山野弘樹のレビュー一覧

  • 対話の思考法 相手とぶつからないコミュニケーション

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    ネタバレ

    自分のコミュニケーション方法について学び直したいと思いいくつか本を読んでいますが、私にとってはとても学びが多い本でした。
    特に自分自身に行う問いが興味深く、自分の考え方を左右する『沈殿した考え方』を明らかにする、自分自身の信念を言語化するために自分自身に問うなどです。これまでいかに自分が表面的な「会話」やただの結論を急ぐための「議論」になっていたかと気付かされました。
    これからは「自分で自分に問う→考える」ことを1つずつやっていきたいです。
    終わりにの部分はうるっとしました。著者の山野さんありがとうございました。

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    2025年10月02日
  • 20代からの文章読解~人文学的思考を鍛える「読み方」10講

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    タイトルはよくあるハウツー本っぽいですが、とても良かったです。
    文章読解を切り口に、人文学を学ぶことで得られる視座まで射程に入っていて自分の個人的な問題意識と繋がっていたところが刺さりました。
    20代に限らず色々な人に読んで欲しいです。
    最後の謝辞にVtuberが並んでいてびっくりしましたが、それ関連の書籍も出されているみたいなのでそちらも読んでみようと思います

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    2025年09月20日
  • VTuber学

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    VTuberを様々な視点から捉えて論じている本。
    以下のコンテンツを含んでいて、とにかく多角的でボリューミー。これ一冊で界隈の背景を掴めそうだ。

    ・VTuberの歴史
    ・社会的影響とビジネスモデル
    ・中の人から見たプロテウス効果(アバターの外見が当人の行動や知覚に影響を与える効果)
    ・配信技術
    ・コミュニケーションとしての特性
    ・イベントのレポート
    ・哲学的視点、VTuberとは何者か
    ・キーマンへのインタビュー

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    2025年03月23日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    1.最近、頭に知識が入らないことが多く、学ぶすべに悩んでたので購入しました。

    2.独学するにあたり、問いを立てる、分節する、要約する、論証する、物語化するの5段階を踏む必要があります。
    これらをやらない限り、知識はすぐになくなります。そのため、言葉にするにあたって、この段階を踏む必要があります。
    本書ではこれらの段階の必要性を説いた後、応用編として、他者との会話で気をつけることを述べています。日常何気なくしている会話の捉え方が違ってくることについてもっと気づくべきだと考えてます。

    3.先日会議があって、自分の発言がかなり誤解を生んでしまうケースがありました。会話ですらこうなってしまうので、

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    2022年07月03日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    読書の量が増えてくると何となく偉くなった気になってくるが。。。筆者はその背景に透ける「知識は単なる思考の道具であり、収集することで思考力が高まる」発想を「一問一答的知識観」と断じ、他者の考えをなぞらず「自ら思考する」ことの実践を説く。

    順を追って思考のプロセスを解きほぐしていく様、とくに判断の普遍性/判断の具体性/判断の前提となる価値観の3本柱に対する「問いの立て方」や、情報群の中から有意なものを抜き取る、あるいは本の読み方まで踏み込んだ「分節力」のところは、体系的に触れることがこれまであまりなかったのでとても参考になった。

    唯一、このところの「独学」ブームに乗ったのか、タイトルだけミスリ

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    2022年04月18日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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     読書だけでは頭は良くならない、読書はあくまでも他人の考えを知るための行為であり、むしろ読書をしすぎることは思考停止につながる。
     本書の前半部分では思考の大切さ、その方法、後半部分では思考の手順、その応用について書かれている。
     現在の学校教育は生徒に知識を与えるだけで、思考が重要視されていないことを指摘している。コンピュータの普及により、人が真に必要とするものは知識の蓄えではなく、あくまぇも知識を道具とする思考へと変化した。
     本書を通じて、思考の大切さを再確認できた。

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    2022年04月04日
  • 20代からの文章読解~人文学的思考を鍛える「読み方」10講

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    単なる文章読解を目指さないという点で、学校で習う国語とは異なる読み方を提示し、テクストや世界をそのまま受容する(常識を常識として受け入れる)ことに抵抗する点で、それらを批判的に見る視点を提供してくれる。

