【感想・ネタバレ】風雪の檻 獄医立花登手控え(二)のレビュー

あらすじ

登の柔術仲間、新谷弥助が姿を消した。道場に行くと言って家を出たまま、その後、深川の遊所でよからぬ男たちと歩いているところを目撃されたという。行方を追う登の前に立ちはだかる悪の背後に、意外や弥助の影があった。何が彼を変えたのか――。熱血青年獄医が難事件の数々に挑む。大好評シリーズ第2弾。

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藤沢周平、今まで余り手を出したことがなかったけど、じっくり読ませる言いはなしが多くて面白い。また続けて読んでみたい。

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2019年06月01日

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叔父のやんちゃ娘おちえを賊から救いだしたことで登とおちえは急接近。獄医の胸きゅん青春物語としてもすがすがしく読めます。周りが罪人だらけなのに殺伐とした雰囲気はそれほど感じさせず、軽い連作ものになっているところが職人芸か。

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2017年11月08日

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一作目と同じく主人公の爽やかさと
牢獄で起きる人間模様が正反対であり
ながらも甘酸っぱい恋や青春を堪能できる。
友人の失踪事件も最後まで物語を引っ張る。

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2017年03月02日

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ネタバレ

獄医立花登手控えシリーズ第2巻。シリーズの副タイトルが各「~檻」と重苦しいイメージが有りますが、柔術を得意とする熱血青年の成長を、豊かな人情味溢れる情景で描く作品。登の柔術道場仲間新谷弥助が姿を消した。その後、深川の遊所でよからぬ男たちと歩いているところを目撃されたという。行方を追う登の前に立ちはだかる悪の背後に、意外や弥助の影があった。彼に何が有ったのか?。今回は道場仲間弥助の行方捜索、叔父の代わりに勤める獄医に持ち込まれた事件・登と従姉妹のちえの恋模様をうまく絡めた物語。時代物を意識せず読める。

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2013年11月11日

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久々に藤沢さんを堪能させて貰いました。
兎に角文章に無駄が無く、昨今の作家には無い爽快感に浸れました。藤沢様、ありがとうございます♪

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2021年12月12日

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(1)で止めようと思ったのだけど、ブリが付いてやめれなくなった。若いイケメン獄医と不良娘あがりの美人の従姉妹との進展も気になり、本巻はまるまる五つの短編を通して獄医の柔術仲間・新谷弥助の転落を後一歩で止めるという顛末も描かれていた。次第とシリーズモノらしき仕掛けも増えてくる。

文庫うしろにある年譜を見ると、1978年「小説現代」に連載を始めた頃、藤沢周平は月に2つも3つも短編を書いていて「隠し剣」や「用心棒日月抄」シリーズを次々と産み出していた。80年6月に(1)を刊行、81年3月にこの(2)を刊行している。脂の乗り切った頃の作品である。

それぞれに哀しい女が出てくる。
悪人を避けて何度も転居を繰り返す女。
ホントは隣の牢にいるのに、男の中では清いままの女。
(1)で入牢していたおしんが、少し元気になっていた。
登もいったんは騙される「化粧する女」。
夫を冤罪で嵌められているのに、色男に騙される妻。

藤沢周平の筆は凡ゆるタイプの女を描くが、その「真相」を突き止めるのは、「コイツホントに女の心のヒダはわかっているのか」と疑問を抱くような若い獄医である。
主人公だし、イケメンだし、基本は正義感溢れる人情篤いいい男なので、こういう評価はほとんどないとは思うのだが、立花登は基本「むっつりスケベ」である。それはラストのページに現れている。立花登の行為は、むかしは許されていただろう。現代果たして許されるのだろうか?少し気になる。

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2021年10月03日

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「獄医立花登手控えシリーズ」全四巻の第二巻です。
何度目かの再読です。新装版では無く、昭和58年の講談社文庫の第一刷。本は崩壊寸前です。
主人公の登は牢医という仕事にもすっかり慣れ、時には与力にも強く抗議するまでになっています。また、蓮っ葉だった従姉妹のおちえは事件に巻き込まれた(前巻)事に反省したのか、次第に落ち着いてきます。なんと、これまで呼び捨てにしてたのが「登兄さん」と呼ぶようになり、登もまんざらでは無いようです。
登と共に鴨居柔術道場の三羽烏の一人である新谷弥助の行状不良を背景にして、牢内の罪人たちの話を聞き、例によっておせっかいにも首を突っ込み、事件を解決して行く連作短編です。
丁度、2016年にリメイクされたNHKドラマが再放送されていて、家内と話になっりました。知りませんでしたが、家内もこの小説が好きで何度も再読したとの事。珍しい事も有るものです。

