藤沢周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★評価は再読後に。
新井白石を主人公として、いや、登場人物として扱った小説って読んだことあったかなぁ?少なくとも当方にとっては珍しい訳ですが、この作家の文体というか佇まいにマッチしていてなかなか面白く読んでおります。
白石については享保の改革前の停滞期の政治家みたいな印象を遠い昔に日本史の教科書で植えつけられたきりもあって、本作凄く新鮮で刺激的であります。
それにしても教科書ってやはり危険な代物、当方のような浅い人間を時の為政者の思うがままに簡単に操作できる手段な訳だから。本作の林家の描写にも繋がるようで、おそらくは作家の意図とは違うところでも当方には響いてくる上巻です。さて下巻でどうなることやら、この作家であれば何となく結末は分かるような気はしますが、楽しみに進みませう。 -
Posted by ブクログ
全4巻。
シリーズ物。
獄医立花登手控え(四)まである。
NHKで中井貴一がドラマデビューした作品の原作らしい。
中井貴一まだ大学生。
若い。
それなりの野心もって田舎から出てきた主人公が
牢獄の医者のバイトみたいなのやりながら
いろんな事件に関わっていく、
青春終わりめな年代の青春小説な感じ。
なんか、普通。
用心棒シリーズみたいな勢いは無く、
市井ものみたいに暗くもなく、
なんだかニュートラルな印象。
主人公も、
柔術強かったりってちょっと面白い設定なんだけど、
ヒーローじゃなくてとても普通。
それなりに野心もって上京してきたのに、
日々の暮らしで少しずつ諦観していって
これはこれでいっかみたいになってく感じとか、
凄くリアルに普通だなあと思った。
登場人物も家族とかはアクが強くて魅力的なキャラなんだけど、
忘れられてくキャラとかもいるし、
シリーズ通して1本って見ると
物足りない感じがある。
でもきっと
この普通が描きたかったんかなとも思った。
最終話は爽やかでなんかぐっときた。 -
Posted by ブクログ
映画 になったよね。つか短編なんですよ、これも。武士の一分といっしょで。どんなふうに肉付けして引き伸ばしたのかなぁ。
八篇の「たそがれ清兵衛」やら「うらなり与右衛門」やら○○ナントカみたいに 形容詞+名前 というタイトルの物語集。「だんまり弥助」とかもいい。「ど忘れ万六」なんかも味わい深いよねえ。「ごますり甚内」なんか世のリーマン層にウケそう。
「たそがれ清兵衛」は夫婦愛が根幹なのよね。江戸時代って、男が女に愛情表現なんてできないような時代だけれども、そんな時代だからこそ、にじみ出るように感じる愛ってあるよね。藤沢作品、今後も読んでいきたいです。