あらすじ
展覧会はどうやって作っているの?
学芸員って何をしているの?
アートは役に立たない?
おすすめの鑑賞方法は?
現役学芸員が語る、美術館の舞台裏と美術鑑賞の楽しみ方。
noteの人気連載、待望の書籍化!
著者おすすめの美術館も掲載。
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Posted by ブクログ
よく美術館の特別展示に行くので、裏方仕事が気になって読みました。プランニングから展示の終了までの裏側を垣間見ることができ、ますます美術展が愛おしく思えそうです。
世の中に1点しかない、大切な美術品を扱う大切なお引越し作業のお話は読んでてドキドキしました。これから学芸員を目指す方にも良さそうです。
Posted by ブクログ
面白かったです。
あまり美術館には縁が無い人でもちょっと行ってみようかと興味が湧くのではないかと思います。
学芸員のお仕事を通して美術館の役割、それを支える人達、訪れた人がどう美術館を楽しむ事が出来るのか等、美術館初心者向けのような話になっています。
この本を読んでから行けば新しい楽しみ方が出来るのではないかと早速近くの美術館を調べてしまいました。
Posted by ブクログ
学芸員と編集者って似ている。それがこの本を読んだ僕の1番の感想でした。
学芸員の大事な仕事のひとつに、展覧会の企画・準備があり、プランニングや作品の選定、予算立て、出品交渉、図録の製作や展示作業と、本当にさまざまな仕事をする必要がある。
それってまさに編集者が雑誌や書籍を作る作業と同じなんですよね。共感しっぱなしでした。
また、アートの楽しみ方として「わからない状態を楽しむ」と言ってくれている。
タイパ、コスパ、ファスト教養とは対極ある価値観や感情の動き。
「役に立つ」という考えから解放してくれる存在としてのアートと、それを楽しむ舞台である美術館こそ、まさに今の僕らに必要なんじゃないかと思わせてくれました。
デザイン:三木俊一(文教図案室)
カバーイラスト:岡野賢介
本文イラスト:ちいさな美術館の学芸員
編集:前田康匡(産業編集センター)
Posted by ブクログ
美術館の学芸員はどのような仕事をしているか。
仕事の舞台裏や展覧会が出来上がるまでなど知らないことがいっぱいで興味深いです。仕事の苦労は他の業種でもありそうな事もあり、妙に共感しました。これから美術館で作品やその空間の鑑賞の仕方が変わりそうです。
Posted by ブクログ
学芸員さんたちの仕事内容や展覧会の裏側を知ることができて、美術館へ行くのがより気軽で楽しみなものにしてくれる本でした。
学芸員という職業が想像以上に、幅広く多忙であることが1番印象的でした。
Posted by ブクログ
小さな美術館で働いている学芸員さん。美術好きな自分からしたら展覧会の裏側を知れるなんてお得すぎる。学芸員の仕事の多さにはガクッとしたが、展覧会ができあがる上ですごい重要な仕事だなと思った。
美術館のあり方や、かたくるしいと思われがちな絵の鑑賞について気を抜いて楽しめる考え方があり、それが自分的に心に残った。
Posted by ブクログ
すっごく面白かった!
博物館、美術館好きにはたまらないと思う。
学芸員さんの存在は知ってはいるけれど、具体的な仕事内容ってあまり知らない。
普段なにげなく鑑賞している企画展がどのように開催されているのか、どれだけの時間と交渉が必要なのか、どんなことに力を入れているのか。
こういったことを知ると、博物館・美術館そのものや企画展がまた違った視点でもさらに楽しめそうな気がする。そして感謝と尊敬の念が芽生える。
教えてくださってありがとうございました。
Posted by ブクログ
一応学芸員の資格持ちではあります。
が、取得したのが今から何十年も前なのと、美術が専門ではないのとで、知らなかったことも多くありました。
第一章「一つの展覧会が出来るまで」が特に印象に残りました。
基本的には、学芸員は館に引きこもって仕事をするんだと思っていました。しかし実際は、交渉の為に出張したり作品と一緒に輸送トラックに揺られたり。
「人と関わるのが得意じゃないから、モノや史料に囲まれて孤独に仕事したーい」という理由で、学芸員を目指そうとした当時の自分に読ませてあげたいです。
第三章「美術館をもっと楽しむためのヒント」は、美術館・博物館好きとして、とても参考になりました。
入口辺りは熱心に観るのに、後半駆け足になりがちというのは、あるある過ぎて(笑)
そして、アウトプットがオススメとありましたが、その通りだと思いました。
読書と同じように記録を残していきたいです。
