ちいさな美術館の学芸員のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最近、美術館に行っていないなぁと思って、手に取った一冊。博物館には2、3ヶ月行ってない。美術館はたぶん1年くらい行ってない。
美術館の成立から近年の状況、楽しみ方まで、ざっと気楽に眺めわたせるのが良い。美術館が好きなのだけど、ちょっと足が遠のいてしまってたり、あらためてどう楽しんだら良いのか、敷居の高さを感じてしまっている人に向けた本。
日常から開放されて凝り固まりがちな感受性や思考力が働く時間を得られるのが美術品や美術館の良さ。美術館は知的キャッシュクリアの場だったりする。知識があるともっと楽しめるのはもちろんだけど、肩肘張らずに美術品の実物や美術館の空間を体験することも必要。
感じたことを -
Posted by ブクログ
ネタバレ終始「そうなんだ!」「なるほど〜」の連続で、興味深く一気に読み終えた。美術館の舞台裏や学芸員の仕事について、普段知ることのない情報が盛りだくさんで、驚きと納得の連続だった。特に印象に残ったことをいくつか挙げてみる。
・美術館同士の作品の貸し借りには基本的にはお金は発生しない(一部の私立美術館や寺社は例外。また、輸送用のトラックや作品にかける保険の費用は必要)。
・「美術品梱包輸送技能取得士認定試験」というものがある。
・作品を借りる側の学芸員は、作品の輸送は業者に任せておしまいではなく、必ず現地に向かう(なんならトラックに同乗することもある)。
・照明について。日本画の掛け軸は巻いてあること -
Posted by ブクログ
いろいろなサービスを支える裏方さんの仕事を知るのが好き。今回はたまたま目にした美術館の学芸員。仕事そのものは昔読んだたくさんのふしぎ、という科学絵本で触れたことがあったのだが、大人向けとなるとどうだろうかと思って読んだわ、
シーレの自画像に感動したエピソードを読んで、たしかにアートにも(書籍もそうだが)出会うタイミングってあるな、と思った。それがいつかは誰にもわからない。いつでも見られると思ったら、いつのまにか見られなくなっている、ということもある。久しぶりに出会った絵から、以前とは違った感情をもらうこともある。
ひさしぶりに、美術館にどっぷり浸りたくなった。 -
Posted by ブクログ
著者名は、「ちいさな美術館の学芸員」。
都内の美術館に勤務する学芸員さんで、普段はこのペンネームでnoteにコラムを書かれている。
私は過去に別の学芸員本を読んでいたのでおさらいになったが、世間的にはまだマイナー視されている職業。
本書は学芸員や美術館をテーマに書いてきたnoteを基に執筆されたもので、トータルで振り返ると、職務内容の方に比重が置かれていたと思う。
現役の学芸員さんが見て感じてきたこと…企画展の立ち上げ工程や学芸員の採用事情などが、意外と最大限に明かされているので、次回美術館を訪れた際には随分見方が変わっていたりして…?
生き方を見つめ直したりと、コロナ禍がターニイングポイ -
Posted by ブクログ
学芸員さん
はい、私も美術館の端っこに座ってる人だと思っていました笑
お仕事は本当に多岐にわたっているんですね〜〜
美術品を借りに行く時にトラックに
同乗したり、修復にも修復家と二人三脚で
などは特に驚きました
展覧会ができるまでに
いかに沢山の方々がたずさわっているかに
感謝して色々な作品に出逢える幸せを噛み締めましょう
美術品や、学芸員としての仕事への愛を
沢山感じられて美術館へ行きたくなります
今までは、ついつい説明を読んでから作品を観ていましたが、もっと自由に鑑賞してみます!!
モネ展も、グッズ販売長蛇の列で図録諦めましたが、、これを読んで今ならまだ買える❣️とネット購入しました
-
Posted by ブクログ
私の知識では
美術館 ── ほとんど行ったことありません。
京都駅で見た「ブラックジャック展」は、、、違いますね。
学芸員 ── 何をする方か?なんか芸術の〜?
と、知らなすぎてお恥ずかしい限りですが、美術館は気になるんです。ゆっくり芸術に触れてみたい。心が揺さぶられる体験をしてみたい。とは思ってはいるんですよね。
学芸員さんの仕事や、美術館や展覧会の裏をわかりやすく説明してくれていて、とても興味深かったです。美術品への細心の注意と愛情。そして、誰かの心に届いてほしいという情熱を感じました。そして、予算内に〜などの苦労も。
実際に足を運んでみたくなりました。
〈美術館をもっと楽しむためのヒ -
Posted by ブクログ
学芸員さん
確かにちょっと前まで美術館の端に座ってる人のことだと思ってました。
こんなに多岐に渡るお仕事されて
さらに学芸員だけでなく、多くの方のご苦労の末に素敵な展覧会が開催されているのだということがわかりました。
色々な国の様々な時代の美術品を見られる時代と環境に自分がいられて
改めて幸せなことだと思います。
後半に美術館のオススメの巡り方が書いてあって
なるほど!!と思いました。
上野のモネ展に行ったばかりなので
行く前に知りたかった〜。
次行く時までに覚えておかなくちゃ。
ついつい派手な企画展しか足を運ばないのですが、常設展にも今度ゆっくりと行ってみたいです。
そして著者が好 -
Posted by ブクログ
意外性はないが、「確かにそうだよな」と学芸員や美術館・博物館に限らない共通項を、改めて気付かせてくれた。
具体的には
職業、職種が明確であっても、会社の規模によっては業務の実態は雑多であり、人との信頼関係がベースにあること。
予算の限りがあるため、出来る事は自分でやろうとしてしまいがちだが、その結果、新人の仕事、経験の場を奪っていること。
美術館ならではの話(照明や運送、美術館間でのやりとり、学芸員の仕事内容など)も大変興味深い内容だった。
展示は消え物。だから図録を残す。という事も初めて知ることができた。
そんな中、私にとって一番の収穫だったのは、
そういった方が「アートを理解しようとし