ジョン・キムのレビュー一覧
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一杯飲みながら幸福とは何か考えるか~という雰囲気のタイトル。
さて、この本には自分で模索し、試行錯誤し、考えた人間観の跡があると思う。
ただ、どこかで見たいろんな文献のフレーズをノートにちりばめている結果、万人に薦められるものではない。
少なくとも学生にとっては、スピリチュアルな本を数冊目にしたくらいでは真に理解できないだろう。都合の良い断片的な解釈をする可能性が大きい。
なぜかと言うと、殆どの人は著者と対面し、言外に語る本質には触れられないから。
各章ごとで、論旨はまとまっているものの、全体では表面上の矛盾が生じている。
その矛盾をより上位の視点から統合するのがスピリチュアル(霊性)なのだが。
残念ながら著者の立場上からか、その核心を避けてしまっている。
例えば別の事例で言えば、こういえばお分かりだろうか。
(ますます「はぁ?」かもしれないが、曖昧に事例を)
引用
【松下幸之助は、3時間ぶっ続けで叱り続けた・ 江口克彦】
「叱るときには、本気で叱らんと部下は可哀想やで。策でもって叱ってはあかんよ。
けど、いつでも、人間は誰でも偉大な存在であるという考えを根底に持っておらんとね」・・・この「人間存在の偉大さに対する認識」が核心なのだが。 -
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ジョン・キムと吉本ばななの対談を通じて、幸せとは何かについて、言葉を選んで研ぎすまして行ったような作品。
命や健康は、命があって健康なうちはそのありがたみが分からない。喪失してはじめてその大切さが分かる。これはよくある話。もし、失う前に気がつくことができれば、日常をもっと幸せに生きられる。「幸せは自ら創造するものであって、人から与えられるものではないと思うんです。」と続く。ここが、本書の最大のポイントと言ってよいと思う。視点を変えることで、幸せであることを再認識する行為、他人と比べたり、他人にどう見られるかではなく、自分が感じる幸せに素直であることが大切なんだと思う。
その他の内容は、人生は目標なんて必要無い。大切な人は、生きているだけで良いと、信念を貫いてくれてさえいれば良いと思っているはず。自分らしく、バイアスかけずに生きて行こうということ。
ジョン・キムさんと同じように感じていることがあった。それは、海外に出た時の感覚だ。自分以外は、知り合いゼロの環境において、自分自身が試され、そして自分との対話を深めるきっかけになる。それが、大きな成長ドライバーになるというところ。韓国から日本に出たことで人生が変わったと。それは、自分自身も、中国に出たときに人生が変わったんだと思う。孤独だなと思ったことも、逆に孤独じゃないじゃんと思ったことも。その経験は、結局、楽しいことを、想いっきりやるということに尽きるという結論を導いてくれた。しかも、あっさりと。澄んだ水のような気持ちになったのを覚えている。その感覚はたぶん心の奥底にいて忘れないとは思うけど。時々、テーブルの上に置くかのように、思い出している。 -
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「媚びない」というのは、物事の評価基準が自分の中に確立されているというのと同意義だと思っています。
評価基準が他者にあると、人の目を気にして、権威を気にして、媚びてしまう。これは随分生きにくい、かと思いきや、それが板について当たり前のように順応している人もいる。
でもそれは決して、自分の人生を生きている、と言えないのではないか。そんなことをふと思ったりもします。
本書は読み進めていくと、実感としてすごく共感するところが多いです。「確かにそうだよね」と自分の中で言語化できていなかった想いが形になっていたり、迷いつつも信じて進んできた道を肯定してくれていたり、熱い言葉に励まされました。
「実は、どんな道でもいい。真剣に取り組んで得られたものは、最終的にはどんな道であっても正しい道にしていくことができると私は思っている。
だから今、自分が選んだ道が正しいかどうか以前に、それは自己責任で主体的に選んだ道なのか、その選んだものから自分がどう成長できるか、ということを感じることが重要なのだ」
小5から一人暮らしをしていたという著者は、一人の時間、自分と向き合う時間の大切さについても繰り返し述べています。これは、私も年を追うごとに強く感じます。自分を深く掘り下げる行為、というのは自分の軸をしっかりと確立させる上で欠かせないこと。今は特に意識して余白の時間をスケジュールに組み込んでます。
そしてじわりと染み込んできたのが、自分がコントロール出来ること、出来ないことを線引きして理解し、コントロールできるところにのみ全力を尽くしてコントロールできない部分について思い悩まない、という部分。
そしてそこに留まらず、自分を成長させるにともない、自分にコントロールできない不可抗力の部分を少しずつ減らしていくという意識を持つことについても語られており、言われて初めて「そのとおりだ」と深く共感したものです。
人は自分と向き合う中で、最終的には「生きるとはどういうことだろう」「死ぬとはどういうことだろう」といったところと向き合うことになるんだと思います。
