馬伯庸のレビュー一覧
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私好み。非常に面白い!…故に人にはお薦めするのが難しい(笑)
物語は西遊記のスピンオフ…というより『裏事情』を描いたもの。仙人の李長庚(太白金星)は仏門の観音大士に助力する仕事を受ける。それは天竺に向かう三蔵法師に課す八十一の難行を企画立案する仕事だった…。
この作品、現代的な視点で読み解いても面白い。太白金星と観音大士は、それぞれ『仙界』と『仏門』からなる合弁会社で一大プロジェクトを任されたプロジェクトリーダーのような存在。二人とも事の成否が取締役昇進に関わっている…という感じ(だから観音も『菩薩』じゃない)。太白金星は長年の勤務の末にやっとここまで来たのに、観音大士は若くてやり手の女性 -
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ネタバレ中国、明朝4代皇帝治世の時代、首都を北京から南京に遷都することを計画した皇帝はその先ぶれとして皇太子を南京に派遣する。皇太子朱瞻基は南京到着すぐに御座船を爆破され命を狙われる。
白蓮教徒、遷都反対派、行程の座を狙う派閥が入り組みあって、朱瞻基の命を狙う。彼は皇帝皇后の命も狙われると知り、南京から北京への逃避行を試みる。仲間は若いくせに理想を追い続けるお堅い官僚于謙、酒浸りのやさぐれ捕縛人呉定縁、謎多き美人の女医蘇荊渓。
次々に襲い来る絶体絶命の危機、彼らは無事に北京にたどり着き陰謀を防げるのか?
とこんな筋書きなんだが、とにかく長い!そういえば初めて完訳版の西遊記を読んだ時も長いと感じた -
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拉致された呉定縁を救うため、決断する太子。一方で自分の出自について知らされる呉定縁。タイムリミットを前にして、事態はますます複雑に、そして盛り上がりも加速します。
ここに来て予想外の展開に衝撃。いやまさか、あの人が味方に付くとか。頼もしすぎるでしょうよ!!! まだまだ次々と危機は襲い掛かり、謀略の大本は見えてきたものの、それでもスリルは減じることがありません。ひそかに蘇荊渓を間にしての太子と呉定縁の関係がどうなるのかにもどきどきしちゃいますしねえ。
あとは多くを語らず、とにかく読めとしか。すべてがまとまり大団円、に思えたところでまだけっこう残りページがあるんだけど? というのにもどきどきさせら -
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ネタバレ・あらすじ
梁興甫によって連れ去られた呉定縁を救出するべく朱瞻基と蘇荊渓は斉南城、于謙は朱瞻基の叔父である張泉に援軍を求めるため臨清へと向かう。
白蓮教徒に捕えられた呉定縁は仏母から衝撃的な事実をしらされる。
朱瞻基、呉定縁、蘇荊渓の三人に絡まる因果の糸と十五日の旅の結末。
・感想
幾度も危機を乗り越えてきた三人の結末がこれなのか…。
こういうのめっちゃ好き。読み終わった後とても切なくてやりきれない思いになった。
三人ともひとりひとり「人間」同士なら或いは違う結末もあったかもだけど、でも朱瞻基は「皇帝」になってしまったからもう三人の道は永遠に交われなくなってしまった。
それぞれの信念、 -
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ネタバレなんとか読み終わった。
うけん視点パートが少なめになったせいか、引用も少なくなった感触。
北京について、ハイ終わり、じゃなくて、その後の謎の解き明かしもあって面白かった。画面映えしそうな描写がいっぱい。
漢王の次男と五男とか。
香炉の破片とか火事とか。
内容と関係ないけど、中国語読みの名前で良いんじゃないかな?と思った。三國志などで、日本語読みに慣れちゃってるけど、中華BLだと中国語読みになってるし。三体では両方明記されてたし。中国語読みは慣れないけど、日本語読みしたって、日本でしか通じないから、やっぱ名前の読みは原語のままが良いなと感じた。 -
