純珪一のレビュー一覧
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ネタバレ組織のNo.2を誘拐されたことにより、賢人会議とシティの市民は戦闘状態に突入してしまう。その裏には、同盟反対派の工作もあったが、市民の行動は、その反対派の計算を遙かに上回って大きくなっていく。
誘拐された天樹真昼を追いかけるサクラ、シンガポール側のフェイ。だが、天樹真昼が世界に隠していた秘密が明かされてしまう。大気を覆う雲の除去方法。その方法とは、Iブレインを持たない人間を全員殺し、Iブレインをもつ魔法士全員の脳を同調することにより、雲を情報の側から解体するという恐ろしいものであった。情報制御理論を考えた天才が残した遺産。天樹真昼はこの研究を発展させ、犠牲のでない方法を見つけることをシンガポー -
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ネタバレすごい勢いで人類全体が絶望へと突っ走るのだけど、明かされないサクラの思惑やディーセラの迷いなど賢人会議側も一枚岩ではなく、誰も彼も足場が揺らいでいるという混沌とした状況。
けれどごちゃごちゃしてるという印象はまったく受けなくて、今まで積み重ねてきた伏線やキャラクター描写の上にすべてが成り立っているので暗い状況とは裏腹にスラスラと読み進めていくことができる。
エピソードⅧからこっち散々な目に合っている主人公の錬だが、これらの試練を乗り越えて彼と作者がどんな結論に辿り着くのか、次巻以降も全力で見届けていきたい。
余談 祐一、ヘイズ、クレアの3人も中立という意味では錬と同じなのだが、錬ばかりが責め -
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ネタバレ3年待った。本当に長かった。でも、読み終わった今となってはまずこう伝えたい。面白かったぞありがとう!
このシリーズについては尋常でない思い入れを自覚しているので冷静では居られないのだが、目まぐるしく動く展開や、今までの伏線を踏まえながら「ここでもう一度その方向に物語が振れるのか!」という意外性は素晴らしい。
思えばエピソードⅤにおいて通常人VS魔法士という対立基軸を掲げはしたものの、大きくぶつかりあったのは直後のⅥくらいで、勢力として敵対はしていても各主要人物は緩やかな協力体制を築いていて(真昼の退場は予想できたとしても)なんとなくこのままみんな協力して良い流れに向かっていくのかな?とい -
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本巻では作品中最も積極的(?)な女子アリスさんが登場します。
彼女とアルは勿論、彼等の傍にいた健三とエリザがすごい好きでした。
特にエリザ!今回のエピソードで一気に好感度上がりました。
ラストでは真昼に「おいこら!」って言いたくなるような事がありましたが
それでもはらはらしながら楽しく読むことができました。
かつて世界と戦っていた三人の研究者(二人は戦うつもりはなかったかもしれないけど)の軌跡に少し涙が出そうになりました。
セラの母親について住人と話してる時にはもろ涙出そうでしたけど!
ファンメイとセラでは考え方が違ってて、その対比が面白かったです。
ディーのために悩むセラも必見。 -
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シリーズ7作目、下巻。
7作目が完結。
『情報制御理論』の発表や『魔法士』の誕生といった歴史が明らかになってスッキリ。
ですが、新たな謎も・・・
また次巻を待つ日々が続くのか・・・OTL
ウィッテンが主軸と言えるので、ヘイズやファンメイとのエピソードも出てきて嬉しかった。
2作目での『失敗作』というセリフの裏にこんな思惑があったとは・・・ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
(2作目を読んだとき、このセリフでウィッテンの印象は悪かった^_^;)
全部ではないですが、秘密が明かされた今もう一度シリーズを読み返したいなぁ〜
それで次巻までの間をつなげていきたいなって思ってます。
…予告通りに4ヵ月後に次巻 -
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シリーズ7作目。
前作から1ヶ月後、北極が舞台。
北極上空に展開するシンガポール自治軍と接触を図る、サクラたち『賢人会議』
シンガポール軍に牽制するため北極上空へ出撃する、エドやファンメイたち『シティ・ロンドン』軍。
『賢人会議』を追い、『シティ・ロンドン』に合流した鎌とフィア。
そして、大気制御衛星の謎を追い北極を訪れたヘイズとクレア。
『魔法士』誕生の秘密が今明らかになる――
待ちに待った新刊です><
早く読みたいけど、読んでしまうと次が待ちきれないし・・・って思いながらじっくり読みました。
エドとファンメイの復活に歓喜し、ヘイズとクレアの二人にニヤニヤし、魔法士誕生の秘密にワクワクしま -
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古本屋でたまたま買ったのだけど、正解でした。
文体のかわいらしい作家さんですねー。あとがきから覗く作者さんも素敵そうな方です。
守るべきもの<月王シャルル>、探すべきもの<パンドラの宝物>、戦うべきもの<大黒魔導士>といった構図がはっきりしてること。
特別な力を持ってそれを求められている主人公、主人公とケンカばかりでも思い合ってるヒーロー、とりかこむ男性陣は貴族だったり特別な能力を持つ医者や司祭、記憶をなくしたほっとけない幼なじみ、主人公にまとわりついている嫌なヤツ、などのキャラ。
中世フランスという舞台設定。
ライトノベルの王道!ですねえ。面白かった!
恋愛の進展がはっきり描かれていない分、 -
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ネタバレ9年ぶりからの2ヶ月連続刊行は心の整理が追いつかないんよ(笑)
中巻の惨状からどうなるかと戦々恐々としていましたが、本当に予想外の着地点に到達したなと。
今作も読むのが大変(褒め言葉)
残虐非道を甘んじて受け止め、冷静にことを進めるシティ
ブレーンを無くし、進退極まる賢人会議
人間と魔法士の共存を諦めない機構
三者三様の思惑に突破口はあるのか。
個人的に読んでる中で強く想起したのは、今は亡きアニルの言葉
「最終的に人を動かすのは、理を超えたその先にあるもの」
彼は本当に良い言葉と行動を残してくれたと、しみじみと感じた。
次がラストエピソードのようで、一体どんな結末になるのか楽しみ。
現 -
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ネタバレ(約9年ぶりに続編ということで1巻から読み直しました(笑))
8巻での事件で賢人会議・シティ共に選択の余地がなくなり、坂を転がる落ちるように事態は深刻に凄惨になっていく。
各陣営の頭脳派たちが「仕方ない」「他に手段がない」と志を折っていく中での主要人物たちの行動・信念に感情が揺さぶられる。
戦力的に圧倒的に不利なシティの戦略・戦術の冷徹さ。
切り札を守るために戦術的ゴリ押しができる賢人会議。
正直、「もうこれどうしようもないじゃん……」といった感想しか出てきません。
下巻でもっと悲惨になるのか、果たして……
余談ですが、読んでいて十二国記(特に白銀のオカ 玄の月)を彷彿させられました -
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