中沢俊介のレビュー一覧
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邦訳ホークアイシリーズ第4巻。
クリント・バートンの小さな戦いは一度幕を下ろす。
読み返してみるとこのシリーズはホークアイというキャラクターを知るのにぴったりなシリーズでした。
歴史あるキャラクターですし、ライターによってその都度印象も違うでしょう。ジェレミー・レナーが演じるキャラクターともまた違うかと思います。ですが、「ホークアイ」のイメージの最大公約数を具現化したかの様な今回のホークアイ(少なくとも僕はそう感じました)、MCUから好きになったキャラクターですがさらに好きになりました。
ホークアイの魅力は冒頭クリントが見てるアニメ「ウィンターフレンズ」の劇中でのセリフ「ウィンターフレンズ -
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邦訳ホークアイシリーズ第3巻。
クリントと袂を分かったケイト・ビショップ奮闘編。
今巻はデビッド・アハのアートを扉のカバーでしか見られないのは個人的に残念だったんですがハビエル・プリードのデフォルメはかわいいしアニー・ウーのアートも引き込まれますし大満足。
お話は地味ながら「失われた名作」などじっくりと読ませてくれ、アメコミ初心者でこのホークアイシリーズを読むまで「ケイト・ビショップ」というキャラクターをほとんど知らなかった僕にとっては彼女を知るにはちょうどいい塩梅でした。
読後の感想としては前作「リトル・ヒッツ」と次作「リオ・ブラボー」を結ぶ連作短編の様でした。
シリーズ物なので、これ -
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邦訳ホークアイシリーズ第2巻。
見どころは何と言ってもアイズナー賞受賞作「ピザ犬の冒険」。
物言えぬ犬を主人公に、人間の言ってる言葉を犬が理解している(であろう)範囲で文字として言語化し、ピクトグラムを駆使した画面構成・表現方法にに「こんなマンガ表現があったなんて!」と驚きました。
個人的には「クリント・バートンの6日間」も好き。
クリスマス直前のクリント・バートンの6日間。というだけなんですがこれがいい。このシリーズでは珍しくスパイダーマンやウルヴァリン、トニー・スタークといった有名なキャラクター登場するというのと、時系列が前後することで徐々になぜそれが起きているのか明らかになっていくとい -
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ホークアイはアベンジャーズの中にいるのが不思議なくらい「ただの人間」です。
しかし「ただの人間」だからこそ一般市民と同じ目線でいることができる。
今シリーズはそんなホークアイがトラブルに巻き込まれながらも同じマンションに住む住民を救うため奮闘する。といった内容。
見どころはなんといってもDavid Ajaによるアート。
とにかくスタイリッシュ。
コマ運びのリズムも独特のリズムがあり、何気ない1ページを切り抜いてもポスターになりそうなページ構成が滅茶苦茶にイカしてます。
そして、非力かもしれないが無力じゃない、ホークアイ:クリント・バートンのかっこよさに痺れます。
アメコミは歴史が長く、日本 -
ゼブ・ウェルズ / クリストファー・ヨスト / ジェリー・ダガン / クリストファー・ヘイスティングス / ネイサン・エドモンドソン / デイビッド・ラッファム / B・クレイ・ムーア / アダム・ウォーレン / マイク・ベンソン / ジム・クルーガー / クリストス・ゲイジ / ジャスティン・ジョーダン / デイル・キーオン / クリス・ターコッテ / アージョン・バーナレス / サルバドール・ラローカ / ライリー・ブラウン / ハンベルト・ラモス / クリス・アンカ / マーク・テクセイラ / ロン・リム / デイビッド・ウィリアムズ / エンジェル・ウンスエタ / 中沢俊介4.0 (1)
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「リトル・ヒッツ」でケイトと別れてからのクリントを描く最終巻。本来は「L.A.ウーマン」に掲載されたケイトの話は交互に連載しているのだが固めて掲載されている。
弓の腕はあるが常人であるクリントの公式任務以外を描いたこの作品らしくまとまっていた。
ここまでの巻は様々な表現技法がとても楽しかったのだが、この巻に関してはどこか読みにくい印象を覚えてしまった。シナリオ的に佳境になってきたからだろうか。あえて「絵」に注目させていると思えばいい効果を生んでいるかもしれないので、一回で理解するためというよりは、何度か読み返して考えたときにしっくりくるような作品だと感じた。 -