その答えを自分の中でしっかりと持っている人ほど、きっと強い。そしてそれは、本に書いてあったり誰かが教えてくれるというより、自分で見つけることで本当に自分の人生が歩めるというものだと思います。
ゼミ生への最終講義で語られた内容というだけあって、励ましの言葉も多く、苦難のときこそ支えになる気がしました。
私も環境を変えて次の挑戦をするんだという気概を忘れずに、自分の人生を真剣に生きたいものです。
とても良い本でした。 -
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「時間に支配されない人生」という題名から時間の使い方を述べた本だと思いましたが,読んでみると,人生論・幸福論が幅広く述べられている内容でした。
自分の最近の経験で,理不尽なことを言った相手に対し,きつく言い返したことがありました。言ってすっきりしたかというとそんなことはなく,他方で,あの場面で言われっぱなしというのはそれはそれで納得できなかっただろうなと時々振り返っては悶々と考えていました。
そんなときに,この本を読みました。
著者は,相手に腹を立てるのは自分が未熟だからと考え,相手に腹を立てないと述べていました。
その考えは頭では理解できるのですが,現実はそう冷静に受け入れることができないこともままあり,まさに渦中にあるときの具体的な対処法等が記載してあれば参考になるのにと思いました。
その意味では,この本は,理想の生き方について述べてられていますが,やや抽象的すぎるきらいがあるという感想を持ちました。
もっとも,幸福の定義など,これからの生き方の参考になる言葉もたくさんありました。
何か具体的な対処法を得たいという人向けではありませんが,読む人それぞれに心に響く言葉が見つかる本だと考えます。 -
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慶応大時代のキム先生がゼミ生に向かって語りかける内容を本にまとめたもの。
学生から若手社会人をターゲットにしており、30近い僕が読むとむず痒いようなところもありますが、近刊"断言しよう、人生は変えられるのだ"につながるキム先生の自力救済思想の入門編といった趣です。
○そこで多くの人は、自分から権威(上司など)を見つけ出し、その権威に対し、従順な自分を自ら演じて、その従順さを権威にプレゼンし続けることに一生懸命になる。…能力のない、あるいは権威の行使に味をしめた上司となると、巧妙に虚像としての権威を膨らませ、羊の脳裏の深いところだ自分を刻もうとする。
○人間関係のすべてにおいて、トラブルというものは、理不尽を単に真に受けて、そこで思考が止まってしまうところから発生する。
○かつて講演会で、孤独を克服するにはどうすればいいか、という質問を受けたことがある。私には、とても違和感のある質問だった。なぜなら、孤独は極めて大事なことだからである。孤独は決して、克服すべき対象などではない。
むしろ孤独こそ自分の中で一番自然な状態で、自分の人生をしっかり感じられるもの。孤独に向き合うことは、一番大事にすべき時間なのである。…孤独な時間、自分と向き合う時間こそ、絶対に確保するべき時間なのだ。
○人間の価値は、自分が自分をどれほど信じたか、で決まると思う。だから、何があっても自分に対する絶対的な信頼を失わないことだ。絶対不可侵領域としての自己を確立し、どんな状況でもそれを貫くことだ。 -
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韓国生まれの著者はドイツ、アメリカで研究員を歴任。慶応大特任教授を経て2013年からはバルセロナで著述生活に入る。在野の知識人といった趣です。
自己啓発ど真ん中のタイトルに恥じぬ内容で、現代思想の源流に足場を置いたニーチェ的自力思考のススメです。
○私の場合、目指すべきものは「絶対不可侵の自己」だと考えている。それは、自己成長と平静なる心で構成されている。…最終ゴールは、「絶対不可侵の自己」を確立すること。成功とは何か、幸福とは何かを自分の言葉で定義し、それに向けて日常を組み立てていく。一瞬たりとも指揮権を手放すことなく、自分自身と自分の愛する人たちを最後まで守り抜く強さを身に付けていく人生。
○議論をすることは大事だが、議論をする相手は慎重に選ぶことが必要だ。ゲーテの言葉の中に、こんなものがある。無知の人と争えば、賢者も無知に沈んでしまう、と。
無知な人がしたり顔で議論しているときにも、平然としていられることが賢者の姿勢であり、それが威厳をつくる。時には、じっとされるがままにしているということだ。
○本によって自分が成長できるというのが一般的な考え方であるが、逆説的にいえば、自分の成長を通じて本の価値が高まり、本が成長していくという意味もある。つまり、それは亡くなった著者の魂を生かし続けるという側面もあり、私はそこに深い感動を覚えるのである。
○自分の命を守るために、また、大切にするためには、ある種の勇気が必要になる。それは、自由に対するリスペクトから生まれる勇気である。
つまり、やめるとを躊躇しない。それが大切だ。捨てること、断ること、離れることが、きっぱりできるようにする。すべての、どうでもいいことに、もう時間を使わない、という決意。その決意は自分の命に対するリスペクトから生まれるのである。 -
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ネタバレ中身は題名の通りです。
