緒方剛志のレビュー一覧
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これまでブギーポップシリーズを読んだことはなかったけれども、これを機にシリーズを読みたくなりました!それは『ブギーポップは呪われる』を読んで学生の頃の暗澹とした部分を思い出し、当時の自分なら共感しまくりだなと思ったからなのです。
今作はとある県立高校で流行する「この学校は呪われている」という噂が生徒たちの持つ不安や苛立ちを表立たせ学内は混沌の渦に向かってしまうのが核となっていました。
私の学生のときは将来に対する漠然とした不安や、周囲とうまくやるためのプレッシャーなど負のエネルギーが多かったです。そういう負のエネルギーが自分はこういう人間だとかこうあるべきだと決めつけていたんだなと感じると -
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急速に世界のバランスが変化していくなかで、統和機構の中枢の座に就こうと画策するマキシム・G(ゴーリキー)は、事件のカギとなる綺にねらいを定め、彼女の身柄を捕らえようとします。しかしビートと朝子の反撃を受けて、マキシム・Gはいったん手を引くことを余儀なくされます。
ビートたちは、凪の身体に打ち込まれた杭をとりのぞくため、統和機構に所属する研究者の少女フェイ・リスキィのもとを訪れます。そこへ、綺を追ってきたアルケスティスが登場し、奇蹟の能力にめざめたフェイとの戦いがはじまります。
どんどんストーリーが壮大になっていって、スピン・オフ作品ながらむしろ本編よりもこちらのほうが「ブギーポップ」シリー -
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暦のなかでめざめた魔女アルケスティスは、凪のなかに存在している魔女ヴァルプルギスとの戦いに向けて行動を開始します。
統和機構の「トラス・アトラス」のメンバーたちが暗躍するなか、織機綺はしだいにみずからの能力を駆使して積極的に戦い、凪を守ろうとします。彼女が変わったのは、リキ・ティキ・タビによって力を得たからでした。しかしリキ・ティキ・タビは、アルケスティスとヴァルプルギスの二人の魔女のあいだに生じたものにすぎず、けっきょく彼女は凪を守ることができません。
羽原健太郎やラウンダバウトは、負傷した凪を救うために、彼女と協力関係にあった釘斗博士のもとを訪れますが、博士はドーバーマンと協力を結んで -
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「ビートのディシプリン」(全4巻)につづく、「ブギーポップ」シリーズのスピン・オフ作品第2弾です。
「ビートのディシプリン」では、本編とは異なってビートと朝子が主役を務めていましたが、今回は凪が中心のストーリーとなっています。17歳の村津隆(むらつ・たかし)は、「ダイアモンズ」の違法薬物の販売にかかわっていました。組織は凪によって壊滅させられますが、ドーバーマンと呼ばれる合成人間が凪を襲撃し、隆はその協力をさせられます。
隆は、かつて冥加暦(みょうが・こよみ)という少女から、未来を暗示する不思議なことばを聞かされ、そのことがわすれられず、彼女との再会を願っていました。その暦のもとを、パー -
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ビートの前に立ちはだかったラウンダバウトが、彼と行動をともにすることになります。一方、統和機構からあらたにモータル・ジムが差し向けられ、ビートはラウンダバウトとジィドの三人で立ち向かいます。
高代徹(たかしろ・とおる)に護衛されていた朝子は、偶然にもモータル・ジムと接触し、戦いに巻き込まれることになります。しかしそこに凪が登場し、彼女を危機から救い出します。
「カーメン」の謎にかんするストーリーが進展しつつ、しだいに朝子も自分の能力が呼び寄せる運命に順応していっているように感じます。今回は、シリーズ中でも個人的に気に入っているキャラクターである凪が活躍する場面もあり、たのしんで読むことがで -
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統和機構の「リセット」こと雨宮世津子の襲撃から逃れたビートは、反統和機構組織である「ダイアモンズ」のパールに救われます。しかし統和機構は、刺客のバーゲン・ワーゲンを彼のもとに差し向け、ビートはパールを慕うジィドという男とともに戦うことになります。
一方で、ビートがモ・マーダーのもとで統和機構の合成人間として訓練を受けつつ、ザ・ミンサーという少女と過ごした過去の回想が差し挿まれます。さらにミンサーは、ビートたちが戦いをくりひろげている背後である事件を引き起こし、そのために彼女の前に「世界の敵」の敵としてブギーポップが登場することになります。
ビートたちとバーゲン・ワーゲンとの戦いは、ビートと -
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「ブギーポップ」シリーズのスピン・オフ作品です。
統和機構の合成人間であるピート・ビートは、世良稔(せら・みのる)という名前で市立秋萩高校に籍を置いています。ある日彼は、フォルテッシモから「カーメン」と呼ばれる謎について教えられ、その正体をさぐることになります。
一方、秋萩高校でビートとおなじクラスの浅倉朝子(あさくら・あさこ)という少女は、自分がひとよりも鋭いカンをもっていることに気づきながらも、その本当の能力を自覚することなく、ごくふつうの女子高生として暮らしていました。ところが、ビートを追って学園に潜入した奈良崎克己(ならざき・かつみ)こと「ラウンダバウト」と接触したことで、彼女も彼 -
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17歳の若き皇帝であるローティフェルド・ラウリー・ゴウク十七世は、千年前に闘争と破壊の化身と恐れられたルルド・バイパーを現代に復活させるという、ヴィマト・カミング博士の実験に立ち会うことになります。
実験は成功し、みごとルルドがそのすがたを現わしますが、そこにシンザス将軍率いる部隊が現われ、ローティフェルドを亡き者にしようとします。何者かが、実験でローティフェルドが死んだことにして皇位をうばおうと画策していたのです。しかし、ルルドの超人的な力によって、ローティフェルドとカミング博士は救出され、三人は追手から身をかくしつつ、陰謀の黒幕の正体をさぐろうとします。
貴種流離譚の王道展開の物語です -
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特殊能力の使い手たちを擁する「奇蹟軍」と、科学の力にもとづく機械化部隊で対抗する「枢機軍」とのあいだで、長年にわたり戦争がつづいている世界の物語です。
枢機軍の若き兵士であるトモル・アドは、戦場で奇蹟の使い手である夢幻という少女に出会います。二人は、心では再会を求めながらも、戦いによってへだてられており、その願いは容易にはかないません。そんななか、奇蹟軍のリスキィ兄妹が、枢機軍に投降するという事件が起こります。リスキィ兄妹の意図を測りかねた枢機軍は、トモルを指揮官として兄妹を辺境の地に送り込み、戦場での二人の行動を見て、今後の対応を考えることにします。
リスキィ兄妹が投降した理由は、二人が -
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「ブギーポップ」シリーズの第19弾です。
塩多樹梨亜(しおた・じゅりあ)と甘利勇人(あまり・ゆうと)の二人は、統和機構に命じられて、それぞれ宮下藤花と岸森由羽樹(きしもり・ゆうき)の尾行をおこなっていました。一方、深陽学園で風紀委員長を務める新刻敬(にいこく・けい)は、藤花をストーカーしている人物がいることに気づき、その正体をたしかめようとします。彼女は、岸森のいる市立幡山高校を訪れますが、そこでゆがんだことが許せない彼女の心のスキを突かれ、洗脳されてしまうことになります。
これまで何度も物語に登場しながらも、スポット・ライトがあてられずにいた新刻敬が、ようやくというべきなのか、中心的な役