岡根谷実里のレビュー一覧
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食を通して世界が見える。社会問題や文化、歴史、家族…様々なものに結びつけて展開されていく著者の好奇心旺盛さと探求心がすごい。とても興味深く読んだ。
ベトナム人が身を寄せる日本の寺からわかる技能実習生の問題
スーダンのパンからわかる外交、国内情勢の問題
フィンランドのパンケーキ作りからみえる子供中心の教育
日本の野菜は水っぽい?気候より時短をもとめる社会環境
中国の月餅(贈答品)の進化と廃棄問題
代替肉と仏教
食べ合わせや禁止の食物は理にかなっている
朝食のパンとシリアル化
ラマダンの時期には食品価格が高騰、レシピ検索サイトの閲覧数が2倍
著者のいう
世界一おいしい社会科の教科書を作りたい
に近づいていると思う -
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ネタバレブルガリアのヨーグルトはソ連支配時代にコルホースで牛乳が集中して生産されたことが盛んになった理由。
タコスの皮のことをトルティーヤという。とうもろこし扮でできている。パリパリか、モチモチか。アメリカで生まれたもの。日本のメキシコ料理はアメリカから入ってきた。テキサス州のTEX‐MEXスタイルが元となっている。
スーダンでもパンが普及=アメリカからの小麦輸入が原因。
海外のお土産は、キットカットの抹茶味。暑い国はコアラのマーチ、カントリーマーム、グミ。
ユダヤ教では草食動物は食べるが肉食動物は食べない。豚も雑食なので食べない。
インドのジャイナ教は世界一厳しい食の戒律を持つ。殺生を避ける。インドの中でも識字率と女子教育率が高い。
ティラピアは、養殖量としてコイに次ぐ量がある。白身の淡水魚。陸上養殖ができる。コイやティラピアは植物性の餌やプランクトンで育つ。サーモンは小魚を必要とする。
魚は低温でも働く酵素を持つため、冷蔵でも自己消化が進む。魚の油は多価不飽和脂肪酸で、低温でも固まらない=酸化分解すると匂いを放つ。冷蔵でも止まらない。魚が肉に比べて腐りやすい理由。
ティラピアは、水温が高めでも育つ。肉と魚の中間。脂質も少ない。
中国産ティラピアの最大の輸出国はアメリカ。日本では「いずみ鯛」としてイオンが売り始めた。コストコには冷凍フィレを売っている。
人は本能的に食べ慣れたものをおいしいと館いる。味が想像できるので安心感があり、それが美味しさになる。食の嗜好は生命維持と関わるので保守的。
メキシコの食卓にはアボカドが欠かせない。8割はアメリカ向け輸出。良いものは輸出される。アボカドは多量の水が必要。トマトの10倍。資金源になるので緑の黄金とも呼ばれる。
メキシコでは、味付けは各自に任せる。このほうが今後主流になるかも。
魚介類の缶詰は今はサバ缶がツナを抜いて一位。日本はサバ漁獲量2位。
漁業の資源管理制度が日本とヨーロッパで違う。日本は数魚種のみの可能量を決めて、上限に達したら操業停止。魚種が多いので管理できない。そのかわり操業は免許制として入口で制限をかける。ヨーロッパはたら、サーモン、ニシンくらいで、個別割当方式。
ホットケーキは和製英語、英語ではパンケーキ。
ベトナムは仏教徒が多く、菜食者の割合が多い。といってもときどき菜食程度。
精進料理のもとはインド。インドは菜食の国。ひよこ豆の豆カレーでタンパク質をとる。インドでは牛肉食は禁止。
豆を肉もどきにしているのは、菜食入門のためかもしれない。
キューバは食料配給制が残る。黒いんげん豆とコメが配給されている。
化学肥料の輸入が途絶えたため、オーガニック農業が発達した。とうもろこし、黒いんげん豆、さつまいもを輪作。燃料も乏しいのでトラクターではなく牛で耕す。
日本は餌や燃料を輸入に頼っている。
中国上海は、農薬が多いので野菜をゴシゴシ洗う。や作法洗浄剤もある。屋台やレストランでは洗わず使うことも多い。安心する食事は家で作るしかない。
面積あたり窒素肥料使用量はアメリカの3倍。しかし最近はオーガニックも増えて、耕地面積では世界有数のオーガニック農業国。
ボツワナは、牛肉大国だがムシも食べる。隣国ジンバブエでは、モパネワームというムシを取って売っている。山菜のようなもの。
日本は卵大国。日本はパタリーゲージで収穫量が多く衛生的。しかしアニマルウェルフェアを優先するEUは禁止されている。改良型または平飼い、放し飼い。
モルドバは自家製ワインの国。ぶどうの生産も自分で。そのおかげか、一人当たりアルコールの消費量は世界一。
ワインは水を使わずに作れる。発酵過程で殺菌される。生水より安全。水代わりに飲まれていた。
中華圏の月餅は、お供えというよりも贈り合うもの。食べきれず破棄されるものもある。
ラマダンのときは逆に食が盛り上がる。ご馳走が並ぶ。レシピの需要が盛り上がる。
日本の野菜は水っぽい。水分が多いので糖分やビタミンは分散される。雨が多いので土が流されやすい。肥料が多い。その結果、根が細くても栄養が取れる。
