Posted by ブクログ
2023年04月14日
スニーカー文庫の本を沢山読んでみようということで、このすば。アニメは最高に好きで何度も見たけど、原作も面白い。軽快なテンポと、それぞれのキャラのやり取りに笑える。
こりゃ、人気出るわなっていうのが正直な感想。ギャグ線もさることながら、展開にも結構伏線回収的なものが作られていて、よく出来てるなと驚く...続きを読む。
キャラとしては、幸運以外には特になんの取り柄もない主人公、佐藤カズマが異世界で頑張って魔王を倒そうとする話。
異世界で魔王を倒すのに、幸運以外になにも持ってないとか大丈夫?って思うけど、それはカズマが選んだこと。
カズマにもトンデモ能力を持って異世界に行くチャンスはあった。それは女神アクアがなんでも1つ、好きなものをプレゼントする。といい、様々な能力や剣などを選ぶチャンスがあったのだ。
しかしそこでカズマが異世界に持っていく「もの」として選んだのは、なんと女神アクア。
自分の死因をバカにされ、色んなタイミングで茶々を入れてくる女神に対しイラつき、持って行ける「者」として女神を選ぶ。
まぁ、探せばこういう設定は良くありそうなんだけど、それでもこの小説はキャラそれぞれがいい。
本作の主人公であるカズマは、普通にエッチなことも考えるし、魔王を倒すために凄い努力をしている訳でもない。 一般人に近い感覚を持っている。 けども、何だかんだ仲間思いだし、頑張る時は頑張ろうとする。なんかこういうキャラって、自分とすごい近いものを感じる。そんなキャラ。
カズマと一緒に連れてかれた女神アクアは、駄女神と呼ばれるくらい、知力の低い女神。その知力の低さゆえに酒場に大金のツケを残したり、ことある事にカズマに助けを求めたりと、「おいおい、女神だろ!? しっかりしろよ!!」みたいな展開が読んでて面白い。女神だけど親近感のわく、まさに駄女神の鏡みたいなキャラ。
その後仲間に加わるメグミンは、厨二病で変わり者。名前も本名であり、「我が名はめぐみん!」との自己紹介には思わず唖然。魔法系統の中でもめっちゃ強い、爆裂魔法をこよなく愛し、むしろ爆裂魔法以外は何もいらないといった変わりよう。
もう1人その後くわわるダクネスは、生粋のドM。もうドM。モンスターにいたぶられることを快感とするやべえやつ。見た目は綺麗で、話し方もクールなのに、少しでもいたぶられる気配を感じると、豹変。とんでもないやつ。
といった、残念すぎるパーティメンバーで行うカズマの旅。これがかなり面白い。ただ魔王を倒すのではなく(むしろ本人達はそんなに魔王倒そうとしてない)、異世界という日常を目いっぱい楽しんでいる様子が、読んでいて心地よい。
次の話も読みたいなぁと思いました。