    哲学を専門とする著者ならではの文章読解本だと思う。

    読解とは何か?何を目指すのか?どのように行うのか?なぜそれが必要なのか?...そういった読解にまつわる疑問に著者なりの答えを出してくれる。

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    2025年11月08日
  • 20代からの文章読解~人文学的思考を鍛える「読み方」10講

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    噛んで含めるような講義調は、現代のこの手の書籍では標準的なスタイルかもしれない。
    前半の、”テクストに対していかに問うのか”で、野家啓一の『歴史を哲学する』のある記述をいじくりまわす部分は、具体的でよく分かった。
    後半の「発展編」で、鵜呑みや従属的態度を執拗に戒めている部分は、本書としては不要かとも思う。もっともではあるが、人文学に在籍する学生に、わざわざアジテートすることではないと思う。それこそ、先生の思想を鵜呑みする学生が多いだろうから。

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    2025年09月15日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    ・メタファーとアナロジー
    ・読書は思索の代用品
    ・価値観の交わりをめぐる問い
    ・重要な骨子を抜き出す→「文章」に並べていく
    ・要約をすることで「要約の穴」を探知できる
    ・粗探しを予防する寛容な読み

    ただ本を読んでも知識を集めても、
    思考力を高めてくれるわけではないことを
    身をもって感じています。

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    2025年07月12日
  • VTuber学

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    自分のPRの手段として最近よく目にするようになったのでVTuberとは何かを知るために繙いてみた.起源は1995年だそうだが、当時は全く気づていなかった.インターネットの使用率が1997年の0.2%から2002年の57.8%に急上昇し、YouTube日本語版が2007.6.19にスタートし、日本が得意としていたアニメが合流してきた由.歴史については何となく知っていたが、本書は岩波書店らしく、第III部で理論的な考察を加えている.配信者の立場、受け取る側の態度など、哲学的、現象学的、美学的等の議論は全て理解することはできなかったが、このようなアプローチがなされていることは素晴らしいと感じた.ジャ

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    2025年04月02日
  • VTuber学

    購入済み

    「よう俺」と言いたくなる学術書

     1章のVTuberの歴史から、Ⅲ部における配信者とVモデルとの各種関係論に至るまで興味深い内容が盛沢山だった。
     殊に印象深いのは、先生方自らが視聴者であることを前面に押し出して分析をしている点。注釈に角巻わためさんのアーカイブが並んだり、冒頭から紫咲シオンさん語りしたりと、まさに「よう俺」と言いたくなるような書き口にクスリとした。

     ところで自分は大手からVTuber(以下、大手V)に触れたが、今はとある登録者数の少ない個人VTuber(以下、個人V)も推している。この過程で感じた「VTuberと視聴者の関係性」について本書とも絡めて記述する。
     11章富山先生の記述に、コメントや応援に

    #深い #笑える #タメになる

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    2024年10月09日
  • VTuber学

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    全3部構成の、VTuberに関する歴史・研究を取りまとめた大著。

    VTuberはこれまでのキャラクターコンテンツと何が違うのか。
    どこに魅力があり、人はなぜそれに惹かれるのか。
    そんな潜在的な疑問が言語化されており、至極納得できた。

    ・ネット上に存在して、リアルタイムで同じ時を生きているという感覚を感じさせてくれることこそ、他のキャラクターコンテンツと異なるVTuberならではの新しい魅力
    ・「創作的ルックス」と「滲み出る本人性」とのギャップ、コントラスト、バランスがVTuberの本質かつ魅力

    1部はVTuberの歴史、2部は今を取り巻く環境についての調査研究が述べられている。
    論文調の

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    2024年10月07日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    哲学の専門家である著者が「独学」の指針を示した本。

    本書における「独学」とは、答えがなかなか出ない(存在しない)問題について「自ら思考する」ことを指す。つまり、例えば言語学習や資格取得などの基準やゴールがある独学ではなくて、もっと広義の思考について本書では述べられる。

    著者は「独学」を「走る」というメタファーを使って喩えた上で、その要素となる思考・知識とは何たるかを解説する。
    またそのためのスキルとして「問いを立てる力」「分節する力」「要約する力」「論証する力」「物語化する力」を挙げて、それぞれの磨き方について説明していくという構成になっている。