肥料が多いと酸性が強まる。中和させるため消石灰など土壌改良材を入れると土が固くなる。根が育ちにくい。
雨が多いと肥料が多くなり、身が肥大化して味が薄くなる。最近は土壌診断で適正量が使われている。
日本の野菜はすぐに火が通る。日本料理は素材の味を楽しむ=味を薄くして手を加えすぎずに食べるのが日本料理。そのように品種改良された。薄い味は気候の問題よりも社会的に作られた。
コロンビアの首都ボコタは赤道直下だが標高2600メートルの高地で寒い。様々な気候があるので、国内ですべてが育つ。ケッペンの気候区分でみると、アンデス山脈があるため多くの気候区分がある。
イングリッシュブレックファストは、日本の旅館の朝食のようなもの。家庭では毎日食べない。御当地朝ごはんはパンとシリアルが多い。朝食は、石器時代にはなかった。手軽に食べられるものが朝には適している。肉や乳製品の保存食として、ハム、ベーコン、ソ-セージ、チーズ、卵料理。漬物、オリーブ漬け、オイル漬け、ベリーや果物のジャムなど。
パレスチナはオリーブの塩漬けが定番。
イスラエルがヨルダン川西岸地区に入植している。イスラエルは入植補助金を出している。低所得者にユダヤ教正統派が多く、入植者が多い。
パレスチナはA,B,Cに分かれていて、Aしか自治と防衛を保っていない。 -
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「ヨーグルトといえばブリガリア」と日本人の多くはイメージするけれど、
現地でもそうなの?もしそうならその理由はなんだろう?
とか
世界中で愛されているアボカドとその産地・メキシコで起こっていることとは?
とか
いわゆる「メジャーな海外旅行目的地」とは少し異なるところで見つける「食にまつわるあれこれ」を記した一冊
タイトルにあるように、食卓を見ることは社会を、つまり世界を見ることなんだな、と気づかされるし、普段気にとめずに食べているものをの産地や生産国の状況なんかを少し気にかけるようになった。
特に印象に残ったのは、南米・コロンビアの食事事情。南米といえば「メキシコの麻薬カルテル」くらいの頭悪すぎる知識しかなかったのですが、コロンビアがとても豊かな気候帯をしていて、その気候+歴史があわさった結果、野菜などが豊富にそろう国だと初めて知りました。
あいだに挟まれるコラムもおもしろいです!海外で喜ばれる日本のお菓子についてや、朝食におけるパンとシリアルの快進撃についてなど。
また、パレスチナの家庭の食事について語れる部分では、もちろんですがイスラエルとパレスチナの問題にも触れています。いわゆる「入植地」は地図でみると本当に細切れで私も「こんな住みにくいところにユダヤ人は住んでるの?」と思っていました。が、入植地に住むと補助金がかなり出ること、そこに住むのは信仰心が高くナショナリズムが強い低所得者層が多いとのことなどを知り、どこの国も政治状況や支持者の層は似たような形態になるのだな、と実感しました。 -
Posted by ブクログ
世界の台所探検家を自称する岡根谷さんによる世界でであった家庭料理を素材ごとに調理法や、調理する時の様子などとともに紹介してくれている本。それにしても本当にいろんな国の台所を訪ねたもんである。評者も世界各国の料理については長年、調べ作ってきたという自負があるが、知らない調理法、知らない料理が多数紹介されており大変興味深い深く読めた。モンゴルが季節ごとに白い料理(乳製品と赤い料理(肉)と別れといること、インドご生乳を基本に色んな料理が組み立てられていること、ココナッツミルクで茹でるパン、ホエーで保存するアイスランドの技術など、思い出すだけでも知らないことばかりだった。
世界はコロンブス交換以降、文化や嗜好が均質化してきた中でまだ多種多様な姿があることを知れて面白かった。一方著者が取り上げていないアメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアなどの経済状況が世界に影響を及ぼすことが多い事に思いを馳せると、ここで紹介された食文化はグローバリゼーションからこぽれ落ちた文化の紹介だと言えるのであろう。 -
Posted by ブクログ
ブルガリアといえばヨーグルト?
ロシア支配下の社会主義時代に効率よくエネルギーを摂取できると大量に流通
ソ連崩壊で需要が減るも、ヨーグルトは食卓に毎日おかずの中に使う。
ヨーグルト➕きゅうりでスープ
イスラエルのマックにはチーズバーガーがない
ユダヤ人が建国した国
ユダヤ教徒が74%
イスラム教のハラル
ユダヤ教のコーシャ
食べたら死ぬ可能性が高いものと食べたら食料供給全体が逼迫するものを排除する
蹄が分かれた反芻動物 牛、羊、山羊
ウロコとヒレのある魚 アジ、サバ、サケ
猛禽類などの鳥類以外
乳製品と肉を両方使ってはいけない
聖書「小山羊をその母の乳で煮てはならない」から?
