【感想・ネタバレ】ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想のレビュー

あらすじ

不便は手間だが役に立つ! 便利な時代の新しいアイデアの本

ビジネスや社会では、「便利」「最短」「効率」を追求する仕事の進め方や、企画の考え方が溢れています。しかし、便利=豊かな社会なのでしょうか。
少しでも疑問がある人は、不便をとり入れることで新しい発想ができます。本書では、不便から生まれる益を「不便益」と呼び、新しいモノ・サービスを考えるビジネスマンやクリエイターの視野を広げます。

本書のタイトルは『ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想(しごとのわ)』です。
「長い」「覚えにくい」「読みづらい」タイトルですが、万とある書籍から目を引き、気を引くことができるかもしれません。このように現代社会のモノサシからは不便と思われがちなことに「益」を見出すのが、不便益という発想法です。
不便益研究の第一人者である京都大学デザイン学ユニット教授の川上浩司氏が、豊富な図解や実例で解説します。

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Posted by ブクログ

 「不便益」と言う聴き慣れない言葉ですが、簡単に言うと現代社会のものさしからは「不便」と思われがちなことに、「益」を見出す発想です。本書の内容は、簡単に表現できませんが、とにかく目の付け所に驚かさせるし、知らなかった事ばかり、納得する事ばかりです。
 この感覚を意識するだけで、不便な事から楽しみを探す癖がつくし、モノの捉え方も変わって来る、そして何かを創造する時に「不便益」を取り入れる事もできると思います。読んでいて、たまに混乱する事もありますが、これぞ、読書をする意義が大きいと思える一冊です。
 ちょっとレビューが難しい本です。的を得たフレーズ(引用文)も選択できませんでした。まずは気になる方は手に取ってみてください!!

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2018年01月07日

Posted by ブクログ

何でも便利になる世の中で、不便なことは悪だと思い込んでいました。しかし、不便があることで頭を使って工夫する創造力が磨かれていくのだなと思いました。
今は何でもありますが、わざと制限をかけて頭を使い、行動するのも面白そうだと思いました。

便利と不便の境界線は定義されていましたが、捉え方によっては分かりづらい部分もありました。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

先日、帰り道の急坂でドーナツ型の小さい窪みを見つけそれを避けながら歩いた。その時僕が酔っていたからという理由もあるが、感覚的には、その模様があったから、それを避けて歩いたのだ。
これはこの本の中に書いてあった「仕掛学」という学問に分類される。仕掛学とは、「人を〇〇させるには、□□させれば良い」という人間の慣性を利用した、人の行動を直接的ではない形で誘導するという学問だ。例えば、駐車場で白い線が等間隔に引かれてあると、人は無意識にその線に沿って車を停める。男性用のトイレで◎のマークがあるとそこを狙ってしまうなど。自分がとった行動は、誰かが考えた誘導という環境によって支配されているのかもしれないなとこの本を読んで思った。
紙の辞書は電子辞書と比べて不便ではあるが、言葉を調べるという過程の中に連続性があるので、気づきを与えられる。不便であることは、気づきや出会いの機会を増やし、役に立つ。

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2021年10月12日

Posted by ブクログ

>不便益とは「不便であるからこそ得られる効用」です。
不便益自体は誰でもどこかで感じたことがあると思います。車や電車で済む道をわざわざ歩いたり、制限を設けた方が物事が順調に進んだり…。
しかし、これらの効用を分類分けしたり言語化したりは普段していないと思います。
例えば「不便なことが楽しいって意味でしょ?」と思った方は「不便によって習熟を許す」ということには気づいてないかもしれません。その逆もまた然り。
本書は工学博士が工学博士らしく、「便」や「益」といった言葉の定義から一つ一つ事細かに不便益を解説していき、読者に不便益という物差しを与えてくれる一冊です。
大量の事例が紹介されており、難しい専門用語も出てこないので、誰でも簡単に楽しく読み切り理解することが出来ます。

>本書を読み終わる頃には、不便益という、これまでの常識とはまったく次元の違うものさし(物事を見る視点) を身につけていることでしょう。
視点が増えることは世界が増えることと同義です。読書の最大の楽しみでもありますね。

面白かったのは、安心と安全が共存しないということ。油断大敵ってやつですね。
それにしても、ホメオスタシスの応用力半端じゃないですね…リスクホメオスタシスなんて言葉まであるとは…。

TV番組の切抜やゲームをストーリー部分の動画で済ませるなど、近年では時短することが素晴らしいことのような世の中ですよね。「時間に追われている」と言うのでしょうか。
不便であることを全てに強いるのではなく、いちど不便益という視点で物事を見て、本当に自分にとって「益」となっているかを考えてみるのが良いかもしれないなと思いました。

