orieのレビュー一覧

  • 死にたがりの君に贈る物語

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     ミステリー要素を持ちなら繊細で感動的な物語でした。たいへん楽しく読みました。「若さ」をお持ちのみなさんにおすすめします。(生きていれば濃淡あれど若さありますから、みなさんですね)

     物語を語ったり、書いたりすることと、物語を聞いたり、読んだりすることは、どれだけ離れたことなんだろうかと思いました。
     小説家と読者だと、まったく別の種類の人間のように思ってしまいます。
     でも、この本を読むと、そんなに離れていない、作家と読者は表裏一体、近しい存在なんのかなと感じられました。

     この小説の主要テーマである「誹謗中傷」なんかはすっ飛ばし、わたしなりの理解は、以下のとおりです。
    「遠いむかし、あ

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    2024年09月16日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    物語を必要な人がいて、そんな人が物語を書く人に必要とされている。
    彗星の如く現れた覆面作家ミマサカリオリ。熱狂的ファンも多い。その反面、批判も多くなる。そして主要キャラの死に世間は大荒れ。厳しい批判の中、完結目前にミマサカリオリの訃報が報じられる。
    後を追うようにミマサカリオリに心酔していた少女も自殺未遂。
    やがてファンサイト7人(自殺未遂少女含めた)が物語に似た山中の廃校に集まり、、、。
    ミマサカリオリは生きている。そしてミマサカリオリは誰なのか。途中で色々ミスリードしていたことに気付き、展開が楽しい。本は人を救う。書き手、編集者の苦労も垣間見えた。
    誹謗中傷という言葉の暴力は人を死に追い込

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    2024年08月21日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    タイトル気になるねって友達と話してて、でもあらすじがピンとこなくてなかなか読むに至らなかった本。もっとじめじめしてるイメージで読み始めたら、えっなんか冒険はじまった!?ってなって、読み進めるとどんどん種明かしされていくので、途中からは飽きずにスイスイ読めました。学校には来たものの教室のドアを開けられなかった人や電話がかけられない人には何か感ずるものがあるんじゃないかなと思ったり。最後はありきたりと言われればそうなのかもしれないけど、変な暗さもなく純粋に真っ向勝負!という感じで好き。

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    2024年08月11日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    人気小説家ミマサカリオリが、人気シリーズの完結前に亡くなる。熱狂的なファン7人が人気シリーズに出てくる舞台と似た廃校に集まり、小説をなぞる生活をして、物語の結末を探ろうとする。そして、共同生活をする中で、予想だにしない出来事が起こる。
    といったあらすじ。

    Instagramでオススメされていた作品。
    7人で共同生活をするのですが、7人全員が何かしらの嘘をついています。
    また、登場人物の会話文を途中で「・・・。」と切って、何を話したのか読者に伝えず含みをもたせたり、「聞かれなかったから、答えなかった」といったこともあったりして、真相が気になり、あっという間に読み終わりました。


    99人がどん

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    2024年08月01日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    人が作り上げた虚構の世界が人を動かす事ってあります。僕自身高校の頃「グインサーガ」の世界に体半分くらい入り込んでいた気がします。
    この本はそんな物語を現実よりも近しいと感じた若者たちのピュアな物語です。とてもいいラストです。

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    2024年03月18日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    最後の方までミマサカリオリが誰だか分からなくて翻弄されてしまった〜小説を模倣して現実世界で体験するって思いつきそうでなかなかない設定が面白かった。最後は涙なしに読めない。たくさんのファンレターの中で自分の分なんて読まれていないだろうって思っていたけどこの本を読んで考えが変わった。ファンの一声はクリエイターを生かすことも殺すことも出来るんだなって。

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    2024年03月02日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    読み終わったあと,ミマサカリオリの気持ちを理解して苦しくなった。全部全部,苦しかった。

    展開はある程度予想できていたけど、それでも最後の後書きで泣きそうになった。
    全部知った上で今から読む2週目はまた違う感動があると思う。

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    2023年10月01日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    すごかったです。よくこんな設定や物語を書けるなぁ天才だ。って思いながら読んでました。
    最後の最後の一行がとっても粋で、自分でもよくわからないくらい涙が出ました。流行りが緩くなってから読みましたが、読んでよかったです。

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    2023年08月25日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    小説家、ミマサカリオリの死から始まる物語。
    最後には衝撃の事実が告げられる。
    登場している人物一人ひとりに共感できるものがあり、全員に感情移入してしまうような作品でした。しかし、1人の少女にだけ共感できませんでした。
    生きていれば、逃げたくなる時、逃げている自分が嫌な時、どうでもよくなって楽しんでいる時、たくさんあると思います。
    少女に共感できなかったのは私がまともな証拠だと思いました^_^
    この本を読んでどんなことも全て人生だからと受け止めるべきなんだなと思えました。
    ぜひみなさんも読んでみてください。

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    2023年08月19日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    ネタバレ

    10年ほど前に綾崎隼さんの本を初めて読んで花鳥風月シリーズとノーブルチルドレンシリーズにどっぷりハマった。最近はあまり読んでいなかったけど久しぶりに目に留まった綾崎隼さんはTikTokで紹介されて話題になっているらしく、なんだか嬉しくなって本書を手に取りました。

