あきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“そしてこんどは、ダニエルの隣でヴィクトリアン・サンドウィッチをぱくつくジェフリーに声をかけた。
「そのケーキ、気に入っていただけたかしら?女王陛下がお若いころに考案なさったレシピそのままに作らせるのが、王室の伝統になっているのよ」
「ええ、たいへんけっこうな味だと思います。スポンジの焼き具合もなかなか。ですが——」
ですが?
セシルとダニエルは、不吉な予感をおぼえてジェフリーをふりかえる。
「ぼくとしては、いささかジャムの量がものたりませんね。こんなにうすーく塗りつけただけでは、いかにもけちくさい!これでは英国王室が年間予算に困窮していると誤解されても、文句は言えませんね」
「け、け、け——」
けちくさい、という不敬なひとことを口にできないまま、ダニエルが怪鳥のような声を洩らしている。
セシルはあわててジェフリーの腕をつついた。
「ジェフリー兄さま、口を閉じて!」 ”[P.106]
3巻目。
この兄弟が楽し過ぎて。ジェフリー好きー最後の言葉がすごい不意打ちに格好良過ぎた。
セシルの悩みもぐるぐる回る。
眼帯の青年……次が気になる気になる。
“「やっぱりだましたんじゃないですか!」
「かまわないさ」
そしてジュリアンは、ひらりと鞍にまたがった。
「ぼくはきみの望みを叶えるためなら、なんだってできるんだ」
「え?」
ひと呼吸おいて、セシルは愕然と目をみはった。
「わ、わたしの責任にするつもりなんですか?そんなの卑怯——」
「セシル」
ジュリアンがセシルの抗議をさえぎる。そして馬上から、すいと手をさしのべた。
「乗るの、乗らないの?」”[P.259] -
Posted by ブクログ
“「俺はねぇ…エンジェルのその頭の固いとこ すっごい好きなんですよ…」
『それは…その顔で言うセリフなのか…?』
レグナはこんらんしている!
「ああでも 昔はすっごい嫌いでした!」
『それは…その顔で…(以下略)』
レグナはとてもこんらんしている!!!”
ちょくちょくふっと笑えてでも疑問は潰えない。
あきさんの絵が綺麗で見入る。
何巻まで続くかなー。
Thanks to K.H.
“「ちなみにフルネームはご存知ですか?」
「…いや…」
「ジャスミン・フロイラ」
「…?」
「要するに「花の香りのお嬢さん」です」
「ランテ!!」
「お母さん 女の子がほしかったんですって♡」
「てめえブッ殺すぞ!!」” -
Posted by ブクログ
“全部全部、ジュリアンが少年としてのセシルを愛していたから?
「そんな、困ります!あ、いえ、困らないかも」
いざとなったら女だと打ち明ければ、恋愛対象からはずれるのだから……ああ、だめだめ、やっぱりだめ!
性別を隠していたことが知られれば、セシルがアッシュフォード家の令嬢だと感づかれるのも時間の問題だ。なにしろアッシュフォード家にはセシルという名の令嬢がいるのだ。男でも女でも通用する名まえだし、とっさに混乱しないようにと同じ名まえを名乗っていたのが、失敗したかもしれない。まさかこんなところに男装生活の落とし穴が待っていたなんて!
セシルはじりじりとジュリアンからあとずさった。
「ちょっと待って、セシル」
「待てません!」
「その台詞、べつの状況ならぜひもっと聞きたいところだけどね」
彼は路地のほうに逃げこもうとするセシルをひきとめ、半泣きの顔をのぞきこんだ。
「きみはなにかとんでもない誤解をしていないかい?ぼくに男性と愛しあう趣味はないよ」
「え……本当ですか?」
「そこを誤解されるのはちょっと不本意だな」
「よ、よかった!」
よかった……のだろうか?
もはや頭がぐるぐるとして、なにをどう考えたらいいかわからない。”[P.123]
今回もすごく楽しくて。にやけて。
怪盗に関しては、え、その対応で良いの?と少し思ったけど別に彼らは警察でも探偵でもないしね。
ガブリエルと"錠前屋"のガブリエルがどんな会話をし合ってたのかすごい気になって。
セシルとジュリアンがお互いにバレる時がどんな風になるのかすごく楽しみ。
アメリアとソフィに次はもっと出番を!この二人とセシルのやり取りも好き。
そして次兄と弟可愛い可愛い。
“玄関ホールから大階段をのぼっていくと、二階の長い廊下で次兄ジェフリーと弟サミュエルとでくわした。
「ふたりとも、ここでなにしてるの?」
ふりむいたサミュエルがきらきらした瞳でこたえる。
「ウィリアム・テルごっこだよ!」
「なあに、それ?」
「頭の上にのせたりんごを、弓矢で落とすの!」
セシルは目をむき、絨毯にのんびりと座りこんだジェフリーにつめよった。
「ジェフリー兄さま、なんてことするの!弟を弩の的にするなんて人として最低よ!」
「なにを言ってるんだ、セシル。的はぼくのほうだぞ!」
「え?そうなの?」
見ればなるほど、おもちゃの弩を手にしているのはサミュエルのほうだった。そしてりんごをひょいひょいと宙に放り投げているジェフリーの顔には、ところどころ赤い痕がある。
「これはものすごいスリルに満ち満ちた遊びだぞ、セシル。なんせ次はどこに当たるかまるで見当がつかないのだからな。あははは」
「どんどんやっちゃいなさい、サミー」
「はあい」”[P.223] -
Posted by ブクログ
ネタバレあきさんの漫画が収録されて嬉しい!一冊。
アディル大好きなので、アディルがジャレッドではなく他国の王族と結婚することになるまでのエピソードが読めたのも嬉しかった。
冒頭に収録されてるシャーロックとクリスの話は相変わらず。なんだってロンドン郊外でそんな生活をしてるのかとかいろいろ思うけど、まあ少女小説なので気にしない。
未収録になった漫画と同時に雑誌に掲載されていた短編は、個人的にそんなに好きな話ではなかったし、ビアードに比べてシャーロックが成長していないのが浮き彫りになってしまうので、ここに収録されなくてよかったのかなーと思います。
が、だからといってワーズワースの中編が収録される意味はまったくわからない……ある種の表紙詐欺ですよね?これ。
雑誌に載せるのはいいと思うし、作者の思い入れもあるんだろうし、ページ数的にちょうどよかったのかもしれないけど、でもこれはないと思う。これなら未収録になったI'm sorry, my loveを載せたほうがよほどファンのためだと思う。
作品的にも、アイリスの独白部のような一方的差を感じてしまってまったく感情移入もできなかったし、心が動かされることもなく……時代がかぶるわけでもなく、ただ同じイギリスの話というだけでこれを載せるのは、商業作品としてどうなんだろうと思ってしまった。