orieのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレネタバレ無しでは感想が書けん!
中里純恋の叫びがとにかく凄い!
著作への愛と著者の自己卑下への憎しみの両方がない交ぜになってすごい感情!
一人の人間に対して、命を懸ける程の愛と頂点に達した怒りを同時にぶつける、という複雑なシチュエーションを作ったという事実だけで綾崎隼という人を尊敬する。
そしてラストが凄い!
非常に個人的でプライベートなメッセージをあとがきに入れてミマサカと中里が“お互いに”救われている。
双方向なのがとても重要だ。
実際に自殺未遂した人と社会的に自分を抹殺した人、お互いの心が確かにこの瞬間に支えあってかろうじて踏みとどまっている。
人が死なないし男女の恋愛もほぼ無い。 -
Posted by ブクログ
真冬の匂いに思いを馳せながら読んでいただけたら、という綾崎さんの言葉通りに、そしてこの話の舞台と同じく最強寒波襲来で新潟県や日本各地で雪に覆われた頃に読み始めました。
主人公はセンター試験を2日後に控えた高校生。私よりも大分若いですが、自分が高校生だった頃を思い出しながら読み進め、愛こそ人生のすべてという18歳は現代にいるのかな…と思ったら、武者小路実篤の「友情」のオマージュだとあとがきに書いてました。それなら納得だなと。
千春の行動は賛否両論でしょうが、相手に嫌われてない、少しぐらいは好意をもってくれていると確信があれば、ありな行動かなと。そうやって一つの恋が実れば影で悲しい思いをする人がい -
Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭部分はあまりのめり込むことができず、何度か中断してしまったが、初めて原稿が置かれたあたりで、やばい、、、面白くなってきたぞ、、と最後まで読むことを止められなかった。
自分自身を守るためとか本当は自分に向けて言ってるんだとか色々理由があることは理解できるけど、他人に向けてあそこまで悪態をつくのは、文字を読んでるだけなのに少し心がちくりと痛むものですね、、
でもそれ以上にミマサカリオリは世界からの批判を受けて心がズタズタになっていたんだなぁと思うと、うーーんそうよなぁーー辛いよなぁーとなんとも言えない気持ちにもなって。本当に言葉は刃物になり簡単に人を心を殺してしまうものだと改めて思ったなぁ。 -
Posted by ブクログ
あなたならどうしますか?
もし、自分が大学受験を控えた新潟の高校生だとします。2日後にはセンター試験も控えています。そんな中、新潟は豪雪に襲われてしまいます。大混雑で電車は動かない。もちろん降りることもできません。そんな中、気まずい知り合い3人とと出会ってしまったら。
この本の主な登場人物は3人。1人目は博人。2人目は静時。三人目は千春です。博人は千春に片思いをしていて千春は静時に想いを寄せています。しかも静時には博人からある借りを持っています。なんという気まずい状況…
この物語は実際の事件が元になっているそうです。
この本は恋愛小説なのですがキュンキュンしたりとかはしません