三嶋くろねのレビュー一覧
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心温まる箸休め
今回は、学院を舞台にした笑えるコメディというより、心温まる物語が多く詰まっています。本編で言うと13巻までの出来事でしょうか。今作では、謎に包まれたリィエルの私生活、セシリアの決意が明らかになります。セシリアの尊い目標と外見はルミアに匹敵するヒロイン力ですが、前巻の登場内容と同じく、最後の最後で締まりませんね。そこがまた良いところです。また、今回もたびたびセリカが登場しますが、6巻での出来事の後なので、彼女がより人間らしさを取り戻している気がします。逆に取り戻し過ぎて、子供っぽくなっていますが、、 相変わらず、彼女とグレン関係は特別ですね。
そして、最後はアルベルトの過去が語られます。鋼鉄の -
平和な日常から一転
突如終わりを告げた日常、今までの学院コメディから一変、熾烈な戦いに転じます。そして、今まで散りばめられた出来事から、帝国の現状、天の智慧研究会の実態について、少しずつ浮き彫りになってきました。
今回は、恐らく次巻、そのまた次巻に続く長編なのでしょう。旧敵との戦闘、起こり得る予想外の出来事など、常に白熱した展開でした。今まではキャラや舞台設定に割かれていましたが、今回は物語の進行に注がれており、今までで最も手に汗握る展開に熱くなりました。そして、旧敵を前に奇策で一人迎え撃つグレン、格上相手に一人で健闘するシスティーナ、彼らの真の強さや成長が随所に感じられました。特に、システィーナにとっては絶望 -
購入済み
このすばのエクストラ作品
このすばに出てくるサブキャラ? ダストを主人公にした外伝的な作品。
メインキャラもさりげなく登場し、本作の面白さを広げている。
基本はダメダメなダスト(カズマとは違った意味で)が程よく失敗し、
落ちていきそうになるけど、意外なことから成功する。
それでも、原状復帰なのかちょっと上がったのか微妙なところに落とすので、
スカッと感のあと、あーやっぱりなw感がある。
そこが笑える人には受けると思う。 -
二人の歩む道
今回の前半は、魔術学院とその都市フェジテを舞台にしたものです。本編でいうと、特務分室のメンバーの殆どが登場した6巻まででしょう。
魔術学院では、前回登場した教授陣が大暴れです。オーウェル教授やセリカといったラインナップを体験学習の講師にするのは流石に人選ミスでしょう。恐らく、この面子が短編での学院の主力になるのでしょうか。セリカの魔法少女の件とオーウェル教授が所々に出てくるのは笑えました。また、新キャラのロザリーはとんでもなくポンコツで、また凄いのが出てきましたね。本当に作者の描きたいキャラが短編では露骨に現れていますが、個人的には好きです。そんな中でも、学院の構成やフェジテの街並みを舞台に -
ヒロイン達の色んな顔
今回は、女学院に留学することになった主人公一行の学園ドラマです。そして、主役は3、4巻以来、久々にリィエルです。学院の問題児を更生し、人望を得るという、ひと昔前の学園ドラマの様で、終始、コメディに振った回です。まさか、グレンが女性になるとは、、さすが魔法の世界、なんでもありですね。
今回は、過去や現場に問題を抱える生徒、それ故に過ちを犯してしまう年頃の少女が描かれているように思います。こうした彼らの成長が見て取れました。特に、周囲に無頓着だったリィエルが身内以外の友人をつくり、あまつさえ守ろうとするのですから。その姿は、いつものグレンの様に頼もしく思えました。聖リリィ学院の生徒達も、どこか他 -
ヒロインの立ち位置や如何に
今回は社交舞踏会を舞台に暗殺計画を企てる敵との攻防です。ラブコメの定番、文化祭にも似た華やかな舞踏会で、前半は舞踏会での優勝を目指す学園ラブコメ、後半はその裏で暗躍する敵との戦闘に分かれます。コメディとシリアスの展開はもちろん、これに暗殺の手口をミステリー風に描く手法は見事でした。
