元村有希子のレビュー一覧
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毎日新聞の記者さんでそうで。
言葉をどう重ねると、人に伝わるか。
化学というフィルタを通して、教えてもらえる。
これは理系のための本なのか、文系のための本なのか?
以下抜粋。
○枠の中にいる限り、その本当の窮屈さは実感できない(P.28)
○若い世代にも、
数式の難しさより「分かる楽しさ」を伝えられないか。
物理は暮らしの中に生きている。決して黒板の上ではない。(P.36)
○最新版は1000ページを超えた。
増える一方のデータからどれを削るか、
監修者達は頭を悩ませる。
編集には各分野の研究者が協力する。
執筆協力への謝礼は毎年、「理科年表一冊」と決まっている。(P.54)
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Posted by ブクログ
科学ニュースに関するコラム集みたいなやつ。
著者は完全文系で30歳過ぎてから毎日新聞社の科学環境部に配属されたということ。だからこそ、科学嫌いの人に目線を合わせて分かりやすく解説してくれている。
ただ、途中までは楽しい科学コラムだったけれど、後半になると政府批判などが目立つようになる。コロナや原発についての政府の対応について、苦言を呈するものが多い。
この本が出版された時期がまだコロナ禍の明けぬ、世間的に閉塞的な空気が漂っていたからこそなのかもしれない。コロナ禍で科学と政治の相性の悪さが露呈したのは事実だけれど、もう少し中立的な物言いでいて欲しかったなと思った。というか、自然科学のジャンル -
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毎日新聞の科学環境部記者が担当した「発信箱」を中心に書かれたコラムを集めた本。2003~2007年頃のもの。理系と縁がなかった筆者が悪戦苦闘しながらも、「知らないなりの楽しさ」を感じながら記事にしている。
エッセイ風でありながら、原発、いじめ、現代人のあり方などなかなか重い話題も扱っている。物議を醸しそうな内容のものもあり、実際読者から「お叱りの声」もあったようだ。本人の主張はしっかり書かれている。時には「何が言いたいのか」分かりづらいものもあるが、あえて読み手に考えさせようとしているのかもしれない。
原発の話題では東日本大震災の以前に既にその安全性や「低コスト」と主張していた原発関係者の -
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ネタバレハゲタカジャーナルを追いかけた毎日新聞のスクープ(2018/4/3朝刊)
桜の開花みは休眠打破が必要。一定期間低温にさらされた後に暖かくなること。
温暖化がこのまま進むと、21世紀末には、東北や北陸で下位かが早まり、九州南部では遅れる。
九州では休眠打破が起こらないこともあり得る。
原爆は日本も開発しようとしていた。
セレンディビティは努力しているからこそ起こる。
富良野塾は学費はタダだが衣食住は自分たちが賄う。
理科年表は自然科学のデータブック。
理科年表
元素手帳
BUCKET LIST=死ぬまでにやりたいことリスト
死ぬことを、バケツを蹴っ飛ばす、首つりのことを意味する。 -
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著者は毎日新聞の科学担当記者。現代社会において、メディアの報道等で科学に接することが多いが、その中には勝手な解釈で誤解を与えるものがある。そのような科学報道に対して、素朴な疑問を提示し考察した上で、著者の見解を述べる。
この本は、いくつかのカテゴリー毎に新聞記事として掲載したものをまとめており、女性らしい優しい語り口で書かれていて大変読みやすかった。取り上げたトピックの一例として、果物にモーツァルトを聞かせると良いものが出来る等、「科学的」と称して不思議な説明をする人達がいる。商売や話題作りのために「科学」が利用され、それに騙される人達が後をたたない。科学と似非科学の違いを認識することが必要。 -
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これって科学の本なんですかね?
単なるエッセイでしかないような気がする。
科学記者としての方向性は一つの事象に乗っかることが大切なのか、それともその裏にあるもう一つ奥の深いところを引っ張り上げることなのか僕は後者の方だと思うのだが。
これでは現在のあり方に乗っかっているだけで何も面白くはない。特に311以降の原発問題をもっと両極から詰めてもらいたかった。取材日記を掲載した意味がわからない。自分には原発問題を取材した日記とは思えないからだ。これでは世論の嫌気に乗っかっているだけではないかと思う。
本当の科学者ならこれだけの劣勢を自らの知性と努力によりより分かりやすく安全に履行 -
Posted by ブクログ
文系の科学環境部のデスクである著者が、専門ではない科学分野のテーマにどう切り込むのか。わからないことに直面した時にどう調べたり、考えたりしているのかが書かれているのかなと思って手にした本。(目次が面白そうだった。)
・・・だったので、ちょっと私的には期待ハズレ。取材の小話という感じのライトエッセイ的な内容の本。著者の意見や取材などを通して知りえたことをやわらかいタッチで、紹介するという体裁とでもいうか。科学は決して万能ではないし、科学に絶対を求めてもいけない。だからもっと知りたかったら、表紙にあるように「調べて、悩んで、考える」ことを読者が実践してみるべし!それが科学分野との付き合い方だとい