泉サリのレビュー一覧
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大学生の美影はアニメイトの原画展でルームメイト募集の付箋を見つける。原画展の漫画で同人活動をしてコミケに参加する事が条件で小説は書いているから同人誌を出せるのは嬉しいが知らない人と一緒に暮らす事には戸惑っていた。住んでいるアパートの電気が点滅する事は前から気になっていたのだが突然電気が消えさらに浸水する。それが引っ越すキッカケになった。好きな漫画が同じなだけの4人が集まって暮らし始める。一緒に食事をとったり、ランダムにしか出ないキャラを集めたり、イベントに一緒に出掛けたり、アニメも1人で見るよりみんなで見た方が楽しい。そしてコミケの日がやってくる。
一人では出来なかった事が皆んなとなら出来るんじゃなくて、皆んなの為なら頑張れるって事なのかなぁと思いました。 -
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ネタバレいやあ面白かった。いい話だ。
あるマンガ推しの4人が同人誌を作る約束でシャアハウスで暮らし出すお話。
あらすじ読んで4人が同人誌を作るのために頑張って協力したり喧嘩したり締め切り間際で焦ったりして完成させる話かと思って読み始めたんだけど、思っていたのとはいい意味でだいぶ違った。
これは4人のどこか劣等感を持った人間が好きなことで繋がることで受け入れられて勇気をもらって前を向いて歩き出す、そんな話。
どんな辛いことがあってもこのなんともいえない仲間がいればまた前を向ける、笑うことができる。
その関係がとても素敵だ。
同じものを好きな相手ってやっぱりいいんだよなあ。社会人になってからの好きなことで繋がる関係ってほんとに素敵だと思う。そう再認識した。
さて同人誌が完成しコミケに出店する場面がまた感動的だった。それにしても1000部はすごいな。自分も同人誌を作って売った経験があるだけにその凄さがわかる。
続編を期待したい作品だ。 -
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ネタバレまず冊子に挟まってた栞が可愛かった(笑)
知っている作家さんは半分もいなかったのですが、オレンジ文庫さん何気に好きなので購入して読んでみました。
最初は題材もよく分からないので、ピンと来ないまま何編か読んでいましたが、「サカナ日和」を読んで私の好みな感じだったのと、そこからもう一度振り返って読んでみたらみんな素敵な作品じゃないか!と改めて思えて、そこからは一気に読めました。もちろん好みの問題なので、しっくりくるものもあれば、そうでないものもあり。個人的には「傾城の美女呂姫」「水恋花」「ままならないきみに」「二位の君」が良かったです!水恋花は私好みの嫌ぁーな終わり方だったし、ままならないきみには最後切ないような悔しいような泣きたくなる感じで、二位の君は恋愛なんだけど、キュンキュンするというよりジワァーと温かくなるような優しい恋を感じれました。好きなテイストだとその方の他の作品も読んでみたくなりましたね。 -
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マナーはいらない を読んでいるうちに気になってしまったので購入。
今をときめくあの作家さんの投稿作が読めます。
多分デビュー前の作品だと思うけど、読んだことのある作家さんは「ぽいわー」と、感じる何かがあった。(阿部暁子さん、白川紺子さん)言語化できないけど。
また、読んだことは無いけれど、本屋大賞をとられてるし名前だけは知っていた宮島未奈さんの作品も、キャラクターがめっちゃ好き。河原泉さんの漫画に出てきそう。シュッとしてなくて気持ちポンコツ風味なところとか(褒めてます) 今度長編も読んでみたいと思った。
さすがにディープなSFや歴史小説はなかったけれど、色んな切り口があって面白かった。
「これ、面白いでしょ⁉︎」の、圧を感じて、またそれが良き。 -
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ネタバレ集英社オレンジ文庫「短編小説新人賞アンソロジー」は、単なる新人作家の寄せ集めではなく、物語が生まれる瞬間の熱量そのものを封じ込めた一冊だと感じた。短編という制約の中で、それぞれの作品は無駄な装飾を削ぎ落とし、感情や主題の核へと一直線に踏み込んでくる。その潔さが、読み手の想像力を強く刺激する。
収録作には粗さも確かに残っている。しかしそれは欠点というより、書きたい衝動が理性より先に走った痕跡のように映る。登場人物の感情がときに不器用で、ときに過剰なほどまっすぐなのは、新人賞作品ならではの真剣さゆえだろう。その必死さが、むしろ物語に嘘のない重みを与えている。
また、短編という形式が際立たせるのは、作家ごとの「視線の違い」だ。何を切り取り、どこで物語を終わらせるのか。その選択一つひとつに、後の作風へとつながる萌芽が確かに感じられる。人気作家の初期作品として読むと、現在の洗練された筆致との対比が興味深く、作家という存在が時間をかけて育っていく過程を垣間見ることができる。
本書は派手なカタルシスを約束する一冊ではない。だが、読み終えたあとには、静かに胸の奥に残る余韻がある。それは物語の完成度以上に、「書くこと」「語ること」への真摯な姿勢が伝わってくるからだろう。
新人賞アンソロジーでありながら、文学の原石に触れる喜びと、物語の未来を想像する楽しさを同時に味わえる、確かな厚みを持った一冊である。 -
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人気作家さんたちの原点となった作品。どの短編も個性的で、とても楽しめた。
短編を書くのってとても難しいのだろうなと、読んでいるだけの私も思う。限られたページの中で、物語を作る。この本の短編はそれぞれ、全く違う良さを持っている。書き方はそれぞれもちろん違うし、少し変わった設定があったり、どこか自分と似たような境遇が描かれていたりする。
作家さんの数だけその色があって、短い物語に込められた熱意や感情がとても伝わってきた。
今までよく読んでいた作家さんはもちろん、この本で初めて出会った作家さんがこの後、どのような本を書いているのだろうと気になり、読んでみたくなった。 -
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新人賞に通る作品って何だろうか。『はじめに』を書かれた三浦しをんさん(選考委員)の答えは「情熱の総量が決め手になることも多い」。「これが好きだ。これを書きたい」という気持ちが籠った作品のほうが、荒削りでちょっとわけがわからなくても、読むひとの胸を打つ。。。のだそう。個性的で「その人にしか書けない小説」。
コバルトという、少女小説というくくりのため、ほとんど読んだことのない、中華ファンタジーとか、王国とかが出てくる話もあった。が、どれも読みやすくて、感情の動きもよくわかり、この短さで、十分伝わるほどの世界観を作り上げていた。ライト文芸と呼ばれるもののほうが、凝った設定、凝った文体で、書くのがよっぽど難しいような気がするのだが、どうだろう。そして、一般小説との違いは。本当に、最近はwebでも、無名の方による、ぐっと惹き込まれる小説があって、新人賞受賞が、並大抵の努力では敵わないものだと思い知らされ、どんどん憂鬱になってしまう。それでも自分の書くものを信じられる人だけが、栄光に辿り着けるのでしょうか。もう、ほんとしんどい。
今大活躍中の、佐原ひかりさんも宮島未奈さんも、原点が垣間見れてよかったけど、心に残ったのは、「夕方の団地って大きな墓石みたいだ」で、始まる『みずいろサナギの伝説』(久賀理世さん)。団地の公園の、水色のおわん型の遊具が、まずよかったし、一つ年上の先輩のあだ名、レジェンドもよかった。