ちいさな美術館の学芸員のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
書名のとおり学芸員の目から見た美術館や展覧会の裏側。
美術館同士の所蔵品の貸し借りに貸借料がかからないとか、陳列室の端に楚々として座っている人は学芸員ではなく警備かバイトの人であるとか、初めて知ることも多い。
参考になったのはおすすめの鑑賞方法。
気になった作品の印象をその場でメモに取るのはともかく、最初に展示の始めから終わりまでをざっと見て、その後気になった作品をじっくりと見て廻るというのは非常に実践的。
集中力を前半で使い果たし、後半の作品をおざなりに見てしまうというのは実感としてよくわかる。
所蔵品の維持管理と展覧会の企画・実行が業務の中心となっている学芸員だが、調査・研究業務につ -
Posted by ブクログ
どこかの美術館の学芸員が著書。
日本美術の解説本ではあるが、写真は多くは登場せず、文章でせめてくる。
これは著者のこだわりらしい。
なので、あまり詳しくない人は検索しながら見るとより楽しめるかも。
文章はわかりやすく、各所のエピソードも面白い。
日本画は劣化を防ぐため、限定の期間しか展示されないなど
美術館院の視点もよかった。
例えば、尾形光琳のカキツバタの絵は切手にもなった有名なものだが、青山の根津美術館にある。
カキツバタのシーズンの5月初旬を中心に数週間の展示。
お、これはいきたいと思って調べたら、残念ながら、
今年はもう終わってました。。 -
Posted by ブクログ
評判が良かったので買ってみた。
著者の人柄が見える優しい文章。美術館にあまり縁がない人を、押し付けがましくなく、さりげなく背中を押してくれるような。
私は美術館に足を運ぶタイプの人間でおそらく著者の想定読者とは少し違うのだけれど、充分楽しめたし、勉強にもなった。やはり現役学芸員かつ大学で教鞭を取っている方は基本的な知識が違う。土台がしっかりした静かな教養からの情報が、無理なく語られる。その辺りが企画物との本と一線を画すのかな。
学生の時頑張って学芸員の資格を取れば良かったな、とすら思う(学芸員の資格が取れる大学だった)。
ドキドキハラハラ、とかどんどんページをめくってしまう、みたいな本では -
Posted by ブクログ
第一章はとても良かった。
ビジネスの世界では「アート思考」が流行しているのに、実際に美術館に足を運ぶ人は少ない。この矛盾の指摘は鋭く、一気に引き込まれた。
一方で、本書自体が「忙しい人のための」という構造を持っているのも興味深い。
本書が指摘するように、アート思考が流行しても人々は美術館には行かず、代わりに本や要約、フレームワークといった“手軽な知識”に向かう。つまり問題は「時間がない」というより、「タイパ(時間対効果)」の感覚にある。
そう考えると、「忙しい人のための」というタイトル自体が、この状況を皮肉なかたちで体現しているように思える。美術館に行く余裕はないが、アートについて“効率よく -
Posted by ブクログ
意外性はないが、「確かにそうだよな」と学芸員や美術館・博物館に限らない共通項を、改めて気付かせてくれた。
具体的には
職業、職種が明確であっても、会社の規模によっては業務の実態は雑多であり、人との信頼関係がベースにあること。
予算の限りがあるため、出来る事は自分でやろうとしてしまいがちだが、その結果、新人の仕事、経験の場を奪っていること。
美術館ならではの話(照明や運送、美術館間でのやりとり、学芸員の仕事内容など)も大変興味深い内容だった。
展示は消え物。だから図録を残す。という事も初めて知ることができた。
そんな中、私にとって一番の収穫だったのは、
そういった方が「アートを理解しようとし