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通常、ソーが主人公であるところのアスガルドの物語をロキを主人公として語りなおす話。しかもロキがアスガルドの王に就任し、ソーは投獄されるところから話がはじまるため、実に通常とは全く異なる話に仕上がっている。
ロキの単純なようにも見えるヴィランとしての行動の裏に、単純ではない感情を抱え込んでいることがソーの周りの様々なキャラとの絡みで明らかにされていく様は非常に興味深いものであろう。
さらに、どことなく怪しいエサッド・リビッチの画が、悪役側から見た神話、といった作品の雰囲気にぴったり合うので非常に読みごたえがあった。
ロキの初登場話などが合わせて掲載されているので、映画版のロキに興味をもった -
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ブラックパンサー個人誌初邦訳作。映画版『シビル・ウォー』での登場に合わせてのグッドタイミングな邦訳。2005年から始まったシリーズのオリジン部分が掲載されており、彼がどんなヒーローなのか知るにはとても良い。
彼の国、ワカンダの王として就任するところから初めて迎えるレベルの国家的危機までが急速に進行するので、面白いのだが少々性急な感じはある。しかし、ワカンダという国がどういう国なのか、自国の誇り、隣国の干渉、大国の敵視と様々な視点で浮き彫りにされているうまい展開。そして古代から続く伝統文化と進んだ科学技術の両立がちゃんと描写されている。
さらには本当に初登場した回もちゃんと掲載されており、入 -
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アメコミは好きなんだけれども、アメコミ原作のハリウッド映画と違って、アメコミ自体はかなり読みづらい。バットマンならバットマンの、スーパーマンならスーパーマンの文脈を知っていないといけないし、知っていたとしても「今何の話をしているのか?」とか「なにがどうなっているのか?」という流れが分からなくなるときが多々ある。
この辺りの問題って、私固有のものなのかな~と思ったりするが、アメリカのほうでもアメコミは読まれていないとのことなので、同じ感覚があるのかもしれない。長い間に積み重ねられてきた「お約束」を一つ踏み違えると展開が分からなくなる……という問題。それに対処するために、ゼロからはじめると -
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アメコミ史上の傑作「ウォッチメン」の20年越しの続編。
前作は単独の世界観だったところ、今作ではDCユニバースと世界観がクロスオーバー。スーパーマンやバットマンなども登場してだいぶ派手になった。
世界観的にも、アメリカ中心的な色合いが強かった前作から、多極化したものに様変わりしている。
アメコミヒーローもののお約束であるマルチバースの問題に踏み込むというメタな仕掛けがあったりと、ストーリーも面白い。
とはいえ、隅から隅まで傑作だった前作にはどうしたって敵わない。
前作はヒーローの存在意義を真正面から問うものだったけど、今回はそこまでの問題意識はない。
普通によくできたアメコミ、という印象以上で -
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ダン・スロット / ジェフ・ローブ / クリス・バチャロ / ピーター・デイビッド / ジェイソン・アーロン / カーレ・アンドリュース / ジェイソン・ラトゥール / キャスリン・イモネン / キウロン・ギレン / マイク・コスタ / ロン・ガーニー / デイル・キーオン / マイク・デル・ムンド / パスカル・フェリー / ビリー・タン / デイビッド・ロペス / デイビッド・ラフエンテ / ジョー・ベネット / ジュゼッペ・カムンコリ / ステファノ・カセリ / 中沢俊介3.0 (1)
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「AVX」で対立することになってしまうアベンジャーズとX-MENの面々を1人ずつピックアップし、何も考えずに共闘を楽しもう、というお祭り的なタイトル。一応正史に位置づけることができるらしいのだが、「どの時間軸かは気にするな!」とまで言ってしまう始末。これでは楽しむっきゃない。
様々な作家がおり、作家の作風の違いやアートの差など様々なものが楽しめるのも良い点だ。解説書には作家の説明もしっかり書いてあるので、そこを参照することができる点も資料的価値が高い。
様々なアイデアで共闘を描くので、色々あって面白いのだが、本編の辛気臭さを振り切るのならもう少し本気の共闘も見たかったというのが正直なところ