望月安迪のレビュー一覧
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素晴らしい本。
なぜ、部下となる新人の仕事は最初は上手くいかないのかと悩んでいたが、この本の説明を読みすっときた。
新人の仕事の多くがうまくいかないのは、目的と目標、そして手段の筋道が通っていないことが多いからである。
もしくは、そもそも目的か目標、手段のどこかの言語化が抜けてしまっているからなのだ。
目的と目標、手段が明確にされ、綺麗につながっていなければ、私たちが正しい道に進むことは困難であり、時間を無駄にする可能性が高い。
新人の仕事が微妙なのは、まさにこの点なのだと読んでいて腹落ちした。
このレビューでは新人について書いたが、この本は新人の仕事に限った話だけしているのではな -
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ロジカルシンキングは自分も研修で触れたことがあった。その時は既存知識を数字というデータでアウトプットすることに固執しており、論理的な思考というよりは地頭や知識量がモノを言うものと勘違いしていたように思う。
本書においても知識そのものは重要であるスタンスを取っているように思われる。例えば、VRIO分析などのフレームワークは既知として解説が進んでいく。その上で、誰しもが同じ答えにたどりつくであろう一定の回答に対し、独自性を加え、新たな価値観や付加価値を提供することが大切であるというメッセージを発しているように思えた。
「思考のコモディティ化」など、繰り返し使用されるキーワードが鼻につくことも -
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▼概要
知的生産とは「与えられたもの」から「与えられていないもの」を導くゲーム
→いかに他の人が気付けてないものに気づけるかが大事
その上で受け手がまだ知らないかつ、役にたつ情報を作ることが価値の創造になる
※そして与えられてないものの価値に共感してもらうために論証が必要になる
→論証は相手を論破するためではなく、動機づけし、共に動くためにある
そのための思考法
・演繹法
・帰納法
・アブダクション
→まずはインプット量、経験量を増やすことが必要
これらをたくさん集めた上で、抽象化する、そして思考をずらすことで結論を飛躍させること
※飛躍させることでコモディティ化から抜け出す
▼思考の流 -
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ロジカルシンキングの本は何冊も読んだことがあったが、“シン”のタイトルに目を惹かれて購入。論理的思考=頭の回転と捉えており、どうしても苦手意識が拭えなかったが、「前提条件のストック=経験にも左右される」改めて整理できて、諦めずに考えようと思った。また思考法には、演繹法•帰納法•アブダクションがあり、私は帰納法方であるので、演繹法とアブダクションを意図的に利用したい。
「思考スピードは必ずしも頭の回転によるものではなく、前提条件のストックをどれほど持っているかにも大きく左右される」
「思考には、論証と発見の2つがある」
「演繹法→手持ちの情報が持つポテンシャルを引き出し、最大限の有効活用がてき -
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まさに思考のアップデートという感じ。
問い(クエスチョン)、仮説(アブダクション)、示唆(ディダクション)、結論(インダクション)とそのサイクルを螺旋状に回すというのは、覚えやすいし、意識しやすいし、実践して行きたい。
色んな思考に関する本やビジネスに関する本の結晶というか到達地点を受け継いでいるという感じ。まさに巨人の上に立つ、か。
ロジカルには充分な要素と期待される順番がある
加えて情理、レリヴァンスも必要というところは最近の自分にとてもヒットした。
他者の仮説を頭ごなしに否定するのではなく、筋を通す可能性を考える、思いやりの原理は自分も持って行きたい。
問いには、背景としての後、今後どう -
Posted by ブクログ
ロジカルシンキングに関する書籍は多数あるが、本書は論理(ロゴス)だけでなく、情理(パトス)、信頼(エトス)も含めた「全人格をかけて考える」ことを通じて、「真(事実と相手の価値観に基づく)」「善(目的によく貢献する)」「美(思考の構造がクリア)」を目指す視座の高さが際立つ。
また、フレームワークを使った事象整理に依存するあまり陳腐な気づきしか得られないことを戒め、論点設計・仮説形成・演繹的思考・帰納的思考を自在にこなして独自性のある気づきとするステップを丁寧に説明している点は、帯にある「あたらしい論理的思考の教科書」と呼ぶにふさわしい。
四象限のQADIサイクルは、個人的にはオーウェンのデザイン -
Posted by ブクログ
ロジカルシンキングや思考法の名著と呼ばれるものを一通り読んでから本書を手に取ったが、まさにその集大成とも言うべき本だった。
目的ー目標ー手段という至極簡潔なピラミッド構造を常に念頭に置くということ、同時に予測・認知・判断・行動・学習の5つのプロセスを循環させること。常に全体像を捉えて仕事をするとか、無駄な仕事をしないとか、MECEに物事を捉えて分析するとか、これまでの名著から学んだことが綺麗に地図上に表現されており腹落ち感がある。
実際にこれを実行できるのか?となるとまた別問題なのかもしれないが、これがあるべき姿であることに間違いはないだろうと思わされた。またいつか仕事に躓いたとき、環境が -
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プロセスの標準化はアウトプットを同質化してしまう。コモディティ思考の罠。コンサルの提供してきた思考フレームワークを超える思考。ただ、最初の結果かプロセスかの議論が多少のデフォルメはあるとしても二元論者同士の浅い水掛け論すぎて、これがコモディティ思考の罠の弊害だとすると、コンサル思考が生み出した損失は結構大きいのではと思った。脱コモディティ化のための演繹的思考。
現代にマッチした「思考」フレームワークのコアとして、Q(Question: 問い) / A (Abduction: 仮説) / D (Deduction: 示唆) / I (Induction: 結論)を提唱。 -
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この本を取ってくれてるのは入社3年目くらいまでくらいだろうと書いてるが、私は入社15年目のマネージャー一歩手前。筆者と同世代。
そのランクでも必要な事がたくさん書いている。
何となくやっていた自分の仕事の進め方や、改善していきたいとモヤモヤしてたこと(報告はできるが議論が苦手。作業者から抜け出す)がしっかり言語化されており、思考の整理にものすごく役立った。
自分の能力を超えた質問がきたとき、えーと、と詰まって会議の空気が一瞬で重くなった経験は何度もあった。
まずはパラフレーズして上位者やシニア層にスムーズにパスして議論に引き込む技は身につけたい(笑)
確かに遠慮はあったが、チームとして成果