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2020年05月14日

Posted by ブクログ

「不便であるからこそ得られる益」=「不便益」を解説した本。平易な文章とともに様々な事例が紹介されている。本そのもののレイアウトやデザインも考えられていて、サクッと読める。
「便利」「楽」それは果たして「豊か」とイコールなのか?という問いは仕事の設計だけでなく、人生そのものにおいても大事ですね。遠回りするからこそ見えるものや得るものもある。

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2020年03月21日

Posted by ブクログ

労力には物理的労力と心理的労力がある。不便じゃないと楽しくないものがある。
紙の辞書は不便だが検索に連続性があるため気づきがある。
不便であることは、気づきや出会いの機会を増大し、能動的工夫の余地が大きい、対象系を直感的に理解できる。
古民家を改修した施設は急階段だが、慎重になるためむしろけがが起こりにくい、脳を活性化する。
自動化の弊害はブラックボックス化。
ユーザ中心設計(どんな行為ができるかが容易にわかるように、行為の結果が目に見えるように、システムの状態が評価しやすいように、意図とそれを実現する行為の対応、行為とその結果の対応、見えている情報とシステムの状態の解釈の対応が自然であるように)、行動中心設計。
変わらずにすむのではなく、変わる機会を奪われている。
仕掛学=直接的な指示出ない形で人を誘う方法が分類され体系化されている。
ラクではないけど楽しい不便。
不便益システムの発想方法=問題解決型、価値発掘型、創発型。
不便益原理=アナログにせよ、時間がかかるようにせよ、操作数を多くせよ、大型にせよ、劣化させよ、限定せよ、疲れさせよ、無秩序にせよ、情報を減らせ、危険にせよ、刺激を与えよ。
不便から得られる8つの益=対象系を理解できる、発見できる、工夫できる、主体性が持てる、上達できる、能力低下を防ぐ、安心できる・信頼できる、俺だけ感がある。

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2017年09月09日

Posted by ブクログ

なんでも自動化されて手間がかからないと、かえって良くない。工夫の余地がないし、機械任せになって自分で考えなくなる。という話がよくあるが、それに不便益という呼び名を与えて、本気で価値を見出そうという本。

いろいろな事例の紹介と、最後に自分で不便益を作り出すための発想法を紹介して終わり。

あっさりした軽い読み心地の本だった。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

便利の害と不便の益を整理してくれている本。

全てが便利になると人間何もできなくなる。

小さい頃は 何に好奇心を振り向かせたいか 愛着を持たせたいから

忙しい時は 何に記憶と習熟をあてたいか

高齢になると 何を維持させるためにやり続けるか

などに使える発想。

便利を無批判に良いことと考えない方が良いという警告でもある。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

世の中が進化して、どんどん便利になっていく中で失われていった(?)わくわくドキドキ感を思い出させてくれた。今でも敢えて「不便」を取り入れる事は可能。ちょっとだけ、発想を変えてみたくなった。

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2023年02月19日

Posted by ブクログ

丁寧な暮らし系かと思いきや人間工学的な本でした。不便益をとりいれることでリハビリや高齢者の衰えが防止されたり脳が活性化したり人間て面白いなぁ。

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2022年10月23日

Posted by ブクログ

電子書籍より紙の本がいい、とか、最短距離で到着するより回り道しながら散歩したい、とか、手間を掛けるのが好きな人には面白い本。

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2021年02月09日

Posted by ブクログ

いつも調子良く走るように日々自分でエンジンを手入れをしながら車に乗ったり、ちょっとでもいい音質で聴けるように工夫をしながらレコードを聴くということがなくなった。
「必要悪」といわれるようなものはテクノロジーの力でどんどん排除していくことが可能になった。
でもそういう必要悪の中にこそ存在すら価値というものもある。ぼくの場合は、携帯電話がなくて国際電話が何万円もしていた頃の海外旅行だ。
ああいう豊かな時間はもう何十年も過ごしていない。また電話を持たずに何ヶ月も海外に行きたくなってきた。

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2020年08月03日

Posted by ブクログ

未来授業を聞いて読みたくなった。
おやつは300円まで。
型破りと形無しにもつながるかな。
バリアアリー

リスクホメオスタシス>安全なところでは危険な行動、危険なところでは安全な行動

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2019年07月31日

Posted by ブクログ

「習熟が許されることが自己肯定感につながる」⇒面白い仮説。検証の価値あり。
不便益と便利害

不便益の6つの性質
・アイエンティティを与える
・綺麗に汚れる
・回り道,成長が許される
・リアリティと安心
・価値,ありがたみ,意味
・タンジブルであること(接触可能,手触りがある)

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2022年07月27日

Posted by ブクログ

・バリアフリーとは言っても、本当にバリアがなければ足腰は弱ってしまう。
・足を、自転車を漕ぐように動かして使う車いすの考え方は面白かった。脚と脳機能のリハビリにもなり、かつ移動も出来るという考え方で作られている。

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2017年04月06日

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