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題名にある「両京」とは、北京と南京のことである。時代は明、約600年ほど前のことである。明の初代皇帝は都を南京においた。そして第3代皇帝は、北京に遷都した。
しかし第4代皇帝(本書の時代)は、南京に再遷都を考えていた。そこで皇帝は、皇太子を南京に派遣する。皇太子は南京の到着するが、乗っていた船が粉々に爆破される。九死に一生を得た皇太子は、ひねくれ者の捕吏(いまでいう刑事)に救出される。その頃、北京では皇帝が人事不省となる事態に陥っていた。
これらは、皇位簒奪を狙う何者かの仕業か。皇太子はこれを阻止すべく、15日以内に北京へ戻らなければならない。しかし、陰謀と裏切りのなかで、誰か味方で -
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ネタバレ「両京十五日 2 淮河の戦い」は、前巻以上に勢いを増した逃亡劇と、壮大な歴史ロマンに圧倒される一冊だった。次から次へと危機が押し寄せ、一行が休む暇もなく運命に翻弄されていく展開は、とにかくスリリングでページをめくる手が止まらない。特に淮河を舞台にした攻防は迫力満点で、映像が浮かぶような臨場感があった。
ただ派手なだけではなく、それぞれの人物が自分の信念や立場を背負って動いているため、敵味方を問わず魅力的なのも本作の大きな魅力。呉定縁の泥臭くも真っ直ぐな強さには思わず惹き込まれるし、皇太子を取り巻く人々との関係性にも熱さがある。誰が正義で誰が悪なのか単純に割り切れない重厚さが、物語に深みを与え -
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念願のマイホームを長安に得た主人公が嵌められたのは実現不可能な案件。長年可もなく不可もなく、ただこのまま出る杭ともならずにローンを返すためだけの人生を思い描いていたところに舞い込んだ任務。当初楽な仕事と思っていたのに嵌められた事に気づいた時には時遅し。なんと数ヶ月後には首と胴が離れる予定が立ってしまう。
中国の唐を舞台にした新鮮なライチを長安まで運ぶプロジェクト。唐でライチならいわずとも舞台に上がるべき役者は決まっている。しかし、そんな大物の影を感じつつも話はヒラ官吏の目線から下っ端の苦悩や切なさと共に語られて行く。実現不可能なプロジェクトを前にして家のローンと残されることになる家族を背水とし -
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ネタバレ著者初読。自分にとっては珍しい翻訳小説でもある。もともと翻訳物にはどこか苦手意識があり、購入をしばらく躊躇していたのだが、物は試しと手に取ってみた一冊である。
物語の舞台は15世紀前半。日本でいえば室町時代、いまだ戦国の世が到来する以前の頃であり、中国では明が繁栄を極めていた時代だ。当時の皇帝洪熙帝は、皇太子である朱瞻基を留都南京へと派遣する。朱瞻基は実在した歴史上の人物であり、のちに皇帝として即位する存在であるが、恥ずかしながらその背景知識をほとんど持たないまま読み始めたため、序盤は状況を掴むのにやや手間取った。
さらに、物語の随所に登場する官職名や職業名、あるいは地名などがすべて漢字表 -
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15世紀の中国、明の時代。
洪熙帝が都である北京の紫禁城で突如として病に倒れる。その容体の重さからすぐに後継者争いが始まる。第一位の太子である朱瞻基は南京にいて、すぐに帰還させるために皇后である母が手紙を送るが、朱瞻基の乗った船は何者かによって仕掛けられた爆弾によって大爆発をおこす、、、。
南京で酒色に溺れているが、腕は立つ捕吏の呉定縁、生真面目で口数も多く、人一倍の正義感に溢れた役人の于謙、謎めいた女医蘇荊渓という仲間を得て、十五日のうちに北京まで帰ろうとする朱瞻基。そして、それを阻もうとする者たちとの戦い。
在位一年での仁宗洪熙帝の急死という史実、実際の人物と架空の人物を交えてまるで