志村一隆のレビュー一覧
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2010年11月発行の本であるので、2013年10月現在ではほぼ3年前の本となる。内容的にはそのまま既に実現したこともあるし、うまくいっていないこともある。または予想以上に早く進んだこともある。この世界はそのようなものだと思っている。
本書の内容は、特にアメリカの実情を踏まえて、メディアやビジネスモデルが変化する中で、これから日本でもどのようなことが起こるかについて多くを語っている。やはりネットというインフラが整い、スマホなどのネット端末ができると動画というコンテンツの位置づけが変わっていくのは必然だという風に感じた。
著者は技術者というよりは、コンテンツという側面で見ているので、私からす -
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アメリカの主にテレビメディアと日本のそれとの比較。
これからは
映像コンテンツは有料化になる傾向が強くなり
インターネット内の人と人のコミュニケーションに関わるコンテンツ(Skype、チャットなど)は無料化となり、それはアドテクノロジーなどによる広告によって収益を確保。
日本のマスコミはまさに過渡期であり、
これからの方向性はアメリカのそれを参考にしていくべきであるとのこと。
そして、ソーシャルメディアの影響でマスコミメディア、コンテンツのあり方が変わり、それにより、受け手である私たちの考え方もより自律的になると、国の在り方に変化が出てくるのではないかと結ばれていた。 -
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メディアビジネスとコンテンツビジネスは全く異なるビジネスで、その峻別をしないといけないというが本書の重要な指摘事項。
その上で、インターネットの時代には、テレビのメディアとしての相対的な価値が低下するということと、コンテンツの売上単価が下がるという不可避的に起こることにどう対応するのかが課題となる。一方、コンテンツを作成する仕事については儲かるかどうかは別として今後増大する。映像クリエータは必要とされ生き残る。ただし、バリューチェーンの再編が必要だろう。
「テレビメーカーの将来はIT企業を含めたデジタル機器の普及とともにあるでしょうし、メディアの将来はネットフリックスやソーシャルメディアま -
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ネタバレ[ 内容 ]
アメリカでは、テレビドラマは放送時間に関係なくチャットをしながらパソコンやテレビで見られて、好きな番組を集めて自分だけのマイ・チャンネルが作れる。
2011年の地デジ化以降、日本のテレビも変わっていくのか?
アメリカIT業界に精通する、人気専門ブロガーが解説する。
[ 目次 ]
第1章 アメリカに日本のテレビの未来が見える
第2章 テレビにインターネットが合体したら
第3章 日本と違う、アメリカのテレビ放送ってこんな感じ
第4章 新たなテレビの見方
第5章 テレビ局は何で儲ける会社になるのか?
第6章 地デジ移行とモバイル放送の関係
第7章 3Dにかける映画会社と家電メーカー
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Posted by ブクログ
認知度ではなく売り上げの向上に貢献する広告が求められている
広告はある程度の「無駄」が許容されていた その無駄を省く方向に世の中は動いている
日本の代理店はこの無駄モデルを守ろうとしている でも企業はこの無駄モデルには見向きもしなくなって行くんじゃないか?
コンテンツサプライヤーはアクセス数や購読者数と言った単純なアクセス数を競うアナログ時代の広告の考えに基づくメディアビジネスの終焉を見越してコンテンツはビジネスは有料しかないと言うか結論に至った
大手ブランドの端末のウリは公式コンテンツを使える事だったがコンテンツホルダーが無料配信を積極的に始めたためにそのビジネスモデルは崩壊しかけている
テ -
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コンテンツビジネスの要諦は、著作権とコピー技術の独占だった。スマホなどのデジタル・テクノロジーが、その独占を民主化する。p10
「モーメント」を伝えるのがメディアの役割 p48
映像が大量生産&消費される=群像の時代 p156
コンテンツとしての高価な映像とコミュニケーションのツールとして使われる安価な映像が入り交じる群像の時代。
「悪貨は良貨を駆逐する」ではないが、量で凌駕する安価な映像は、映像がコンテンツとしてしか存在し得なかった時代にできた映像文法を変化させるだろう。
p165
20世紀は映像の世紀であるとは先人の言葉。21世紀は群像の世紀である。p166