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2021年05月03日

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解説を読んだら、物語の主要な眼目がネタばれされていて、興覚め。

しかもそれでもって作品を誉めたつもりになっている。

こういうのって、サッカーの録画を見る前に結果を告げられるのと同様で、せっかくの楽しみがおじゃんである。
物書きを生業とする人間が、その程度の最低限度のマナーをわきまえていないというのは噴飯もの。

解説した女流作家はもう亡くなっていて文句の言いようもないのだが、版を改める際にでも差し替えすべきだろう。

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2017年09月10日

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溝端君が演じる予定の獄医立花登手控え第2作。事件はともかく弥助がややこしい状況になったり、はたまたおちえとの状況がちょっと変わってきたりと全体的には進展している。

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2016年04月24日

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宇江佐真理のあとがきだった。ケチな伯母がとうとうお小遣いを少しだけ上げたようだ。おちえに対する気持ちがはっきりしてきたし、おちえ側も慕ってきた。でも家に入りたいのかわまだ揺れてる。牢問って恐ろしいことだったろうな。でも牢医は最後のラインを見極めないといけないし、見ていないと正しい判断できないし。新谷弥助は犯罪の一歩足踏み入れていたことにならないかな。無事抜け出せたらいいんだけど。あんなにすんなりといくものなのかしら。次も読みたいけど、またのお楽しみ。藤沢作品はあまりおいしそうなシーンはないなぁ。

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2015年05月27日

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4部作の2巻目。
他の巻は、10年以上前に読んでいたが、この巻だけ、何故か未読であった。
時代小説を読むというのは、タイムマシンに乗るようなものかも。主人公と一緒に江戸の街を徘徊し、その当時の人々の、営みに触れ、人情に心を洗われ、時には、サスペンスにワクワクする。
藤沢周平の世界に浸るため、既読の巻を、これを機会に読み返そうか。

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2014年06月14日

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獄医シリーズ2巻。
叔父宅に居候してる主人公。同居の従姉妹が美人なんだけど性格や行動に難があるふうに描かれているのね。将来的には結婚をと考える叔父叔母に、とんでもないと思っていた主人公が、だんだん気持ちが通い合ってくる感じの描き方がうまいなあと思う。従姉妹がだんだん可愛く思えてくるんだよね、読んでるこっちも(笑)。

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2013年12月21日

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前作の最後で登(獄医師 立花登)によって、悪漢どもから救いだされた、従姉妹にして放蕩娘であった”おちえ”が すっかり しおらしくなって登場するのが笑える。事件が起こる度に、岡っ引きの藤吉親分と下っぴきの直蔵コンビから無償で助力を得たり、匕首を懐に飲んだヤクザ者を相手に、起倒流柔術の技だけを頼りに素手で戦ったりという、些かご都合主義的展開が続く。一応、捕り物帳の形式を踏んではいるが、事件の解決には重きを置いていない。藤沢文学は文体であり筋はワンパターンでも構わない。類似展開の繰り返しが麻薬的効果をもたらす。

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2012年02月11日

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2017.11.27 完了
登氏は正義感が強いね
江戸の男という感じ
内容としては可もなく不可もなしという感じ

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2017年12月01日

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内容(「BOOK」データベースより)

登の柔術仲間、新谷弥助が姿を消した。道場に行くと言って家を出たまま、その後、深川の遊所でよからぬ男たちと歩いているところを目撃されたという。行方を追う登の前に立ちはだかる悪の背後に、意外や弥助の影があった。何が彼を変えたのか―。熱血青年獄医が難事件の数々に挑む。大好評シリーズ第二弾。

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2016年07月14日

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登の柔術仲間、新谷弥助が姿を消した。道場に行くと言って家を出たまま、その後、深川の遊所でよからぬ男たちと歩いているところを目撃されたという。行方を追う登の前に立ちはだかる悪の背後に、意外や弥助の影があった。何が彼を変えたのか――。熱血青年獄医が難事件の数々に挑む。大好評シリーズ第2弾。

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2016年05月09日

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獄医として働く登は、懲りることなく囚人の声に耳を貸し、自ら騒動の渦中へと乗り込んでいく。
前巻で救われた従妹のおちえが随分と大人しくなっていた。この調子だとそのまま夫婦になるのかな。

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2012年10月04日

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獄医立花登手控えの第二弾。
前作同様、おせっかいな立花登の周りで起こる様々な事件。おちえとの恋愛など読みどころ満載。

4弾まであるので、青年医師の成長が今後も書かれてゆくと思われる。

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2011年09月10日

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