そして、今回、特務分室のメンバーが集い、その素性が明らかになります。やはり個性的で、魅力的なキャラでした。その中でも、別格なのがアルベルトで、彼の強さは圧倒的でした。何より、今回もグレンの相棒として作中の良いとこをほとんど持っていった気がします。
それにしても、ルミアはやはり真のヒロインなのでしょうね。台詞や態 -
新章突入
短編で語られたセリカとグレンの物語が今作で佳境を迎えます。
今回は遺跡探索編ということで、いつもの突拍子もないことから、大事件へ発展していきます。今まで謎に満ちたメルガリウスとルミア、セリカ、彼らの素性が少しずつ明らかになってきました。少しずつ、パズルの様にまばらだったものが、繋がっていき、今後、どんな展開が待っているのでしょうか。新章として、良いスタートを切ったと思います。
作中にあるように、生徒と教師の共闘、これからはメインとなっていくのでしょう。ルミアはますますヒロインに磨きがかかっている一方、システィーナはグレンの相棒としては成長してますが、真のヒロインから遠ざかっているような、、 -
愚者の世界の所以
リィエルガ加わった本編4話までの内容です。前作よりもコメディに振っており、空回りするアルベルト、真のヒロイン(笑)となったシスティーナなど、普段見られないキャラの意外な場面が多いです。そして、今回は本作のサブキャラの出番が割と多いです。特に、魔術学院に意外な伏兵がいたとは驚きです。とんでも発明をする変態キャラを隠し持っていたとは、、 これに変態男爵のツェストを加えるともはやギャグです。とにかく、笑えました。
そして、今回のメインは、愚者の世界のルーツです。グレンが幼い頃に出会った人物との物語が綴られます。グレンが教師たる片鱗を見せ、凡人の彼が逆転の発想で理想を追い求めるきっかけが描かれていま -
グレン達の日常とセリカの物語
グレンを中心とした日常が本編よりも描かれています。キャラ達の意外な一面を知ることができ、コメディ多めで楽しめます。前半はルミア、システィーナを中心とした日常コメディで、後半はグレンとセリカの出会いが描かれます。コメディの気軽さとシリアスな過去が非常バランスよく現れていました。
今作における一番の主役は、本編でたびたび出番のあるセリカです。彼女の壮絶な過去、主に、グレンが何故セリカと共に暮らすことになったのかが、明らかになります。悲しくも、心温まる物語でした。今作の構成は見事で、グレンとセリカの生活風景を垣間見せ、セリカがグレンに教えたことを授業という形で表し、セリカが親バカだという事実を載せ -
第一幕、ここに完結
ここまでがアニメ化された物語です。今回は、そこそこの活躍をしていた臆病なシスティーナの回です。五巻にして、ヒロインの役割や立ち位置が固まりました。教師と生徒、今まで守られる立場の生徒がついに立ち上がり、成長していきます。そこに至るに、グレンもまた過去を少しだけ超えて新たな一歩を踏み出したのかも知れません。
グレンやヒロインを取り巻く一連の過去や関係性が少しだけ浮き彫りになったので、ここまでが本作品全体における第一幕といったところでしょう。禁忌教典の存在も色濃くなってきました。皆さんもこの作品の大体の特徴が分かって来た頃だと思います。今回も手に汗握る死闘でしたが、今後は教師と生徒の戦闘スタイル -
リィエル回、ここに完結
白熱の展開と衝撃の事実でした。前作に続くリィエル回の完結です。主人公とリィエルの過去が明らかになります。魔術だけでなく、錬金術にも触れられており、ハガレンを彷彿します。リィエルと錬金術は切り離せない関係であり、その事実には涙を流しました。しかしながら、良い話でもあり、物語に深みを与えています。
