ユーザーレビュー 世界の食卓から社会が見える 岡根谷実里 著者が言うように、これまさに「世界一おいしい社会科の教科書」だった!めちゃくちゃ興味深かった。世界にこんな料理があるよー美味しいよだけじゃなくて、各国の家庭の食事に世界情勢や政治や思想が反映する、それを丁寧に分析しているのがほんとに素晴らしい。 あとコラムが本編レベルに密度が濃く秀逸。とくにエアライ...続きを読むンの特別機内食、試してみたい… Posted by ブクログ 世界の食卓から社会が見える 岡根谷実里 普段何となく聞き流していた世界のニュース 政治的な事は苦手で、いまいちよく分からない 宗教問題も難しい… そんな私の脳内が急に明るくなった あぁ、そういう事かと腑に落ちる そして、もっと知りたいと欲が出る 私にとって、そんな一冊だった 著者の岡根谷さんは、世界各地の家庭を訪れ、滞在させてもらいな...続きを読むがら一緒に料理をし、料理から見える社会や暮らしを伝えているのだそう。 だから様々な国の、飾らない“いつもの”食生活を伝えてくれていると思う。 どの国の話も興味深いのだが、例えば… ※キューバ 「食料配給制が残るオーガニック農業先進国」 オーガニックと聞くと、健康や環境への意識の高さが伺えるが、物がない中で食料を生産するために発展した苦肉の策らしい。 毎日の食料は、米・豆・油・砂糖などの配給と、品揃えの悪い市場を数件回って少し買い足す。 本当に物がない国においてのオーガニック農業。 そこにはキューバ革命と米ソが影響していた。 化学肥料も農薬もトラクターを動かす燃料も入ってこない。 仕方なく牛耕へと回帰したという訳だ。 ※ブルガリア 「ヨーグルトは本当に伝統食か?」 ※メキシコ 「アボカド人気が大地を渇かす」 ※ボツワナ 「牛肉大国でなぜ虫を食べるのか?」 ※パレスチナ 「国境よりも堅いオリーブの木と 自家製オリーブ漬けの誇り」 ───他全19話とコラムを収録 政治、宗教、地球環境、食の創造性、食料生産、伝統食と課題、気候、民族と、料理を通して様々な事が見えるって面白い! Posted by ブクログ 世界の食卓から社会が見える 岡根谷実里 世界の美味しい食べ物の紹介かと思いきや、ほんとうに深く、環境問題、人権問題繋がっていく。。こんな社会の教科書ならもう少し地理や世界史も好きになったろうに!手土産の日本のお菓子のこと、アボカドの裏側、タコスのハナシに野菜の味のハナシ。ほんとうに考えさせられる素敵な本でした! Posted by ブクログ 世界の食卓から社会が見える 岡根谷実里 著者がラジオで話していたのを偶然聴いていて、面白そうだなと思い早速読んでみた。 アボカド、ヨーグルト、生野菜、オリーブなどなど 日本で呑気に住んでいる私にとって当たり前にスーパーやコンビニで見かけるあの食材やこの食材 実は紐解いていくと、各国では地形や宗教はもちろん 古い伝統から何から何まで全て繋が...続きを読むっているんだなと知った。 もっと読みたいので、まだ未発表の記事があれば是非お願いしたい Posted by ブクログ 世界の食卓から社会が見える 岡根谷実里 世界の台所探検家である岡根谷氏が、自身で足を運び得た世界の食に関する知見を平易な言葉で一般の読者にも分かりやすく落とし込んでくれた一冊。特にアメリカナイズされるタコスや、ベトナムの技能実習生、アボカドの食糧危機、中国の農薬問題、シリア難民問題、モルドバのアルコール問題など、庶民の食文化を守るための観...続きを読む点から考えさせられる問題が多くあるように思う。日本でも、食料添加物の問題や農薬の問題は切り離せない観点だと思う。普段アボカドを毎日食べる身としては、質の良いアボガドを豊かな国も貧しい国も等しく食べ続けるためには、どうしたらいいのか考えさせられた。資本主義だから、で終わらせるのは思考放棄のような気がする。 Posted by ブクログ 岡根谷実里のレビューをもっと見る