    内容はよくまとまっており、読みやすい。哲

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    2023年11月10日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    読んでてなるほどなと思わせる話ではある。でも、著者の言うように、おそらくこの技法を身につけるには特殊な思考法、といっても普段はそういう方法を取らなくても生活していけるのだが、その特殊な方法を身につけ、それを駆使して考える、そして答えを見つける、といったことをしていけば、もっと、それが良いかどうかはわからないのだけど、深く人生を味わえるのかもしれない。
    しかし、残念ながら、あまりというか殆ど理解できていないように思うので、まだまだ遠い道だなあ。

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    2022年05月18日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    <目次>
    はじめに  答えなき時代に求められる「独学」の力
    プロローグ 「考える」とはどういうことか?~ショーペンハウアー『読書について』から考える
    第1部  原理編~五つの「考える技術」
     第1章  問いを立てる力~思考の出発点を決める
     第2章  分節する力~情報の質を見極める
     第3章  要約する力~理解を深める
     第4章  論証する力~論理を繋げて思考を構築する
     第5章  物語化する力~相手に伝わる思考をする
    第2部  応用編~独学を深める三つの「対話的思考」
     第6章  「問い」によって他者に寄り添う~対話的思考のステップ1
     第7章  「チャリタブル・リーディング」を実践すする~

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    2022年05月14日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    序章をネットで見て、面白そうだったので読んでみました。勉強になりました。
    思索を展開するための材料として知識を身につけていくべき、という主張が刺さりました。
    まさに、自分も筆者が陥っていたような本の知識ハリボテな状態だったので、この読み方を導入したいと思いました。
    本の表紙からは「読めば頭がよくなる本」みたいな印象を受けなくもないですが、自分は知識との付き合い方について、大切な気づきを得ることができました。

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    2022年03月31日
  • 20代からの文章読解~人文学的思考を鍛える「読み方」10講

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    通読してみましたが、例題の文章からしてハードルが高く、大学などの高等機関で学んだ経験のない自分にとっては少々レベルが高く感じました。本書の内容を実践するのは自分にとっては難しく、読書を究めるというのは恐ろしく高尚な作業なのだという事実を突きつけられた気がします。

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    2025年11月21日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    ネタバレ

    『独学の思考法~地頭を鍛える「考える技術」』を読んでみて、グラフィックレコーダーとして日々「考えを描く」「対話を促す」自分の現場感覚と、この本の考え方が驚くほど重なっていることに気づきました。

    本書のテーマは、「自分で問いを立てて、考えを深め、学びを広げる」こと。そのためのスキルとして「問いを立てる力」「分節する力」「要約する力」「論証する力」「物語化する力」、そして「対話的思考」や「チャリタブル・リーディング」といった姿勢が大切だと書かれています。

    グラレコの現場で僕が一番意識するのも、「今、この会話やアイデアの本質は何か」「どうすれば参加者が自分ごと化できるか」という“問い”の力です。

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    2025年07月18日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    文字通りの独学ではなく、長期的なもので価値のある社会的な独学の仕方について記載されていた。
    (達成のための独学ではなく、探究のための独学)

    ・自ら思考する観点における、問いの立て方(価値観の違い、普遍性、具体性)
    ・伝える際のメタファー、相手を理解するためのアナロジーの認識、使い方
    (人生の夕暮れ=1日の夕暮れ、アナロジーは前提や環境から)

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    2025年05月04日
  • 独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」

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    現代において、学問もタイパ・コスパ重視の傾向がある。そんな現代に改めて「問いを立てる」という思考法と実践法を体系的に教えてくれる良書である。
    学問とは好奇心から問いへと至り、実験という行動と結果を伴うことで成長していく。これは、学問という性質上、その時代にとって正否の方向性の質は変われど、成長する生き物だと私は思っている。
    現代では簡単にAIでなんでも要約できてしまうだろう。早いうちから最新のテクノロジーに触れることは新たな時代の革新を大幅に進めることにはなるが、同時に地力としてAIに頼らず自分の頭で思索し、本の意図を読み、自分の考えを問いを立てながら練り込み、再構築という要約や基礎の本当の学

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    2025年04月30日