インドのジャイナ教
食べるべきでない食べ物
肉、魚、卵およびそれらを含む食品
5つの感覚を有する生命体だから
においの強い野菜(にんにく、玉ねぎ)
気持ちを興奮させて攻撃的になるから。魂の平穏を妨げるから。
前日の残り物
そこから無数の微生物が発生しつつあるから
日没後の食事
不用意に小さい虫を殺してしまうかもしれないから。太陽に殺菌されないから
メキシコのアボカド
1キロを生産するのに必要な水の量
アボカド1981リットル(浴槽10杯分)
りんごバナナ822リットル
じゃがいもトマト287リットル
麻薬に代わる次の資金源Green Gold
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Posted by ブクログ
ネタバレ北海道新聞で、河崎秋子さんが紹介していて知ることができた。
著者の紹介を読むと、まず「世界の台所探検家」とある。その後の東大出の修士とか、クックパッドを経て独立、とかはあまり目に入ってこない。探検家、のほうがピッタリくる。それほど世界の、それも砂漠や極寒の地や熱帯まで出掛けて、「お弁当」とは何かを追求する。その旅は、まさに探検家。
NHKの「サラメシ」がなくなって、「他の人が何食べてるのか」知りたい病が治らないまま飢えていた。
これはまさに求めていた本!
まずフィンランドサヴォ地方の携帯食、「カラクッコ」に圧倒される。森で仕事する人の携帯食だという。ライ麦パンの生地の中に、夏とって冷凍しておいた淡水魚や豚バラ肉を入れて包み、オーブンで1時間。外側のライ麦パンが器にもなり、ナイフがあれば外で食べられる。これをあえて弁当と呼ばないのは、食べ物を持参するという文化がないからだという。この郷土食も今は廃れてしまっているらしい。
極寒の地だからか。他にもサーメの人たちが持っていくのはトナカイの干し肉。普段は陽が短いから暗くなる前に帰ってきて、温かいトナカイ肉のスープなどを家で食べるという。うん、わかる。極寒の外で食べたくはない。
他にも見たこともない、聞いたこともない食べ物が次々と調理され、写真で紹介される。焚き火で砂漠で焼かれるパン、鉄鍋で焼かれる肉とキャベツ、ラクダの乳とデーツ、竹筒で蒸す魚と唐辛子など、興味は尽きない。
日本のお弁当に近いものを食べているのは台湾、インドネシアくらいだったかな。 -
Posted by ブクログ
おもしろかったー。
世界には同じ野菜でも日本のものとは形も大きさも色も違う、調理法も異なる未知の料理がいっぱい!
世界を旅しているような気持ちで、毎日楽しみに少しずつ読み進めていました。
モンゴルの乳製品の種類の豊富さに驚いたし、次々と作り出される乳製品にワクワク。
いろいろな国で食べられているクレープやロールキャベツのような料理はどれも美味しそうでした。
あれも食べたい、これも食べてみたいと、ネットで画像検索をしながらの読書で、お腹が空く。
本作をきっかけに初めて「世界の台所探検家」という職業を知りました。
著者は各家庭でご馳走になっているので、買い物から調理の様子から、その土地の人の暮らしぶりが見えるのも興味深くて楽しかった。
著者の他の作品も読んでみたい。
『何を美味しく感じるかは、慣れによるものが非常に大きい。築き上げた常識を超えた先には、意外なおいしさが待っているかもしれない。』
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Posted by ブクログ
世界各地の家庭を訪れ滞在し、共に料理をする中で、
その地の食材や多彩な食卓と暮らしが見えてくる。
30の国と地域での台所探検での、旅と食のエッセイ。
・はじめに ・この本で紹介する国と地域
1 多彩な野菜たちと出会う台所
じゃがいも、トマト、なす、かぼちゃ、にんじん、唐辛子
2 変幻自在な卵とミルク
卵、牛乳、ヨーグルト、チーズ
3 肉と魚の命をいただく
牛肉、豚肉、鶏肉、ソーセージ、魚
4 穀物が支える毎日の食卓
米、小麦(パン) 小麦(麺)、とうもろこし、豆
5 笑顔が咲くおやつタイム
・おわりに COLUMN(1)~(4)
その地の家庭での普段の料理、ハレの食事や屋台の味。
その食には、その地域の自然環境や歴史、伝統が現れる。
穀物や木が育ちにくい、塩が得にくい環境での保存食の工夫。
トマトやナスなど、野菜だって主役になる。
ウズベキスタンの卵料理・トゥシバラクの衝撃。
日本、フィンランド、ペルーでの普通の牛乳の違い。
店に一緒に並ぶ鶏肉と魚。赤肉から白肉へ?
驚きのフィジーのゆでパン。
ベトナム屋台のパフェのチェーは創造性がすごい。
インドとタイの納豆の話は高野秀行氏の体験と連動。
写真がほんの少しなのが残念ですが、
文章だけでも料理が分かり、楽しく読めました。
そして、著者の行動力にも驚かされてしまいます。