何より、グレンとアルベルトの相棒とも呼べる関係とその戦闘は白熱の展開でした。アルベルトが今回の陰の功労者でしょう。それに、グレンとアルベルトの男の不器用なやりとり、作者の描きたい姿が随所に現れていました。
前作の鬱憤を晴らしてくれた今作でした。 -
クラスの日常
今回は新キャラの登場とクラスの日常に重きを置いています。なので、今まで登場の少なかったキャラの意外な一面を知ることができます。一方で、今作は前編なので、これといった展開はありません。あくまで、次作への伏線です。ですが、終盤に行くに連れて華々しい日常に雲行きをさしていきます。次第にシリアスな展開に持っていく手腕は見事でした。突如現れたリィエルとアルベルトにも乞うご期待です。
それにしても、やはりキャラが可愛いですね。また、アルベルトも格好良すぎです。さすがくろね先生! -
今回は生徒とルミアに脚光を
今回は、魔術競技祭とルミアの物語です。グレンが率いるクラスは、学年の中でも優秀な方ではありません。そんな中、グレンの助言と生徒の努力によって健闘していきます。ありがちですが、実に胸のすく展開でした。また、ルミアとシスティーナ以外の生徒に出番があったのが嬉しい限りです。もう少し活躍を見たかったですが、、
そして、メインはルミアです。ルミアとグレンの過去が明らかになります。相変わらず、この魔術講師が織り成す展開は、切迫するシーンが多く、見ていてとても興奮します。最後のルミアとグレンの絶妙な距離感もなんかだか素敵に思いました。前回でシスティーナ、今回でルミアとグレンの信頼が深まった感じがします。 -
イラストは三嶋くろね先生!
アニメの完成度の高さから、原作に興味を持ちました。この作品のキャラは、このすばのイラストを担当した三嶋くろね先生によつて描かれています。なので、キャラが非常に魅力的なのが特徴です。
内容は、なろくでなし魔術教師が生徒を導き、生徒のため、仲間のために戦う物語です。設定や物語に深みがあり、戦闘シーンも興奮します。魔法科と類似していますが、デバイスを駆使したとんでも魔法や核兵器並みの強さを誇る主人公ではありません。なので、敵とのギリギリの戦闘は、手に汗握る展開です。また、そこまで完璧ではないので見ていてハラハラします。そこが良い所でしょう。
一見、ろくでなしの教師ですが、過去の経験から魔術の危険 -
ネタバレ 購入済み
ついに完結?
ネタバレかもしれません。
もし以下は読まないでいただきたい。
ついにカズマは魔王を倒します。
でも、それで終わりじゃありません。
いい意味でのどんでん返しがありました。
ただ、ハーレム?ヒロイン? そこはもやっとしたものが残りました。
異世界転生ものでチート能力があって無双するってのから見ると物足りない作品ですが、
私的にはめっちゃ好きな作品です。お勧めです。 -
ネタバレ 購入済み
単行本化する前からずっと読んだ
完結おめでとうございます。
個人的には最後のエンドは魔王を倒したあと寂しいけれどアクア様とお別れして、その後の世界を少しだけ見せるようなしっかりとした終幕を描いてほしかったなあという感想です。最後くらいはとんとん拍子じゃなくてアクアとの絆とか、そのほか大事に思ってる人達への想いを丁寧に素直な言葉で表現してくれるとより一層この作品を愛せて読み終えることができたと思います。シリアス求めてないってのはあると思いますが、ノリがそれまでの巻とさほど変わらなくて魔王とか最終巻って感じがいまいちピンと来ないままに終わったという印象です。単に魔王がいなくなっただけで意味のある終わり方なのかなあという感じです -
購入済み
良い終わり方だと思いました
[ネタバレなし]
個人的に非常に満足した終わり方です。もう一度前の巻から一気読みするのも良いと思います。本編以外の作品も楽しみです。