月の砂漠のレビュー一覧

  • 呪録 怪の産声

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    新しい作家さんたちの実話怪談集。
    何度か読んだことのある人からはじめての人まで盛りだくさんでてんこ盛りで読み応え相当ありです!!
    ワタシのとくに気に入った作家さんは緒音百さん、千稀さん、高倉樹さんでした。
    緒音百さんのはどれもめちゃくちゃ好みだった。
    全部あげられないのですが、他の作家さんも異界のにおいがぷんぷんする作品が多くて大満足でした。
    『まぁだだよ』『じんこく』『ビー玉』『油まみれの紙人形』『ハシビロコウ』『牛蛙』『失敗』『養老渓谷の蛭』『幽霊ドッキリ』『安藤くんと松岡くん』『何を売っても食べたい美味しさ』『廃屋のお通夜』『三すくみ』『学祭公演』『わたしの母さん』
    とくに好きなのは『油

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    2024年04月24日
  • 呪録 怪の産声

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    新人実話怪談作家を集めた1冊。
    とても新鮮で書き手のレベルも高く、恐ろしい幽霊の話から不可解で奇妙な話、ほっこりする不思議な話、そして忌まわしい人の話までとても楽しめる1冊。
    とても読みやすく、書き手の作家さんの個性を感じつつも違和感を感じない文章が読んでいて気持ちがいい。
    よくある創作臭さやスピリチュアル感が無く「人から聞いた不思議な話を又聞きしている」感覚が強くとても良い。
    特に「ハシビロコウ」のようなほっこりするおめでたい不思議な話が好きなのでとても嬉しい。
    「もんちゃん」や「河童」のノスタルジックで悲しい雰囲気も好き。
    「Pのクラス」のような「これは一体…?」となる不思議な感覚もとても

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    2024年09月07日
  • 伝承異聞 呪林

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    ネタバレ

    ハーニーヌは怖かった。今もどこかで気を抜かれている人たちがいるのかと思うと、そして、抜かれた人たちのその後はどうなってしまうのかと考えると、その大元となっているのはなんなのか、もっと規模が大きくなったらどうなってしまうのか、うすら寒くなってくる。
    呑気な私は、そんな力が存在するならみんなが幸せになる方に使えば良いのにと考えてしまうのだが、根本的にプラスの力ではないものを使おうという人たちがそんなこと思うわけないかと、しょんぼりしてしまう…。
    自ら身を滅ぼすように、ハーニーヌの話をした情報提供者も、この先どんなことが待ち受けているのかと思うと暗澹とした気持ちになる。
    破滅の道と分かりながら進んで

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    2025年12月11日
  • 祭りと信仰の怖い話

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    派手さはなく、また怪異譚としては些か弱いように思います。実在と非実在の境が曖昧になる奇妙なお話達といったふうでした。
    そういった視点では興味深く、また日常に根付いた語り口が曖昧な結末を良い仕上がりにしているように感じました。
    帯の引用を使用した煽り文は逆に良い所を削いでしまうように思います。どうしても怪談と銘打ったものにありがちですが、グロテスク・暴力的な方向へと誘導する必要はないのでは。地味で大衆に受け入れられやすいのも魅力として、喧伝して良いと思います。

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    2025年09月16日
  • 祭りと信仰の怖い話

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    読みやすく、しっかりとした文章で話自体を楽しめる1冊。
    素朴で派手な恐怖はないが葬送の話に関してはゾッとする話がいくつかあり「弔いの儀式」などは死者の異様な様子に思わずびっくりしてしまった。

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    2025年09月14日
  • 呪録 怪の産声

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    ネタバレ

    最後の話。
    食べていたものが何なのか。
    そのものの仮定を何にするかで、より怖い。
    そして、より切ない。

    聴力?聴覚?をメインに組まれているお話だと思うのですが、日々生活する上で聞こえてくる当たり前の音が当たり前なのか。
    そんな風に思いました。
    耳に良くないお話ばかりで、お腹いっぱいです。

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    2024年06月18日