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Posted by ブクログ
(1)で止めようと思ったのだけど、ブリが付いてやめれなくなった。若いイケメン獄医と不良娘あがりの美人の従姉妹との進展も気になり、本巻はまるまる五つの短編を通して獄医の柔術仲間・新谷弥助の転落を後一歩で止めるという顛末も描かれていた。次第とシリーズモノらしき仕掛けも増えてくる。
文庫うしろにある年譜を見ると、1978年「小説現代」に連載を始めた頃、藤沢周平は月に2つも3つも短編を書いていて「隠し剣」や「用心棒日月抄」シリーズを次々と産み出していた。80年6月に(1)を刊行、81年3月にこの(2)を刊行している。脂の乗り切った頃の作品である。
それぞれに哀しい女が出てくる。
悪人を避けて何度も転居を繰り返す女。
ホントは隣の牢にいるのに、男の中では清いままの女。
(1)で入牢していたおしんが、少し元気になっていた。
登もいったんは騙される「化粧する女」。
夫を冤罪で嵌められているのに、色男に騙される妻。
藤沢周平の筆は凡ゆるタイプの女を描くが、その「真相」を突き止めるのは、「コイツホントに女の心のヒダはわかっているのか」と疑問を抱くような若い獄医である。
主人公だし、イケメンだし、基本は正義感溢れる人情篤いいい男なので、こういう評価はほとんどないとは思うのだが、立花登は基本「むっつりスケベ」である。それはラストのページに現れている。立花登の行為は、むかしは許されていただろう。現代果たして許されるのだろうか?少し気になる。
Posted by ブクログ
「獄医立花登手控えシリーズ」全四巻の第二巻です。
何度目かの再読です。新装版では無く、昭和58年の講談社文庫の第一刷。本は崩壊寸前です。
主人公の登は牢医という仕事にもすっかり慣れ、時には与力にも強く抗議するまでになっています。また、蓮っ葉だった従姉妹のおちえは事件に巻き込まれた(前巻)事に反省したのか、次第に落ち着いてきます。なんと、これまで呼び捨てにしてたのが「登兄さん」と呼ぶようになり、登もまんざらでは無いようです。
登と共に鴨居柔術道場の三羽烏の一人である新谷弥助の行状不良を背景にして、牢内の罪人たちの話を聞き、例によっておせっかいにも首を突っ込み、事件を解決して行く連作短編です。
丁度、2016年にリメイクされたNHKドラマが再放送されていて、家内と話になっりました。知りませんでしたが、家内もこの小説が好きで何度も再読したとの事。珍しい事も有るものです。
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