世界の食卓から社会が見える

世界の食卓から社会が見える

2,090円 (税込)

10pt

世界各地の家庭に滞在し、その家の人とその土地の食材で料理をして食卓を囲むと、
それまで気づかなった疑問が湧いてくる――

・どうしてここのほうれん草は日本のより味が強いんだろう
・肉とチーズを一緒に食べることが宗教的にだめってどういう理屈だろう
・なぜアボカド産地なのにいいアボカドが買えないのだろう
・ブルガリアの人って本当にヨーグルトをたくさん食べるんだろうか

そんな疑問から、食べ物と政治、宗教、環境、教育、気候、民族などとのつながりを解き明かしていく。
台所探検家・岡根谷実里が探る「おいしい/おいしくない」を超えた料理の向こう側の話。

第1章■食と政治 ブルガリア ヨーグルトは本当に「伝統食」か?
メキシコ アメリカナイズされるタコス
ベトナム 元技能実習生たちが作る精進料理
スーダン パンの普及が生活を揺るがす
★コラム1 おみやげに喜ばれる日本のお菓子は?

第2章■食と宗教
イスラエル マクドナルドにチーズバーガーがない――食べ合わせの謎に迫る
インド 世界一厳しい? ジャイナ教の菜食と生命観
★コラム2 機内食に見るフード・ダイバーシティ

第3章■食と地球環境
ボツワナ アフリカの大地で出会った、タンパク質危機を救う最強の魚
メキシコ アボカド人気が大地を渇かす
★コラム3 世界のサバ缶30種を食べ比べてみた

第4章■食の創造性
フィンランド パンケーキ作りに透けてみえる子ども中心教育
ベトナム 代替肉のルーツを探して寺の台所へ

第5章■食料生産
キューバ 食料配給制が残るオーガニック農業先進国
中国・上海 安心して食べられる野菜を求めて
ボツワナ 牛肉大国でなぜ虫を食べるのか?
★コラム4 卵大国の日本、なぜ卵はずっと安いのか?

第6章■伝統食と課題
モルドバ 自家製ワイン文化とアルコール問題
中華文化圏 進化する月餅と増える廃棄
★コラム5 ラマダンの時期、世界の食欲は増す

第7章■食と気候
ウズベキスタン 日本の野菜は水っぽい?
コロンビア 豊富な気候帯が生み出す一杯のスープ
★コラム6 世界の家庭の朝食はパンとシリアル化が進む

第8章■食と民族
パレスチナ 国境よりも堅いオリーブの木と自家製オリーブ漬けの誇り
ヨルダン シリア難民がもたらした食文化

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世界の食卓から社会が見える のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月04日

    著者が言うように、これまさに「世界一おいしい社会科の教科書」だった!めちゃくちゃ興味深かった。世界にこんな料理があるよー美味しいよだけじゃなくて、各国の家庭の食事に世界情勢や政治や思想が反映する、それを丁寧に分析しているのがほんとに素晴らしい。
    あとコラムが本編レベルに密度が濃く秀逸。とくにエアライ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月26日

    普段何となく聞き流していた世界のニュース
    政治的な事は苦手で、いまいちよく分からない
    宗教問題も難しい…
    そんな私の脳内が急に明るくなった
    あぁ、そういう事かと腑に落ちる
    そして、もっと知りたいと欲が出る
    私にとって、そんな一冊だった


    著者の岡根谷さんは、世界各地の家庭を訪れ、滞在させてもらいな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月16日

    世界の美味しい食べ物の紹介かと思いきや、ほんとうに深く、環境問題、人権問題繋がっていく。。こんな社会の教科書ならもう少し地理や世界史も好きになったろうに!手土産の日本のお菓子のこと、アボカドの裏側、タコスのハナシに野菜の味のハナシ。ほんとうに考えさせられる素敵な本でした!

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    Posted by ブクログ 2023年12月04日

    著者がラジオで話していたのを偶然聴いていて、面白そうだなと思い早速読んでみた。
    アボカド、ヨーグルト、生野菜、オリーブなどなど
    日本で呑気に住んでいる私にとって当たり前にスーパーやコンビニで見かけるあの食材やこの食材
    実は紐解いていくと、各国では地形や宗教はもちろん
    古い伝統から何から何まで全て繋が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月28日

    世界の台所探検家である岡根谷氏が、自身で足を運び得た世界の食に関する知見を平易な言葉で一般の読者にも分かりやすく落とし込んでくれた一冊。特にアメリカナイズされるタコスや、ベトナムの技能実習生、アボカドの食糧危機、中国の農薬問題、シリア難民問題、モルドバのアルコール問題など、庶民の食文化を守るための観...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月03日

    本のタイトル通り、本当に世界の食卓から社会が見えます!
    国同士の思想の違い、宗教同士の思想の違いがあり、その様々な組織の上層部達がベターだと思う行動に、そこに住んでいる庶民達は振り回されている。
    様々な組織の上層部達の思い、そこに住んでいる庶民達の思いを考えると、この世界の平和は簡単に実現する事は難...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月10日

    世界各地食卓を巡って、得た数々のこと。
    台所に、料理にある「なぜ」が、人々の暮らすその国の、
    地域の事情や現在抱えている様々なことを教えてくれる。
    ・この本に出てくる国・地域
    第1章 食と政治    第2章 食と宗教
    第3章 食と地球環境  第4章 食の創造性
    第5章 食料生産    第6章 伝統食...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月03日

    美味しい、だけで終わらずにその料理が食べられてる理由、世情が及ぼす変化など、実は食と経済や世界情勢が切り離せないものなんだと、当たり前なのに頭からすっぽり抜けていたことにハッとさせられました。

    それでもいろいろなおいしそうな料理が出てくるたびに浮かんでくるのは、食べてみたい、という思い。
    いつか紹...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月13日

    非常に良かった。
    ご飯の話かな、と思っていたら、世界の食と絡めて食や世界レベルの問題と繋がり、各章ともに興味深く読めた。
    メキシコのアボカド、ヨルダンのシリア難民の話が特に印象的。
    軒並みご飯が美味しそうな描写なのも良かった。旅行にも行きたくなる本だった。

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    Posted by ブクログ 2024年03月17日

    友人がこの本を読んだ時の印象を語ってくれて、ぜひ読んでみたい、と手に取りました。
    世界中で、戦争、紛争、内戦が起こっている今、状況はまた刻々と変わっていく、ということも知らしめてくれる本です。
    食を通して知ることができる事実も多く、宗教のことも、環境問題も、そして、健康を維持するための食事という意味...続きを読む

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