外薗昌也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公が、けっこうダメダメちゃんで、脇に天才的な人が配置されているので、この主人公っていったい……と思っていました。
「根っからの臨床医」。現場の人間であるということが、この主人公を形作ってるもののようです。
今までの物語だと、「臨床医」であることと「研究医」であることは、けっこう対立的にかかれていたのかなぁと思いますが、今回は、そのあたりのことも、すごく、平等にかかれていくようです。
でも、自分の身近な人が、次々に病に冒されていくというこの物語は、ものすごくきつい。きつすぎる感じがします。
SFや思想に逃げる様子もないようですし、ここからいったい、どんな、物語を見せようとしているのでしょうか。 -
Posted by ブクログ
【ヒトの全てを奪う『ウィルス』との戦い】 白昼の東京のど真ん中で、男が突然全身から血を噴き出して死ぬ変死事件が発生。警察から病理検査の依頼を受けた医師・小野寺と関口は、その遺体の尋常でない損傷にウィルス性の感染症を疑う。2人は国立伝染病研究所にウィルス調査を依頼するが、既に男の血液を浴びた目撃者の一人、女子高生の岬あかりには眼の痛み、発熱という男と同じ症状が現れ始めていた…!
国境を越えたヒト・モノの交流が盛んな現在、日本も例外ではなく輸入感染症の脅威にさらされている。SARS騒動は記憶に新しく、致死性の伝染病に日本がさらされるというシナリオは単なるフィクションと受け流すにはあまりに生々しい危険だ。
また、恐ろしいのは病が肉体だけではなく、人と人との信頼関係すら破壊し尽くしてしまうということ。SARSでは治療にあたった医師や看護婦がタクシーの乗車拒否をされたように、病理検査を担当した小野寺は感染を恐れる他の患者や看護婦らに避けられるようになる。
彼らのウィルスをめぐる戦いは始まったばかりだが、この先の悲劇を予感させる内容で一巻は終了する。日本でこれと同じ事件が起こらない保障は、ない。(M)