小池田マヤのレビュー一覧
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小池田マヤによるいい女論。まぁ最近はそういう内容が多いけど、女の立ち位置を明確に僕たち男に美しく提示してくれる一冊。
妻として母として何より女として生きていく。そして今を暮らす。それだけの話に息子であったり、職場の上司だったり、いつまでも子供な男の本性をタメイキとと一緒に受け流してしまう、そんないい女の話。
前作は男に振り回されたり、そんな自分に振り回される女性を描いていたけど、今回はそれを経験し乗り越えたけど同じ悩みを持ちつつも経験で乗り越える。その対比は前作から続けて読む楽しみだと思う。こんな感じで、もう少し続けてもいいんじゃないかこのシリーズ。 -
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『かなりクセ者。仕事の腕はピカ一で、料理上手で男にモテる−が、コイツは相当“タヌキ”だぜ!』(帯)
さらっと同性愛描写がありますので、苦手な方は要注意。
絵・話ともアクは強め、好き嫌いが分かれそうなので、心配な方は、とっつきやすい2冊目『ピリ辛の〜』から始めても。私も雑誌(ピリ辛収載作)から入りました。
シリーズが進むにつれて、主人公が、割とかわいくなってますが『放浪』では、設定どおりブスでした(笑)
臨機応変、トラブルにも動じない里が、顧客の信頼を得るだけでなく、老若男女にモテるのは、人の口には出せず求めるものを、察する細やかさにあるのでしょう。2冊目より「ブスでもモテる」の説得力はあります。
ブスでもデキる里の破天荒ぶりが印象的な『タヌキの里』は、主人公の本質をえぐる第一作。家政を学びはじめた里の過去が語られる『日用の糧』。里の故郷を舞台にした『The分限者』はシリーズ最後のエピソード。いずれも里自身を掘り下げた話。
シリーズ外の短編『ダム』『作品解説(書き下ろし)』も収録。 -
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ネタバレ濃ゆい。特濃4コマ漫画。全11巻。レビューは全体の感想。
ヤラレチンの高校生・聖と、病んでるエロいぶっとんだ人々のお話。
主人公が巻ごとにイメチェンならぬ整形していく。
性格はいじめられっこベースで惚れっぽい偽善者。
利用されまくりでも人を憎まない素直さがとりえ。
最初から読んでるとペコちゃん登場あたりで
『女に上辺は優しいイイ男に育ったのう(´∀`)』
となんだかシミジミした…が、またすぐさま残念さを取り戻していく。
三歩進んで二歩下がるとこがリアル。すごく男くさい。
好きだとか愛してるとか、そういうのも流されてすぐ忘れるとことか。
欲望に忠実で、下半身が本体なところとか。
そういう所を訳有りの女たちにつけこまれて問題に首つっこんでいきつつ、
彼は地味に育っていく。
読み始めは、鮎子のシーンまであまり過激描写もなくギャグ調。
血まみれの鮎子が「終わったならどいてくれる?」と死んだ魚の目で
頼むシーンでこの漫画の面白さに気がついた。
好奇心や甘えで事態を招いたのだから、自身が辛くとも一方的に相手を責めないけれど、でもきっちり軽蔑や失望はしますよというスタンスが、あの一言にこめられている。
大好きな人間を自分の欲望の為に好き勝手にして浮かれ、
現実と向き合ったときに後悔のカウンターを食らう聖。
あのシーンは背筋をぞっとするものが這う。
でも実際よくあるよねこういう事。超リアル。
ラスボス扱いの美園先生は、最初はただのエロいけど面倒みのいい教師なんだけれど、途中から根底の冷たさを顕にしていく。
彼女の趣味の秘密が明かされるシーンは衝撃的。
「わたしは誰も好きにならないの」
は拒絶の言葉として、すごく残酷で優しくて孤独で闇が底知れない。
聖の失踪ヒモ生活中に出会った夜人々は、キャラみんな自己中の病んでる根暗なんだけど、それぞれ強く生きていて癖があって魅力的。
この漫画にただエロイだけの人っていない。
それぞれコンプレックスやトラウマで溢れてる。
(でもレイプ率と処女率ちょっと高すぎないか?)
レズビアンの実紅が、彼女の愛するジュンの為に、聖にオムレツの作り方を伝授するシーンは母性を感じた。
愛する人のために去るけれど、自分がいなくても平気なように他の男に面倒の見方を仕込む。
かといって愛する人も、まかせる人も、信頼はしていても信用してるわけでもない実紅。
同じジュンを愛してる実紅と聖だけれど、できる事と覚悟のレベルがケタ違い。
そもそも実紅がいなければ、聖がジュンを好きになる事もなく、
ジュンが聖に心を開く事もなかったんじゃないか。
聖はジュンと愛し合ってると感じたけれど、
実紅が育てて見初めた要素にジュンが気をもったのであって、やっぱりジュンを支配してるのは実紅だけかと。
でもそう行動しつつ実紅は
「一人で立てない奴は
二人で支えあっても
支えるのに精一杯で
所詮何も出来ない。」
って理論持ってるのがまた。
ジュンもかっこいい女だー。パンクなお嬢様。
破天荒で奇天烈で自由人で、しかし過去をしっかり見つめて戦ってる。
「どうなったら解決といえる?
