ちいさな美術館の学芸員のレビュー一覧
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学芸員と編集者って似ている。それがこの本を読んだ僕の1番の感想でした。
学芸員の大事な仕事のひとつに、展覧会の企画・準備があり、プランニングや作品の選定、予算立て、出品交渉、図録の製作や展示作業と、本当にさまざまな仕事をする必要がある。
それってまさに編集者が雑誌や書籍を作る作業と同じなんですよね。共感しっぱなしでした。
また、アートの楽しみ方として「わからない状態を楽しむ」と言ってくれている。
タイパ、コスパ、ファスト教養とは対極ある価値観や感情の動き。
「役に立つ」という考えから解放してくれる存在としてのアートと、それを楽しむ舞台である美術館こそ、まさに今の僕らに必要なんじゃないかと思 -
Posted by ブクログ
"美術なんて役に立たないものだし、それでいいんだよという潔い言葉に同じ学芸員としてとても共感します。
生活の中にアートや芸術と呼ばれるものがなくても人間は死にませんし、美術館なんてなくても暮らしは困りません。それでも幸か不幸か、人間はただ食料を摂取し、その食料を買うために働き、そして死んでいく、それだけではきっと耐えられない生き物なのです。アートという壮大な無駄があるからこそ人間らしく生きることができる、と言ったら言い過ぎでしょうか。"
pp.137
現役の学芸員さんが美術館で働く中での魅力を伝えた本。とても面白かった……!!
自分の美術館の所蔵品はとても大切でまるで我が -
Posted by ブクログ
日本美術について初心者にも分かりやすい解説。
まず最初に「日本美術とは何ぞや」というところから優しく教えてくれるのが嬉しい。
絵画、彫刻、工芸、刀剣、染織、建築。そこから更に、仏像、やきものに漆工など……。
なかでも仏像については、特に楽しく分かりやすかった。如来が唯一悟りを開いていて、菩薩は如来の補佐でまだ修行中。煩悩があるからアクセサリーをジャラジャラつけてるとか、砕けた語り口で見分け方まで教えてくれる(笑)
縄文土器については、野焼きをしていたとの描写にハッとなった。確かに当時は窯なんてなんてない。想像を働かせることで楽しさもロマンも増すんだと感じた体験になった。
「日本美術のスタ -
Posted by ブクログ
noteの記事をベースにしているだけあって、テンポよく、サクサク読める良い本でした。クスっと笑えるユーモアある文章ですが、ところどころデータも用いて説明をしているところもあり、ストレスなく読めました。美術の簡単な歴史、美術鑑賞のコツなど、とても面白かったです!メモ帳片手に美術館に行きたくなります(*^^*)。※ 知らなかったけど、美術館では筆記具は鉛筆しか使っちゃダメだそうです。
タイトルが「忙しい人のための…」とあるので、あまり人前で読むのは憚られますが(お前、自分が忙しいと思ってるのか!?とツッコまれそうで…いや、私、暇人です、わかってます(汗)!)、タイトルには著者の想いが乗っていて、 -
Posted by ブクログ
・「全部見ようとしない」勇気を持つ
すべての展示作品を均等に鑑賞しようとすると、脳も体も疲弊してしまう。あらかじめ「これだけは見る」という目玉作品を数点に絞り、それ以外は足を止めずに流し読みする程度でよいと説く。
・「1作品1分」の集中鑑賞
全作品を漫然と眺めるのではなく、気になった数点に対して「1分間」じっくり向き合う。色、筆致、光の当たり方などを細かく観察することで、解説文を読むだけでは得られない深い感動や発見が生まれる。
・解説パネルは「後読み」が基本
最初に解説文を読んでしまうと、先入観で作品を見てしまう。まずは自分の感性で作品を捉え、違和感や疑問を抱いてから解説を確認することで、