川上浩司のレビュー一覧
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小曾根哲教授の地球学、神川龍馬助教の進化生物学が面白かった。▼地球岩石学者の小木曽教授の『常識を越えるノート』:1)地球はいま46億歳。気が遠くなるほどの悠久の時間を生きている。2)火星と金星には生物はいないのに、地球だけ「”たまたま”いい条件が重なって生命が生まれた。3)原始の生物にとって酸素は猛毒。酸素に適応できた”変な生き物”だけが残った。4)恐竜を絶滅させた隕石は、またやってきてもおかしくない。5)地球はだんだん冷えているが、太陽はさらに明るく熱くなっている。地球は今、そのはざまで微妙なバランスを保っている。▼進化生物学者の神川助教の『常識を越えるノート』:1)細胞同士で合体すると、意外なパワーアップをはかることがある。2)生物学的にいうと、人間はわりにカビに近い。3)マラリア原虫は光合成をやめて、人間を殺すことを選んだ。4)地球上には、まだ発見されていない生き物がゴマンと存在する。5)”変人”のはみ出し者が進化のチャンスを得る。▼地球物理学者の酒井敏教授の『常識を越えるノート』:1)天気予報は1週間が限界。2)世間の物事には「カオス」と「フラクタル図形」が満ちている。3)小さなことが積み重なって、予想もできなかったことが起こる。4)無計画につくられたネットワークは意外と強い。5)「ぼちぼちいこう」をモットーに。あまりに計画的に生きようとするのは徒労。
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変人という天才達の集まり、各分野の着眼点も面白く、深い読み物、さすが!
「遠足のおやつ300円まで」秀逸!
不便益とは!
東大は官僚養成学校、京大は西園寺公望が、自由な学風の学校作ろうとしたのが始まり
東京は討論、ディベート
京大は対話、ダイアローグ、発見方式
Together and Alone ともに、一人で
全地球凍結、Snowball Earth
ヘーゲルの弁証法、ある一つの物事にはそれを否定する物事が含まれ、矛盾するものだという事
寿司屋のオヤジは職人肌で客なんか関係ねぇ、自分の仕事をしているんだ!とみせる
京大変人伝説/
鯨が魚類である理由を述べよ!最終レポートの提出日は教授の退職後⁉️
試験問題で、どんなことをしてもいいから、解けるものなら解いてみろ!という問題!
ドイツ語の試験で、何を持ち込んでも良い、と言われ知り合いのドイツ人を持ち込んだ生徒(笑 -
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<目次>
はじめに ”変人”がいるから人類は繁栄してきた
第1章 「地球の教室」 毒ガスに満ちた「奇妙な惑星」へようこそ~学校では教えてくれない!恐怖の「地球46億年史」
第2章 「経営の教室」 なぜ鮨屋のおやじは怒っているのか~「お客さまは神さま」ではない!
第3章 「法哲学の教室」 人間は”おおざっぱ”がちょうどいい~安心、安全が人類を滅ぼす
第4章 「社会デザインの教室」 なぜ、遠足のおやつは”300円以内”なのか~人は「不便」じゃないと萌えない
第5章 「生物の教室」 ズルい生き物、ヘンな生き物~”単細胞生物”から、進化の極みが見えてくる
第6章 「予測の教室」 「ぼちぼと」という最強の生存戦略~未来はわからないけど、なるようになっている
おわりに これからも京大は「変人製造所」として(ときどき)世界を変えていく
<内容>
二宮敦人の『東京藝大』の亜流を想像したら、だいぶ違った。簡単に言えば、京大教授陣による公開講座だ。そして、面白い!これを生で見たらもっと面白いだろう(たぶん、生でやったものを紙に起こしたものだ)。「変人」と呼ぶが、研究としてはどれも超真っ当な物。ぜひ、読むべし! -
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不便益でおなじみの川上先生の著書です.
不便益の中でも結構コアを占めていると思われる「ちゃんと実感を伴うまで考える」という益について論じています.
自動化・効率化という「便利」が発展していく中で,最近では世間的にも便利害として認知されてきている「みんなじっくり考えなくなってきているのでは?」という問題への一つのソリューションといった趣の内容です.
具体的には「鉛筆使おうよ!」という提案を軸に軽い語り口で話を進めてくれる感じです.スルスル読めてしまいます.が,本書の趣旨に沿えば,妄想を膨らませながらじっくり読むべきです.
・ものごとを明確にするために数字を使うとかえって対象の実態が曖昧になる場合がある.
・人の思考は道具や環境によって少なからぬ影響を受ける.
的な内容について論じた部分が特に印象に残っています.最近流行りのデザイン思考とかEmpathyとかインサイトとかにも通底する内容だと思うし,「なぜ最近流行っているのか」ということに対する洞察でもあるように思えます.
面白かったです. -
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労力には物理的労力と心理的労力がある。不便じゃないと楽しくないものがある。
紙の辞書は不便だが検索に連続性があるため気づきがある。
不便であることは、気づきや出会いの機会を増大し、能動的工夫の余地が大きい、対象系を直感的に理解できる。
古民家を改修した施設は急階段だが、慎重になるためむしろけがが起こりにくい、脳を活性化する。
自動化の弊害はブラックボックス化。
ユーザ中心設計(どんな行為ができるかが容易にわかるように、行為の結果が目に見えるように、システムの状態が評価しやすいように、意図とそれを実現する行為の対応、行為とその結果の対応、見えている情報とシステムの状態の解釈の対応が自然であるように)、行動中心設計。
変わらずにすむのではなく、変わる機会を奪われている。
仕掛学=直接的な指示出ない形で人を誘う方法が分類され体系化されている。
ラクではないけど楽しい不便。
不便益システムの発想方法=問題解決型、価値発掘型、創発型。
不便益原理=アナログにせよ、時間がかかるようにせよ、操作数を多くせよ、大型にせよ、劣化させよ、限定せよ、疲れさせよ、無秩序にせよ、情報を減らせ、危険にせよ、刺激を与えよ。
不便から得られる8つの益=対象系を理解できる、発見できる、工夫できる、主体性が持てる、上達できる、能力低下を防ぐ、安心できる・信頼できる、俺だけ感がある。 -
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越前屋俵太がナビゲーターになり、京都大学の「変人」教授達がそれぞれの専門分野で突き詰めたものを語る。タイトルは刺激的だが、内容は分かりやすく、かなりまともなことが書かれている。
啓蒙的な話も多い。「不便だからこその良さ」「安心安全という情報に頼りすぎる危うさ」など。世の中が便利に、どこかギスギスとした安心にすがりすぎると思考停止に陥ってしまうという警告にも読み取れる。
逆に「自由に手に入らない」ことが、人々の欲を引き寄せることも考えさせられる。独りよがりはいけないが、程よい不便は人の気持ちを活性化させることを仕事にも活かせないか、そんなことを考えながら読んだ。