どうしたって無かった事にならないのに?
聖は八方美人で甘ちゃんで偽善者。」
となじる。同じことチカも言ってたけど。
聖のテーマでもある「偽善、自己満足」をもっとも浮き彫りにして、
もっとも嫌悪しているのはジュン。
やってあげた感を求めて、自己満足を乞食する人間は多い。
助ける事も受け止める事もできないくせに、
無力な自分を認めたくないが為に他人に偽善の顔をする。
相手がヘナチョコすぎて、すがれないし、そもそも求めてない。
それでもお愛想振りまいて、相手の欲求満たしてあげる。
ジュンは強くてかっこいい。
チカと龍人は過去の亡霊に取り憑かれた人々で
みんなで傷を舐めあいながらも大人らしく生きている。
マダム・チカが聖を調教するシーンはガチSMでかっこ良かったー!
相手の様子みながら、ロウソクとか鞭とかプランとか練って行くんだけど、
その緊張感と配慮と攻撃が、命かかってるだけあって重くて醜くて美しかった。
メスの匂いで気力を取り戻させようとか、知的文化SMと動物的本能を混ぜあわせた高等テクすぎる!!針習いたい!
でも一番びっくりしたのはチカの
「真性Sの女は3%しかいない。残りは仮性S。」
という情報だった。少ないとは思っていたが、そんなに少ないのか。
一番好きなのはペコちゃんと加藤。
ペコちゃんはめいっぱいの可愛いが詰め込まれてる。
背伸びした強がりも、女々しさも、あどけなさも、
脳天気で将来大物になるだろう空気も、とにかく可愛いキャラ。
屋上でオナってる聖を笑い飛ばしながら、パンツまるみえで
あおげばとおとしを歌いあげるペコちゃん。
パンクな生き方をしてるジュンに憧れ、
聖を好きだと自分に暗示をかけて彼女ごっこをし、
とにかくハッピーに生きながら崩れてリスカに逃げ、
聖に顔も思い出せなくなられて放置されるっていう……
美少女で人気者なのに脇役で不憫だよ!
聖を傷つけなかったのは、ペコちゃんだけだと思う。
股から血を流して発見されて以来、手がだせなくて、捨てられる加藤も不憫。
「当たり前のように好きだ」とサラっと認めれる加藤こそ一番男前キャラなんじゃないか?
このカップルには幸せになってほしい。
美園と聖の最後の絡みは、壮絶だった。
ドンガラガッシャーン!って感じ。
黒いよ!ずっと黒いコマだよ!阿鼻叫喚だよ!
でもあれくらいの激しさがないと終われない漫画だった。
よくまあ未完にせず、ここまで描いてくれたなーと作者に感謝したい。
……でもそのうち美園は聖を捨てるし、聖も他の女に流れると思う。 -
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ネタバレ先にピリ辛の家政婦さんを読んでいたので、里の私生活がかなり描かれている事にやや違和感を覚えました。順番に読んでたら結構印象違いそうです。
背が高くて、男に間違えられる程胸がなくてガリガリだし、おまけにブス(作者公式です、一応…)。その上口が悪くて雇い主相手でも弱みに付け込んで毒舌かましまくり。
でも、家事全般は万能で落ち込んでる人には何気に気遣う、一流の家政婦さん。そんな里さんの放浪先2つと、母親の実家に戻るかなり重い話、それから別の短編一作掲載が掲載されてます。
男女どっちでもイケる里さんの性生活はやや奔放なので、微妙にそういう表現もあります。でも色っぽくはない。
基本的に人の痛いところを抉るような話。でも決して不快ではないです。そして何より、お腹が空く漫画です。 -
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ネタバレ入社したサボテン屋で、複雑な生い立ちを背負ったセレブ一家と関わることになった新卒女の子とのお話。
狂言回しは普通の女の子だが、物語の中心は、病弱死にかけだが男らしく屈強に鍛えた才媛の令嬢。そのご学友として育てられた多肉植物フェチの婿になった養子と、その夫婦の養子、育ての親である家政婦さんあたりがメイン。
死を宣告されながら生き続けている特別な女と、彼女の周りにいること、また、過去の事件で死を身近に感じなければならない人たちの心境が、セレブらしい奇矯な行動の裏にちゃんと見えて、物語的に悪くない厚みが感じられる。
こういう生まれのヒトがこういう背景を持つと、こういう生き方になるのかもしれないなあ、という感覚で。
それに一般人が関わると、関われた事自体に感謝して、出来ることをやろうと思えるというのも、わかるし。
無茶なことをやっているうえで、その無茶が納得出来るというのは読者として良い感覚ですよ。
金持ちで有能な人物が何人も出てくるが、それがちゃんと有能らしく書かれているところも、また良かったです。