ジョン・キムのレビュー一覧
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ジョン・キムと吉本ばななの対談を通じて、幸せとは何かについて、言葉を選んで研ぎすまして行ったような作品。
命や健康は、命があって健康なうちはそのありがたみが分からない。喪失してはじめてその大切さが分かる。これはよくある話。もし、失う前に気がつくことができれば、日常をもっと幸せに生きられる。「幸せは自ら創造するものであって、人から与えられるものではないと思うんです。」と続く。ここが、本書の最大のポイントと言ってよいと思う。視点を変えることで、幸せであることを再認識する行為、他人と比べたり、他人にどう見られるかではなく、自分が感じる幸せに素直であることが大切なんだと思う。
その他の内容は、人 -
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「媚びない」というのは、物事の評価基準が自分の中に確立されているというのと同意義だと思っています。
評価基準が他者にあると、人の目を気にして、権威を気にして、媚びてしまう。これは随分生きにくい、かと思いきや、それが板について当たり前のように順応している人もいる。
でもそれは決して、自分の人生を生きている、と言えないのではないか。そんなことをふと思ったりもします。
本書は読み進めていくと、実感としてすごく共感するところが多いです。「確かにそうだよね」と自分の中で言語化できていなかった想いが形になっていたり、迷いつつも信じて進んできた道を肯定してくれていたり、熱い言葉に励まされました。
「実 -
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「時間に支配されない人生」という題名から時間の使い方を述べた本だと思いましたが,読んでみると,人生論・幸福論が幅広く述べられている内容でした。
自分の最近の経験で,理不尽なことを言った相手に対し,きつく言い返したことがありました。言ってすっきりしたかというとそんなことはなく,他方で,あの場面で言われっぱなしというのはそれはそれで納得できなかっただろうなと時々振り返っては悶々と考えていました。
そんなときに,この本を読みました。
著者は,相手に腹を立てるのは自分が未熟だからと考え,相手に腹を立てないと述べていました。
その考えは頭では理解できるのですが,現実はそう冷静に受け入れることができな -
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慶応大時代のキム先生がゼミ生に向かって語りかける内容を本にまとめたもの。
学生から若手社会人をターゲットにしており、30近い僕が読むとむず痒いようなところもありますが、近刊"断言しよう、人生は変えられるのだ"につながるキム先生の自力救済思想の入門編といった趣です。
○そこで多くの人は、自分から権威(上司など)を見つけ出し、その権威に対し、従順な自分を自ら演じて、その従順さを権威にプレゼンし続けることに一生懸命になる。…能力のない、あるいは権威の行使に味をしめた上司となると、巧妙に虚像としての権威を膨らませ、羊の脳裏の深いところだ自分を刻もうとする。
○人間関係の -
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韓国生まれの著者はドイツ、アメリカで研究員を歴任。慶応大特任教授を経て2013年からはバルセロナで著述生活に入る。在野の知識人といった趣です。
自己啓発ど真ん中のタイトルに恥じぬ内容で、現代思想の源流に足場を置いたニーチェ的自力思考のススメです。
○私の場合、目指すべきものは「絶対不可侵の自己」だと考えている。それは、自己成長と平静なる心で構成されている。…最終ゴールは、「絶対不可侵の自己」を確立すること。成功とは何か、幸福とは何かを自分の言葉で定義し、それに向けて日常を組み立てていく。一瞬たりとも指揮権を手放すことなく、自分自身と自分の愛する人たちを最後まで守り抜く強さを身に付けていく -
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ネタバレ中身は題名の通りです。
未来が不透明すぎる、希望が持てないという世界の中で(それでも私達は随分と恵まれていますが)私達はいかに個人として強くあるべきか。
そのことが何部かに分かれて語られています。
私の印象としては「個人主義」っぽい印象を受けました。誰かと協力する(のも勿論大事ですよ)よりも己を鍛えなさいという。
やや、著者のちょっと行き過ぎた文章も見られる気がしました。ただ、それを抜きにしても、一読しておいて損はありません。
頭の隅にでもとどめておくだけでも違うだろうと思います。ただ流されて生きるよりも自分が決めている、という意識だけで違ってくるはずです。
自分をよく見つめ、よく観察し、 -
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以降は本からの引用です//強くなければ、実は本当に自分が求める人生を生きていくことはできない。内面をコントロールできなければ、他者や社会をまっすぐに正しく見つめることはできない。感情、思考、言葉、行動。周りを意識した自分を解き放ち「本当の自分」と向き合っていくこと。幸せの絶対的な基準を確立させる。自分自身の成長実感。ミスしなければ学べないことがある。不可抗力に縛られることなく、統制できる領域を増やしていく。社会を変えるのは大衆ではない、個人なのである。見えないものを見て、聴こえないものを聴こうとする力。分類の存在は人々の思考構造を固定化させる力をもつ。他者の目を排除…自分の未熟さと向き合う。誰
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定期的に自己啓発本を読みたくなる病気にかかってます。
で、そういう時はジャケ買いをするんですが今回の本もジャケ買いです。
ジョン・キム?誰かわからん。けど、読み終わった後すごく好きになったよ。キムさん。
非常に真剣に書かれていて、その裏側には愛を感じます。
僕はこれから自分の人生を生きる気満々です。
そうそう、キムさんが友人と豪語してはばからない、セネカ、ショーパンハウアー、ニーチェ、ゲーテ。この4人の本も読んでみよ。
以下、facebookなら「いいね!」したい文章です。
“私が魅力的だと思うのは、つねに挑戦をしてきた人間である。挑戦をしたかどうかだけで人間を分けてもいい。挑戦の経 -
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自身の未熟さに気がつく事。その上で、大切なものに時間を配分すること(すべての時間を均等に配分することは人生に対する冒涜である)。
時間について昨年度はいろいろな本を読んだが、時間を支配することはできないというのが結論だ。本書は、「時間に人生を支配させてはいけない」
と説く。これも、同じような考え方である。支配できるのは、自分の意思と時間配分の決定権であると。更に進めれば、自分が支配できるのは、何をするのかという行動のみである。夜は省察し、自分にとって一番価値のあると思う事柄に時間を配分していたかを問う。忙しいということは、自分の器の小ささを告白することと同義。変化の起点は何者でもなく、自分自身