タイザン5のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ大人になってドラえもんを見ると、ドラえもんの世界は「物語を成立させるための前提条件」として成り立っているのだと感じる。
タイムマシンや数々のSF道具が登場すること自体は特別ではなく、それらによって問題は解決へ向かう。
しかし、この作品が描くのは、もうそれだけでは「子どもの世界は解決しない」という現実だ。
何度やり直しても、何百回リセットしても、不幸は形を変えて訪れる。今の世代の子どもたちは、そのことをもう知っているのだと思う。
本作は、そんな現実を突きつけるような物語だった。
結末は決して分かりやすく整理されたものではなく、不明な点も多く残るし、きれいに物語が終わったとも言い切れない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ重たいテーマを、ドラえもんのようなキャラクターや「道具」というオブラートに包んで始まるが、途中からそのオブラートは驚くほど薄くなり、物語はいじめやネグレクトといった現実の問題を真正面から描き出す。
単純に「いじめる側=悪」と切り捨てる構図ではなく、いじめる側の子どもたち自身もまた多くの問題や苦しさを抱えていることが分かり、読んでいて胸が苦しくなる。
本作のテーマの一つとして私が感じたのは、
悪意のない悪行、善意による悪行、そして偽善と傲慢さである。
「良かれと思ってしたこと」が、必ずしも誰かを救うとは限らないという残酷さが強く印象に残った。
生きる少年少女たちの苦悩が非常に生々しく、忠実 -
Posted by ブクログ
ジャンプラアプリでリアルタイムで読んでいましたが、Netflixアニメ化に伴い再読!
落ち着いて一気読みしたら、「そ、そうか。。。こういう話だったか。そして、ラストシーンはこうだったっけ。。。」と、再発見したような気持ちになりました。
リアルタイムでは当時、毎週、毎週の衝撃が強すぎて、ヤンジャンで0時更新と同時に読んで、うわぁ〜!と、毎週思っていたっけ。
周囲の友人にも勧めまくって。
お話しすることの大切さ。
お話しすることで、分かり合える。
土星うさぎのボールペン。
たった16話しかなかったんだ、、、
と改めて衝撃を受けました。
短くて濃い、しんどくて優しい、すごい作品だと思います -
Posted by ブクログ
ネタバレどうして、どうしてこんなにも酷いことをするのだろうか?どんどん読み進めるほど気は落ち、動悸が激しくなり上巻が終わってしまう。
ファンタジーが酷い現実の触媒となり襲いかかってくる驚異の漫画。
当時話題になっていたインターネットの風景は散々見てきたが、なんやかんや読むことはなく、アニメ化を効いて慌てて読んだ。
キャラクターは可愛く(特にタコピーは突き抜けて)描かれているが、存在する世界は嫌なところまで緻密に描かれている。細かいからこそ解像度が高く、辛い。
これをリアルタイムで更新を待ちながら読んでいた人たちに敬意を払いたい。こんなの耐えられない。 -
Posted by ブクログ
永井荷風が谷崎潤一郎の短編小説を読んで、自分の疲れ切った空想力ではこのような若い新進作家のような強い力の籠った作品の製作を仕上げることができない、と言ったそうだが、自分もこの作品からはそれを一番強く感じた。新しい描き手の作画から物語の構成から、自分にはとても思いつかないことばかりだった。そして何より本作には作者の強い力が籠っている。執念といってもいいようなものが作品を覆っている。描いていて辛い絵もあっただろうが、それを乗り越えて物語を完成させていることからその執念のようなものが感じられ、作者の言いたかったことが伝わってくるのだ。ドラえもんのアンチテーゼであり、ちまたで流行りの「やり直しタイムル