とりあえず、プロフィールの下書きだけで何日も寝かせてしまっているnoteを、いいかげん始めようかと思いました。
Posted by ブクログ
正直美術館をどうやって楽しめば良いのかわかっていなかったが、これを読んで色々なことに目を向けてみようと思った。
文章を常にラフな書き方にしてくれているので、するする読みやすかった。
Posted by ブクログ
「あ、学芸員さんってあれでしょ?美術館の展示室の隅っこに座ってる人でしょ?」って思っていた一人です。
全然分かっていなくて申し訳ございませんでした。
私の職業と同じく、アンサングなご職業だなと思いました。
そして、次から美術館に行ったときは、作品自体だけでなく、展示方法や照明、図録など他のところも楽しめそうです。
Posted by ブクログ
美術に対する深い愛情と、鑑賞者への優しい目線を感じる一冊。
アートを一気に身近な存在にしてくれる、素敵な内容でした。
本書を読むまで、学芸員さんが具体的にどんな事をしているのか、ほぼ知らなかったのですが(原田マホさん作品でほんの少し知った程度)、美術館の要であり、芸術文化の継承にも関わる重要な存在なのだと知りました。
それから、私は美術館に行くのは好きなんだけど、正直なところアートは難しい。
よく理解できなくて作品よりも説明の方にばかり目が行ってしまうこともあります。
でも、分からなくても良い。しっかり作品を自分の目で観て、自分の感情に委ねて何か感じるものがあればそれで良いんだ、と筆者がアートを楽しむことに背中を押してくれたように感じました。
そして先日、美術館に行ったのですが、この本を読んでて良かった!と改めて思いました。
もちろん、図録も買って自宅でじっくり楽しんでます。
Posted by ブクログ
美術品を見るコツなどではなく、学芸員さんのお仕事や美術館の成り立ちについて詳しく述べてくれているエッセイです。
美術品をどう見るかとかを期待して読むと全く違うお話ばかりなので注意です。
私も美術品を見る時のコツを知りたくて手に取ったのですが、これが良い意味で不意打ちで学芸員という知っているようで全然知らないご職業の方の事情を知ることができて非常に面白かったです。
展覧会が出来るまでの流れや美術館の役割など初めて知ることが多く、非常に興味深く読めました。
今度美術館に行く機会にはこの展示にはこういう苦労や工夫がされてはるんやろうなぁと思わず見てしまいそうです。
余談のように語られている筆者の方が考える美術鑑賞の意味とかタイパに関しての考え方とかには私は非常に共感を感じました。
スチャダラパーの『ヒマの過ごし方』という楽曲にも通ずるような、無駄なこととか暇なことを楽しむ感性ってのを忘れたくないです。
Posted by ブクログ
口語調で書かれ、読みやすい文体
美術館で催されている企画展、常設展がどのようにして作られているのか、様々な人々の仕事が組み合わさって一つの展示が作られているということが実際に働いている人の目線で語られており臨場感があった。
今までとは違う「裏側の視点」で美術館を楽しめる、そんな一冊です
Posted by ブクログ
美術館は幼い頃から両親に連れられ、大学生の頃は悩みがあるとふらりと上野の美術館に通ったり、大人になると1人であちこちの美術館に通う、私の大事な息抜きの場になっています。
本書で安村氏の「幼い日に出会った美術を思い出すことがあれば、それで良いのだ。一見、無限の無駄のようにしか見えない美術体験こそ、美術館に求められる最大の役割ではなかろうか。」との言葉は、正に私の体験を言い当てていると思い嬉しくなりました。
本書の美術館の楽しみ方を参考に、さらに美術体験を深めていきたいと思いました。
Posted by ブクログ
面白かった
頭の中にスッと内容が入ってきた。
雑芸員になっているのが、日本の学芸員の良いところでもあり悪いところなのかなと。専門の知識だけでなくて事務、調整能力が求められる。
Posted by ブクログ
読みはじめてるところ。、
美術館が好きで時々行くが、この前のNHKの日曜美術館を見て「学芸員」が気になったところで、偶然この本に出会った。
なかなか面白い。学芸員って国家資格だってんだ。
Posted by ブクログ
終始「そうなんだ!」「なるほど〜」の連続で、興味深く一気に読み終えた。美術館の舞台裏や学芸員の仕事について、普段知ることのない情報が盛りだくさんで、驚きと納得の連続だった。特に印象に残ったことをいくつか挙げてみる。
・美術館同士の作品の貸し借りには基本的にはお金は発生しない(一部の私立美術館や寺社は例外。また、輸送用のトラックや作品にかける保険の費用は必要)。
・「美術品梱包輸送技能取得士認定試験」というものがある。
