススメとか、次回はメモ帳と鉛筆を持って、簡単な感想メモを残しながら見てみようとか、次に美術館に行く時の実用的なヒントを貰えたのは嬉しかったです。
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Posted by ブクログ
本やネットで簡単に芸術作品を観られる今、美術館にわざわざ行くということは、確かにとてもタイパの悪いこと。
でも、その無駄とも思える時間が実は大切という考えは同感。
この絵が観たい!と思って下調べをする。チケットを入手して美術館に出向く。その一つ一つが芸術鑑賞という体験に含まれている気がする。
誰と行ったか、その日何を食べたかまで記憶に残っていたりもするから。
芸術鑑賞は、ただただじっくり眺めているだけなんだけど、著者おすすめの「メモをとる」を次からやってみようと思う。シャーペンやボールペンは不可の所が多いということすら知らなかったけど、ちゃんと鉛筆持参で! -
Posted by ブクログ
日本美術の定義って何なんだろう。大別すると絵画、彫刻、工芸、刀剣、染織、建築とのことだが、種類多過ぎてパニックになる。刀剣なんてどこをどう見たら良いか全く分からない(よく切れそう…と言う貧困な感想しか出てこない)し、工芸品もやはりよく分からない。
日本美術は西洋美術に比べるとどうしても地味だ。
しかし、阿修羅像が意外とイケメンだったり、円山応挙が襖に描いた瀑布の素晴らしさだったり、日本美術は実は楽しいものなのだと気付かされた。写真で見ただけで素晴らしいのだから、実物はもっと凄いのだろう。
著者はあえて本書に写真をあまり掲載していない。美術を実際に観に行って感じて欲しいという思いでそのようにし