未来が不透明すぎる、希望が持てないという世界の中で(それでも私達は随分と恵まれていますが)私達はいかに個人として強くあるべきか。
そのことが何部かに分かれて語られています。
私の印象としては「個人主義」っぽい印象を受けました。誰かと協力する(のも勿論大事ですよ)よりも己を鍛えなさいという。
やや、著者のちょっと行き過ぎた文章も見られる気がしました。ただ、それを抜きにしても、一読しておいて損はありません。
頭の隅にでもとどめておくだけでも違うだろうと思います。ただ流されて生きるよりも自分が決めている、という意識だけで違ってくるはずです。
自分をよく見つめ、よく観察し、己の心に忠実でありなさい(自己中という意味ではなく(必要な場合もなくなはいでしょうが))というメッセージがよく込められている本だと思います。諸手をあげて歓迎とはいきませんが、読んで損はないです。 -
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以降は本からの引用です//強くなければ、実は本当に自分が求める人生を生きていくことはできない。内面をコントロールできなければ、他者や社会をまっすぐに正しく見つめることはできない。感情、思考、言葉、行動。周りを意識した自分を解き放ち「本当の自分」と向き合っていくこと。幸せの絶対的な基準を確立させる。自分自身の成長実感。ミスしなければ学べないことがある。不可抗力に縛られることなく、統制できる領域を増やしていく。社会を変えるのは大衆ではない、個人なのである。見えないものを見て、聴こえないものを聴こうとする力。分類の存在は人々の思考構造を固定化させる力をもつ。他者の目を排除…自分の未熟さと向き合う。誰かが語れる話はできるだけしない。居心地のいい群れ…距離を置く意識。自ら山を見つけ、その山を登っていく。本当に自分の理想とする仕事…経営者になれるほどの力。苦労話をしない…結果だけで勝負する。自分の中に明確な基準軸。目標設定は抽象的に実現方法は柔軟に。クリエイティビティは違和感から生まれる。全体を意識しながら接点をつないでいく。軌道修正のサイクルの頻度と精度こそが実は大きな結果の違いを生む。目的地に対する方向感覚、ハンドリングする集中力、それを持続させる持続力。緊張を楽しむ。どうでもいいことを早く見つけて関わらないようにする。肯定のオーラの起点となる。自分自らが誇れる人間になっていくというそのプロセスを死ぬところまでつづける。時間に対する緊張感とは命に対する緊張感。人生の価値…自分が自分をどれほど信じたか。絶対不可侵領域としての自己を確立し、どんな状況でもそれを貫くこと。
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定期的に自己啓発本を読みたくなる病気にかかってます。
で、そういう時はジャケ買いをするんですが今回の本もジャケ買いです。
ジョン・キム?誰かわからん。けど、読み終わった後すごく好きになったよ。キムさん。
非常に真剣に書かれていて、その裏側には愛を感じます。
僕はこれから自分の人生を生きる気満々です。
そうそう、キムさんが友人と豪語してはばからない、セネカ、ショーパンハウアー、ニーチェ、ゲーテ。この4人の本も読んでみよ。
以下、facebookなら「いいね!」したい文章です。
“私が魅力的だと思うのは、つねに挑戦をしてきた人間である。挑戦をしたかどうかだけで人間を分けてもいい。挑戦の経験と現在のパフォーマンスは確実に比例関係にある。”
“幸福の置き場所を未来にすえるのは、非常にリスキーである。自分が明日も生きているという保証はどこにも存在しない。この瞬間が最後かもしれないという意識をつねに持ち、いまを幸福にするために生きる方がずっと理にかなっている。”
“自分のなかに白と黒の二色しかなければ、あらゆる物事は白か黒によってしか分類できない。しかし、もし200種類の色をそろえられれば、繊細なグラデーションで世の中を把握できるようになる。
それを可能にするのが読書である。読書によって、視点を分類する際の精度と繊細度は格段に高められるのだ。”
“人間の逃れられない不完全さを、少しでも補ってくれるのが、人類の遺産たる古典である。本を読む意義はそこにある。
歴史によって検証された先人のすぐれた思想と行動を、背伸びして真似てみる。それを徹底し、消化しきったとき、模倣から新たな創造が生まれてくる。” -
Posted by ブクログ
自身の未熟さに気がつく事。その上で、大切なものに時間を配分すること(すべての時間を均等に配分することは人生に対する冒涜である)。
時間について昨年度はいろいろな本を読んだが、時間を支配することはできないというのが結論だ。本書は、「時間に人生を支配させてはいけない」
と説く。これも、同じような考え方である。支配できるのは、自分の意思と時間配分の決定権であると。更に進めれば、自分が支配できるのは、何をするのかという行動のみである。夜は省察し、自分にとって一番価値のあると思う事柄に時間を配分していたかを問う。忙しいということは、自分の器の小ささを告白することと同義。変化の起点は何者でもなく、自分自身しかないのだから、自身にしっかりと負荷をかけていく。
例えば、本を読むと言う行為にも、そのあとで考えることに時間を確り費やすことが大事。①著者は何がいいたいのか②それに対して自分はどう思ったか③更なる考察したポイントは何かが大事である。