・作品を借りる側の学芸員は、作品の輸送は業者に任せておしまいではなく、必ず現地に向かう(なんならトラックに同乗することもある)。
・照明について。日本画の掛け軸は巻いてあることが基本なので、横方向に折れ目がついてしまうことが多い。このようなものに対して上方向から照明を当ててしまうと折れ目が目立ち、痛々しく見えてしまう。
・博物館法的には、動物園も水族館も美術館も博物館。
・美術館は温湿度管理が命。特に湿度は高すぎても低すぎても良くない。どうしても湿度が低くなる冬場は、乾燥に強い陶磁器や金工品の展示を行う。湿度に弱い日本画の展示は、気候が穏やかな春に行う。
・この本の筆者は鑑賞者にできる限り「作品の所有者のように見てもらう」ように工夫している。
優れた作品ならばいつでも何度でも感動を与えてくれる、というのは幻想。実際は、人によってその作品と出会うべきタイミングがある。
・展示デザインという仕事がある。
美術館に行くことが、もっと豊かで奥行きのある体験になる。そんな知識と視点が詰まった一冊だった。
Posted by ブクログ
いろいろなサービスを支える裏方さんの仕事を知るのが好き。今回はたまたま目にした美術館の学芸員。仕事そのものは昔読んだたくさんのふしぎ、という科学絵本で触れたことがあったのだが、大人向けとなるとどうだろうかと思って読んだわ、
シーレの自画像に感動したエピソードを読んで、たしかにアートにも(書籍もそうだが)出会うタイミングってあるな、と思った。それがいつかは誰にもわからない。いつでも見られると思ったら、いつのまにか見られなくなっている、ということもある。久しぶりに出会った絵から、以前とは違った感情をもらうこともある。
ひさしぶりに、美術館にどっぷり浸りたくなった。
Posted by ブクログ
著者名は、「ちいさな美術館の学芸員」。
都内の美術館に勤務する学芸員さんで、普段はこのペンネームでnoteにコラムを書かれている。
私は過去に別の学芸員本を読んでいたのでおさらいになったが、世間的にはまだマイナー視されている職業。
本書は学芸員や美術館をテーマに書いてきたnoteを基に執筆されたもので、トータルで振り返ると、職務内容の方に比重が置かれていたと思う。
現役の学芸員さんが見て感じてきたこと…企画展の立ち上げ工程や学芸員の採用事情などが、意外と最大限に明かされているので、次回美術館を訪れた際には随分見方が変わっていたりして…?
生き方を見つめ直したりと、コロナ禍がターニイングポイントとなった話をよく聞く。著者にとってはnoteの執筆がそれにあたり、美術館側もまた転換期を迎えた。
例えば、常設展。館の収蔵品だけで構成される展示で、普段はほとんど展示替えを行わない。コロナ禍によって企画展が実施できなくなり、学芸員たちは収蔵品のメンテナンスといった「内省」の時間を送られたという。
「作品はただ置いておくだけでは、100年の歳月を乗り越えることはできません」(P 121)
我々にとって美術館は企画展の印象が強いけど、本来は貴重な美術品を後世に伝えられるよう、入念な保管を手掛ける施設。
その保管だって、カビや温度・湿度、光度に対して、日々神経を尖らせねばならない。乾燥に弱い日本画を春に展示するなど、季節に応じて展示品を変える工夫もなされている。
一見華やかだけど、大抵はよそからの借り物である企画展の品ばかりが目玉ではない。自分たちのコレクションも非常に価値のある、人類のための財産なのだ。
展覧会に行ってよく気になっていたのが、作品の運搬方法。
1年ほど前に大阪で開催されていた「古代メキシコ展」では、人形サイズのものから成人男性の身長ほどもある石像が、数多く展示されていた。メキシコからの直輸入に加え、巡業展であったから、国内の移動・運搬も慎重でなくてはならない。(呪物的な展示品もあったから尚更…)
著者曰く、運搬面では、日通やヤマトの美術品専門の運送サービスを利用しているとのこと。トラックの設備(空調等)や梱包材もそれぞれ自社で開発しており、「美術品梱包輸送技能取得士認定試験」(1−3級)に合格しているスタッフも多いのだとか!
学芸員もトラックに同乗するので、プロ集団にガッチリ守られたマヤ・アステカの神々は、さぞ安心して警戒を解かれたことだろう。
入口の挨拶文、しっかり読んじゃうタイプです…
でもそこから作品の解説文まで読み続けちゃうと、最後は絶対にダレてくる。だから最初は「ぐるっと最後まで見て回る」のが良いみたい。
でも友人と来館することが多いので、これは難しいかなー…
「展示品の撮影OK」システムに関しては、SNSでのネタ作りが目的みたいになっていて、著者同様前から疑問視していた。前述の常設展問題ではないけど、本来の鑑賞とは何かを我々来館者も見直すべきでは?