    読み進めていると
    あぁ、こんな感じだったなぁと懐かしい気分になった。
    特に山際さんが言った「そこにどんな気持ちを足すことも、引くことも、出来ない。」という一文は『初恋彗星』の冒頭に出てくる一文に少し似ていて個人的に上がった。そしてそんな所がミマサカリオリの原稿で興奮する登場人物たちと私はリンクしてしまったように思う。
    ミステリー要素

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    2025年04月04日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    2018年1月に新潟で実際に起きた豪雪による列車立ち往生事件になぞらえた恋愛ミステリ。どこがミステリか解らず高校生3人の三角関係の恋愛小説と思って読んでいたのですが、最終章にてようやく真実に気付き、2章を読み直してしまった。叙述トリック、思いっきり作者の思惑に引っかかってしまいました。恋は盲目と言うが、千春は一歩間違えば闇落ちしそうで怖い。それと男女間の友情は存在し得るのかという問いかけのようにも思えました。武者小路実篤の『友情』のオマージュ小説らしいのだが読んだことがないので、そこは何とも言えません。

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    2025年11月20日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    思っていた通りではない展開でもその物語を生み出した作者を批判したり、炎上するのはどうなのだろう。まぁ好きの反対は無関心というように、関心があるから炎上したりしているわけですが…。
    でも顔も見せもしなく名乗りもしないで人を叩くこの社会はほんと嫌でしょうがない。病みたくもなるよ…。

    タイトルは最後に回収されますね。

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    2025年07月31日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    最終巻を待たずに死んでしまったミマサカリオリ。結末を知る為、小説と同じよう共同生活を始める読者達。そこには編集者の思惑があった。結果的に、最終巻は発売された。読み終えた純恋は死のうとした時、後書きを目にする。書かれている物語の進行の裏で、実は説明されていた…ってのは構わないと思うけど、目線の広瀬すらそうだったのはちょっとどうだろう。それを除けば面白く読めた。

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    2025年06月16日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    最後の最後にタイトル回収してくれます。

    99人に褒められても、1人に批判されると苦しくなる。
    共感します。
    ミマサカリオリの想いには共感するところが多く、辛かった。
    だけど最後はみんな未来に向かっていく姿が眩しくてもっと若い時に読みたかったなって思った。

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    2025年05月23日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    この物語は、
    主人公は受験を控えた受験生です。2日後にはセンター試験もあります。しかし雪により電車が止まってしまいます。この物語の登場人物は愽人、千春、静時です。
    電車からでられない。そんな時に過去のことできまずくなってしまった3人が合流します。
    これは本当にあったお話しだそうです。
    それを描くのなんて す、すごい······Σ(゚∀゚ノ)ノキャー

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    2025年05月11日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    物語はいつだって人の心を揺さぶる。
    この物語の中心にいる少女もまた、物語に心を揺さぶられた一人なのだろう。
    読み終わった時に感じたのは、希望につながるラストであったことの安心感と同時に、平凡さも感じてしまった。途中から、ラストの方向が想像できてしまったせいだろうか。

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    2025年04月14日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    2018年1月11日、新潟県内の信越本線で実際に発生した列車閉じ込め事件をモチーフに、3人の高校生の三角関係を描いた恋愛小説。3人の主人公それぞれの立場から周囲・家族を巻き込んだストーリーが展開される。

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    2025年02月22日
  • 死にたがりの君に贈る物語

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    大大大どんでん返しがある!って書いてたから、いろいろ予想しながら読み進めていたけど、自分の予想は上回らなかったかなというのが正直な感想。どんでん返しがあること自体知らずに読んだ方が変に期待せずすんなり読めると思う。でも面白かったのは事実!「スワローテイル・ワルツ」私にも読ませてください!

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    2025年02月05日
  • 冷たい恋と雪の密室

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    久々に読んだ恋愛小説。
    武者小路実篤「友情」のオマージュだそうです。

    高校三年生で友人の博人と静時、博人の幼馴染みの千春。
    電車での立ち往生を迎えるまでの、彼らの歩みを描きながら、「愛こそ人生のすべて」と信じる千春という唯一無二の女性を描く。
    動かぬ電車の中で起こった恋のゆくえは……。

    三人の澄んだまっすぐな思いが、心に射し込んでくるようでした。
    千春の思い。
    博人の思い。
    静時の思い。
    みんな本当に良い子だなぁ。

    あるやり取りでは、これまでに秘めていたそれぞれ思いが溢れ出ていて、もう苦しいやら切ないやら…。
    どんなに一途に思っても、人の気持ちはままならない。

    いつもいつも、千春の言葉

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    2024年12月25日
  • 冷たい恋と雪の密室

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     すごい❢
     恋愛小説❢

     千春の想いはすごい〜〜


     「千春、世の中にはお前の生き様を笑う奴がいるかもしれない。でも、俺は勇気をもらっていた。かっこいいよ。おまえ、昔からずっと、一番かっこよかった。」


    「好きです。愛してます。」
    「知ってるよ」
    「私と会ってくれて、ありがとうございます。
    今日からずっと、この命が終わるまで、ずっと、私はあなたのものです。」

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    2024年12月24日