藤沢周平のレビュー一覧
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一昨年くらいに映画化され、ずいぶん話題になっていたのでためしに読んでみた。
地方藩士の姿をうつした短編が8編入っている。
あまり裕福でもなく、容貌も性格も地味だが筋の通った生き方をしている普通の人々の話だ。
表題となった短編も、病気の妻を療養に出すため藩の政変で働く事になった「たそがれ清兵衛」と呼ばれる侍の話。
彼らは静かに決まった仕事をこなし、仕事が終われば朋輩と飲みに行ったりする。藩とか侍というのは今でいう大企業と社員みたいなもんなのかなぁ、などと思う。
かなり短いので、これで映画ができるのかと不思議に思ったけど、どうやらこの本の3つの短編が合わさって1本の映画になったようだ。 -
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ネタバレ誰が1番強い剣豪だったのか。
ランキング大好きの現代人は、剣豪同士生きた時期も交わることもなかった者達を勝手に脳内で比較し、夢想する。それは、小説家にとっても同じで、例えば宮本武蔵については昭和7年NHKラジオで「武蔵が当時有名な剣客とほとんど立ち合っておらず、天下無双とはいえない」(直木三十五)という発言をきっかけに、菊池寛や吉川英治を巻き込んだ論争となった。
暴論を承知で言えば、長寿だった剣豪が強い。もちろん、単純に生き長らえばよいものでもない。中には、剣術よりも権謀術数などの駆け引きに秀でた剣士(兵法家)や晩年あからさまに決闘を避けた剣豪もいたし、流派免許皆伝の弟子を盾に自分は出ていかな -
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ネタバレ本作は昭和48年〜51年にかけて「小説現代」にて発表された8篇の短編小説集。つまり、作者が48歳〜51歳頃の書き盛りの作品集でもある。
作者が生涯に発表した短編小説は数知れず、従って玉石混交があるのも致し方ない。とはいえ、完全な駄作というものが少ないのが作者の強み。
また、多くの出版社から短編集が編纂発行されているので、短編集によってはダブった作品もちらほら散見。私の様に、一度読んだものを忘れやすい人間には、再読のチャンスだとありがたく拝読させていただくが…
個人的に(藤沢周平作品の中で)本作の面白さに上中下をつけるなら、中の上かな。
特に「入墨」「冤罪」「暁のひかり」「雪明かり」の出来がよく -
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ネタバレ初めての藤沢周平作品だったけど、読みやすく面白かった。
各話に美しい女性が現れ、どの女性も又八郎のことを憎からず思っているのはちょっと面白かった。男性が考える理想のモテ方を主人公がしていた。
その又八郎の男ぶりの良さが、信頼のおける主人公へグレードアップさせている。
特に、普段若い男性と話す機会がなく、又八郎と話すときにはしゃいでいる若い女の子の描写などは、世慣れた男性の視点だなと思ったし、女性の目線から見ても、あるわ…という感じで又八郎の小慣れた視点はやはりモテを感じる。
彼の生活の仕方も、仕事は一所懸命やる、でも余裕があるときはダラダラもする、懐が寂しいときは寝るしかしないなど、一貫して態 -
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藤沢周平の2冊目、やはり超娯楽作品で楽しめました。
どの話も愛すべきキャラクターの設定で、しみじみ佳かったですが、私は最後の「祝い人助八」のラストシーンにグッときました。
でも(どの話も)結局は「剣の力」で解決なんですよね。(時代劇だから仕方ないのかもしれないですが)
「剣」の無い私は何で勝負できるかなぁ。
勝負しなくても(勝てなくても)良いかぁ。命を取られることはないしね。
【追記】
調べてみたら映画「たそがれ清兵衛」では、「祝い人助八」のエピソードも組み込まれているらしいです。映画を見た方おられるかな?
見ようか、見ない方が良いか迷っています。