ジョージ朝倉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いろんな意味で「痛み」を描くことのできる漫画家、ジョージ朝倉の短編集。
このジョージ朝倉というひとは、少女漫画とレディコミの間をうろうろしている昨今の漫画にありがちな「乾いた心を身体の関係で満たそうとするけれど、結局は満たされない」的なテーマを描かせても非常に上手い漫画家だ。(基本的にそういうテーマは好きじゃないから、岡崎○子も桜沢○リカも私はあまり読まない)
多分、テーマ性に寄り過ぎることなく、セックスはセックスとして割り切って描かれているからだと思う。
標記コミックスの表題作は、熱い夏の日、境目があいまいになって誰かを求める、痛いほどの欲望が描かれており、読んだ後に思わず「お見事!」と呟いた。
主人公(女)と血のつながらない兄。それ自体はよくある設定だ。(よくあってあたりまえだ、世の中にそんな兄弟姉妹が山ほどいるんだから)
兄が、妹へ抱く、思春期ならではの欲望。
それを感じ取ってしまったからこそ、性への興味とあいまって、兄を求めようとする妹。
エロい。
とてつもなくエロい。
互いに別の相手と寝ることで、互いへの欲望を露にする。
物語の最後で、とうとう兄へ思いをぶつける主人公の心情がすごくわかる。
そうだよね、やりたいよね。
狂ったように求め合い、一線を越えたことによって「気が済んだ」主人公の、晴れ晴れとした表情が印象に残る。
他に収録されている作品も素晴らしい。「愛の暴走」が特に気に入った
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Posted by ブクログ
私は今でもわからない。
好きだと思った人と、自分とが崩れずに相容れる瞬間が、あるのかどうか。だって、惚れたら最後、ぐずぐずに壊れてしまうでしょう。そこになにがあったかなんて、忘れてしまうでしょう。惹かれる寸前に持っていた自分が、その光の前で、もろく崩れ去る。失われるそれさえ、幸せ、なのにお互いの繋がりはその瞬間に消えてしまう---。その不安と恍惚を描いているのが本作。主人公の夏芽とコウちゃんは中学生だ。名前さえつけられない感情に、制御できない想いに震えている。ふたりは、尖った才能、或いは光を失わないまま、ひとつになることなくふたりのまま、惹かれ合えるのか----。鬼才(あえてこう呼びたい)・ジョージ朝倉が描く、ギリギリの思春期(『ハートをぶちのめせ』とはまた違ったアプローチであることがまたおもしろい)、これからも目がはなせない。