せめて落ち着いた空間ではデジタルから解放され、体に、じかに、印象を焼き付けていたい…というのが私の本音である。
Posted by ブクログ
現在、大学で学芸員資格のコースを選択しているので読んでみた。
作品の鑑賞の仕方がこれから変わるかもしれない。
現代アートに対する鑑賞のくだりがとてもためになった。
Posted by ブクログ
学芸員さん
はい、私も美術館の端っこに座ってる人だと思っていました笑
お仕事は本当に多岐にわたっているんですね〜〜
美術品を借りに行く時にトラックに
同乗したり、修復にも修復家と二人三脚で
などは特に驚きました
展覧会ができるまでに
いかに沢山の方々がたずさわっているかに
感謝して色々な作品に出逢える幸せを噛み締めましょう
美術品や、学芸員としての仕事への愛を
沢山感じられて美術館へ行きたくなります
今までは、ついつい説明を読んでから作品を観ていましたが、もっと自由に鑑賞してみます!!
モネ展も、グッズ販売長蛇の列で図録諦めましたが、、これを読んで今ならまだ買える❣️とネット購入しました
まずはオススメしてある美術館に
足を運ぼう♬
今までは気にしていなかった色々な事が
見える筈(╹◡╹)♡
Posted by ブクログ
展示と保存が二律背反の関係というのには考えさせられるものがあり、学芸員の方々の作品保存義務と集客できる展示の二重の重圧がひしひしと感じられる。展示の内情をわかりやすく赤裸々に知ることができ、美術館のチケット価格に納得できるようになった。
Posted by ブクログ
学芸員に関する本。
憧れもあったけど、仕事としてだとどこも大変だなと思った。
図録や、展示室、ポスターなどなど
作品を展示するのにも苦労があることが知れた。
Posted by ブクログ
私の知識では
美術館 ── ほとんど行ったことありません。
京都駅で見た「ブラックジャック展」は、、、違いますね。
学芸員 ── 何をする方か?なんか芸術の〜?
と、知らなすぎてお恥ずかしい限りですが、美術館は気になるんです。ゆっくり芸術に触れてみたい。心が揺さぶられる体験をしてみたい。とは思ってはいるんですよね。
学芸員さんの仕事や、美術館や展覧会の裏をわかりやすく説明してくれていて、とても興味深かったです。美術品への細心の注意と愛情。そして、誰かの心に届いてほしいという情熱を感じました。そして、予算内に〜などの苦労も。
実際に足を運んでみたくなりました。
〈美術館をもっと楽しむためのヒントより〉
「アートは無駄だし、役に立たない。だからこそ今の私たちに必要なんだ、といえるかもしれませんね」
「人間はただ食料を摂取し、その食料を買うために働き、そして死んでいく、それだけではきっと耐えられない生き物なのです。アートという壮大な無駄があるからこそ人間らしく生きることができる、と言ったら言いすぎでしょうか」
「人によってその作品と出会うべきタイミングがあり、幸運にもそのタイミングで作品と対峙することができた時だけ、生涯忘れ得ない感動を覚えることになるのでしょう」
Posted by ブクログ
学芸員さん
確かにちょっと前まで美術館の端に座ってる人のことだと思ってました。
こんなに多岐に渡るお仕事されて
さらに学芸員だけでなく、多くの方のご苦労の末に素敵な展覧会が開催されているのだということがわかりました。
色々な国の様々な時代の美術品を見られる時代と環境に自分がいられて
改めて幸せなことだと思います。
後半に美術館のオススメの巡り方が書いてあって
なるほど!!と思いました。
上野のモネ展に行ったばかりなので
行く前に知りたかった〜。
次行く時までに覚えておかなくちゃ。
ついつい派手な企画展しか足を運ばないのですが、常設展にも今度ゆっくりと行ってみたいです。
そして著者が好きな美術館に
白金の庭園美術館も入っていて嬉しい。
私も大好きです。
Posted by ブクログ
意外性はないが、「確かにそうだよな」と学芸員や美術館・博物館に限らない共通項を、改めて気付かせてくれた。
具体的には
職業、職種が明確であっても、会社の規模によっては業務の実態は雑多であり、人との信頼関係がベースにあること。
予算の限りがあるため、出来る事は自分でやろうとしてしまいがちだが、その結果、新人の仕事、経験の場を奪っていること。
美術館ならではの話(照明や運送、美術館間でのやりとり、学芸員の仕事内容など)も大変興味深い内容だった。
展示は消え物。だから図録を残す。という事も初めて知ることができた。
そんな中、私にとって一番の収穫だったのは、
そういった方が「アートを理解しようとして必死にキャプションを読む必要はない」と言ってくださること、子連れでも気軽に鑑賞にきてほしいと思って下さっていることがわかったこと。
肩肘張らずに、ふらっと立ち寄れるようになりたいと思った。
Posted by ブクログ
美術館に学芸員と言う資格の人がいるのは知っていたけれど、具体的な仕事の内容が分からなかったので、興味を持っていた。
具体的にわかりやすく説明されていて、就職を考える学生さんには参考になる初級編てとこかな。