orieのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレネタバレ無しでは感想が書けん!
中里純恋の叫びがとにかく凄い!
著作への愛と著者の自己卑下への憎しみの両方がない交ぜになってすごい感情!
一人の人間に対して、命を懸ける程の愛と頂点に達した怒りを同時にぶつける、という複雑なシチュエーションを作ったという事実だけで綾崎隼という人を尊敬する。
そしてラストが凄い!
非常に個人的でプライベートなメッセージをあとがきに入れてミマサカと中里が“お互いに”救われている。
双方向なのがとても重要だ。
実際に自殺未遂した人と社会的に自分を抹殺した人、お互いの心が確かにこの瞬間に支えあってかろうじて踏みとどまっている。
人が死なないし男女の恋愛もほぼ無い。
ミステリなのか純文学なのか知らんけど自分的にはマスターピース認定!
ツッコミ所はある。
本の最初に見取り図があって人物紹介まであって
「人、死なないんかい!」
と思った人は多いだろうし、
「清野君の気持ちは、、、」
と思った人もいるだろう。
シチュエーション的にも
「そうはならんやろ」
と思える箇所も何カ所かあった。
でもねえ。些事。あまりにも些事。
戦車の前の蟷螂の斧。
台風の前のうちわ。
象の前のテラニシシリアゲアリ。(←言ってみただけ)
それと、他人のレビューで「ただの本にこんなに命を懸ける人がいるというのがリアリティが無い」みたいなのを見たもんだからWikipediaの「ウェルテル効果」のページを改めて読んでしまった。
一定数いるんだよなあ後追い。
Webで公開されている著者のコメントで下記があった。
「山際さんという女性が登場します。彼女は物語の中盤で、ある病気を告白するんですが、それは私が医者に告げられた病名でもありました。」
命削って創作してる!
ほんとにお大事にしてほしい。
末永く健やかに頑張ってほしい。
たまたま同郷で歳も近かったので余計そう思った。 -
Posted by ブクログ
真冬の匂いに思いを馳せながら読んでいただけたら、という綾崎さんの言葉通りに、そしてこの話の舞台と同じく最強寒波襲来で新潟県や日本各地で雪に覆われた頃に読み始めました。
主人公はセンター試験を2日後に控えた高校生。私よりも大分若いですが、自分が高校生だった頃を思い出しながら読み進め、愛こそ人生のすべてという18歳は現代にいるのかな…と思ったら、武者小路実篤の「友情」のオマージュだとあとがきに書いてました。それなら納得だなと。
千春の行動は賛否両論でしょうが、相手に嫌われてない、少しぐらいは好意をもってくれていると確信があれば、ありな行動かなと。そうやって一つの恋が実れば影で悲しい思いをする人がいるのも事実ですが、両思いになるというのは素敵なことですよね。